『梨泰院クラス』の人気で一躍トップスターとなった俳優のパク・ソジュンが、初めて時代劇に挑戦した韓国ドラマ『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』。6月よりNHKにて放送がスタートする本作、日本ではすでに高い評価を得ているが、韓国ではどのような評価なのだろうか。本作の見どころとともに真の評価を探ってみよう。
6月13日よりNHKにて放送がスタートする韓国ドラマ『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』(以下、『花郎』)。
主演に俳優のパク・ソジュン、パク・ヒョンシク、国民的女優のAraを迎え、新羅時代の首都ソラボルを舞台に、精鋭部隊”花郎(ファラン)”たちの愛と成長を描いたフュージョン青春時代劇ドラマだ。
共演には、BTS(防弾少年団)のV(ブイ)、SHINee(シャイニー)のミンホといったトップアイドルが顔を揃え、豪華キャストが集結した。
イケメントップスターたちが共演
このドラマの魅力は何と言っても、国と王のために忠義をつくす精鋭部隊”花郎”たちの活躍だろう。
錚々たるスターが顔を揃えた”花郎”の面々は、貧しい村で自由に暮らしていたワイルドなムミョン(パク・ソジュン)、王位継承者でありながら、身分を隠して花郎になるジディ(パク・ヒョンシク)、陽気な性格で剣術をはじめ身体能力が一番優れているスホ(ミンホ)、最年少の花郎であり、天使のように澄んだ魂を持つハンソン(V)は、温かく親近感のある性格だ。
(関連記事)まさに新羅時代のV!韓国ドラマ’ 花郎’ 末っ子ハンソンと高いシンクロ率に驚く
それぞれの魅力をまとった個性豊かな花郎たちが、ライバルと競い合い奮闘する姿や友情を育む姿、さらには恋愛模様までが描かれ、爽やかな雰囲気に包まれている。
さらに劇中に登場する蹴鞠の試合や祝宴の舞、剣術や弓馬の稽古のシーンでは、彼らの魅力が爆発!
韓国時代劇では珍しい新羅時代が背景
これまで韓国の時代劇では、主に朝鮮時代を背景にした作品が多く制作されてきた。
だが、本作では韓国国民にとってあまり馴染みのない新羅(しらぎ)時代(紀元前57年~935年)を舞台にしている。
この全盛期を率いた征服君主であり、花郎制度を初めて作った第24代の王”真興(しんこう)王”を背景にしており、これまでの時代劇とは少し異なった描写が特徴だ。
また、時代劇ではあるものの、青春ドラマの要素を色濃く描いていることから堅苦しさは感じられない。
歴史上にあるエピソードをうまく利用しながら描くフュージョン時代劇である本作は、歴史の知識が無くても気軽に楽しめると好評だ。
韓国での評価は
放送前には、新羅時代の花郎を現代的に再解釈したドラマになると期待されていた。
しかし、放送されたドラマは真摯な歴史ジャンルというよりも、意図的に現代的要素を多く取り入れたライトな内容だったため、主に時代劇ファンを中心に良くない評価を得ている。
本作の醍醐味とも言えるイケメン俳優らの活躍も、序盤ではかなりの見ごたえがあるビジュアルで視聴者を魅了していたが、野外での長い撮影などによってやつれていき、少々残念な面も見られた。
また、日本の視聴者は時代劇であれど、歴史に忠実かどうかを見るより、フィクションとして、1つの作品として楽しめる傾向があるが、韓国の視聴者のなかには、歴史歪曲に過敏に反応する人も多い。その結果、あまりにもファンタジー要素が多すぎるとの声や、新羅と真興王を侮辱するドラマだと声を荒らげる人もいた。
韓国ではこのような反応も見られてはいるものの、豪華なキャストや爽やかな青春ストーリーで彩られた『花郎』は日本の韓ドラファンからは評価も高い。
また、ソン・ドンイルやチェ・ウォニョン、キム・ジス、キム・グァンギュなど脇を固めるバイプレーヤーたちも名優揃いとあって、作品の完成度を高めている。
韓ドラファンはもちろん、K-POPアイドルに魅了された方々にはたまらない魅力が詰まった作品である。
パク・ソジュン
韓国の人気俳優パク・ソジュン。本名はパク・ヨンギュ。1988年12月16日生まれ。
2011年、B.A.P出身バン・ヨングクの楽曲『I Remember』のMVでデビュー。
初出演ドラマは『ドリームハイ2』(2012)。
以降、ドラマ『魔女の恋愛』(2014)、『キルミーヒールミー』(2015)、『花郎<ファラン>』などに出演、”主演俳優”としての地位を固めた。
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