40歳を迎えるとは思えない”美貌”の持ち主、イ・ジュンギ。そんな彼の新作主演ドラマ『アゲイン・マイ・ライフ』が、間もなく韓国で放送開始予定だ。そこで今回は、日本にも多くのファンを持つ彼を、一躍人気スターへと押し上げた代表作『王の男(2005)』を紹介したい。
間もなく40歳を迎える、俳優イ・ジュンギの勢いが止まらない。新作主演ドラマ『アゲイン・マイ・ライフ』が、間もなく韓国にて放送開始予定だ。
本作では、15年前の過去に生まれ変わり、復讐を果たしていく主人公を演じることが発表されており、大学生としての演技シーンも公開され話題を呼んでいる。
アラフォーになっても若さと人気をキープし続け、衰え知らずのイ・ジュンギ。
そんな彼は、2020年に放送されたtvNドラマ『悪の花』で2面性を持つ主人公を熱演し、人気俳優としての存在感を見せつけた。
そこで今回は、日本にも多くのファンを持つ彼を一躍スターへと押し上げた韓国映画『王の男(2005)』を紹介し、人気の原点を振り返りたい。
俳優を目指していたイ・ジュンギは、親の反対を押し切り高校卒業後にソウルへ上京。アルバイトをしながら様々なオーディションに挑戦し、2001年に広告モデルとしてデビューを果たす。
2004年、映画『ホテルビーナス』の出演を機に、日本と韓国の両国で注目を集めることに。
翌年公開された映画『王の男』では、女形の旅芸人役でカム・ウソンとダブル主演。
切なさを抱えた中性的な役柄が話題を呼び、国内観客動員数1200万人という当時の最高記録を樹立、一気にスター俳優としての地位を確立した。
『王の男』は2000年に韓国で発表された戯曲『爾(イ)』を原作とし、芸術性の高い作品を得意とする映画監督のイ・ジュニクがメガホンを取った。
カム・ウソン演じる綱渡りの名人と、イ・ジュンギ演じる女形の旅芸人の2人組と、暴君として名を馳せた王・燕山君の出会いを描いたドラマティックな史劇である。
旅芸人のチャンセン(カム・ウソン扮)とコンギル(イ・ジュンギ扮)は、旅の途中で耳にした王・燕山君(チョン・ジニョン扮)から寵愛を受けている、妓正(キーセン:高官や使者に対し宮中で接待をする女性)の噂話をネタにした芸を街中で披露し、人気をさらう。
しかしこのことが燕山君の耳に入り、2人は王宮へと連行される。
侮辱され激高する燕山君から「命が惜しければ、今この場で自分を笑わせる芸を披露せよ」と命じられるのだが、コンギルの機転により王が笑い、窮地を脱することに成功。
これを機に、王宮へ身を置くことになったチャンセンとコンギルだったが、身分の低い自分たちを追い出そうと目論む大臣たちに一杯食わそうとさらなる演目を考え始める。
一方燕山君は、妖艶な雰囲気を放つコンギルの魅力に囚われ、彼を寵愛するように。さらにはコンギルに官職を与えたことで、相棒のチャンセンと溝が生まれてしまう。
チャンセンにとってもコンギルはかけがえのない相棒であり、これまで何度も守ってきた存在だったからだ。
しかし燕山君のコンギルへの寵愛はエスカレート、次第に王朝を揺るがす事態へと発展していく。
王・燕山君と相棒・チャンセンの間で揺れ動くコンギル。果たして彼らの運命はいかに‥。
本作は、これまで韓国映画で描かれてきた時代劇とは一味違う、”旅芸人と暴君の王の危険な愛”というテーマが話題を呼び、大ヒットに繋がった。
また同性愛という内容に傾倒せず、真の愛を知らないまま孤独に生きる王と、戸惑いながらも寄り添いたいと願う青年の禁断の絆が見事に描かれているのも人気の要因だろう。
前半のコミカルな雰囲気から一転、切なさが高まるクライマックスは多くの人の心を掴んだ。
まだ代表作が少なかったイ・ジュンギにとって、その役柄が見事にマッチし出世作となったが、本人や周囲は彼を”男らしいキャラクター”だと認識していたため、中性的なパブリックイメージが広がることに戸惑いを感じたそうだ。
しかし本作の公開から17年、繊細な雰囲気の中に強さや情熱を秘めたキャラクターが、彼の代名詞であることは言うまでもない。
男性さえ魅了してしまうイ・ジュンギ。その美しさを堪能できる大ヒット作『王の男』にぜひ再注目してほしい。
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