デビュー当時、”イケメン新人俳優”の一人に過ぎなかったナム・ジュヒョクが、気付けば“信じて観られる俳優”というポジションにすっかり収まっていた。そんな彼の2022年は、tvNドラマ『二十五、二十一』から始まる。間もなく放送開始を控えたナム・ジュヒョクが、2021年1月に応じたインタビューを再編してお送りする。(記事・写真提供:ⓒ 女性東亜)
ナム・ジュヒョクは2014年に俳優デビューしてからというもの、一度も休むことなく作品に出演し続けている。

デビューから休むことなく走り続けるナム・ジュヒョク。(写真提供:ⓒ 女性東亜、画像出典:マネジメントSOOP)
tvNドラマ『インヨ姫』で初めて演技を披露した彼は、翌年KBS2『恋するジェネレーション(邦題)』で新人ながら主演の一人に抜擢され、演技経験の浅い彼には、当然酷評が飛び交った。次期作として選んだMBCドラマ『華麗なる誘惑(2016)』では、主演のチュ・サンウクの青年時代を引き受け、演技力を固めようともがいている姿が見て取れた。
以降、ナム・ジュヒョクは速度を増して成長の階段を駆け上がっていく。
2016年、tvN『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』で年下の男の定石クォン・ウンテクを演じ、ほのぼのとした魅力を披露すると、SBS『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』では初の時代劇に挑戦。高麗時代の女心を揺さぶる容貌の持ち主、第13皇子のペガ役を担い、その演技力に大衆からお墨付きをもらった。
同年7月は、バラエティーにも進出した。tvN『三食ごはん コチャン編』で、10歳以上年が離れているチャ・スンウォンユ・ヘジン、ソン・ホジュンという大先輩の中で末っ子として奔走。黙々と雑用をこなし、まるで真面目で勤勉で誠実な“青春の定石”を示しているようだった。
そして2020年、ナム・ジュヒョクはNetflix(ネットフリックス)『保健教師アン・ウニョン』、tvN(Netflix)『スタートアップ:夢の扉』、映画『ジョゼと虎と魚たち』と3作品に出演し、いずれも好成績を収めることに成功している。
監督を信じて演じた『ジョゼと虎と魚たち』
――初主演映画に『ジョゼと虎と魚たち』を選んだ理由を教えてください。
ナム・ジュヒョク:4年ほど前に原作を読んだんですが、その時はあまりピンとくることはなくて、このお話をいただいて、初めて自分のヨンソクを生み出してみたいと感じました。そして、何よりもキム・ジョングァン監督とご一緒したかったというのが大きいですね。完成した作品を観て、本当に激しく演技した瞬間を思い浮かべながら、自分が出ているのに観客という立場でも泣きそうになりました。監督が「時間が経っても、たくさんの方たちにずっと記憶に残る作品になったらいいね」とおっしゃったんですが、僕も同じ気持ちです。
――作品の中で、ヨンソクはジョゼと恋に落ちますが、俳優としてどう理解しましたか。
ナム・ジュヒョク:僕は、ジョゼと出会って恋に落ちた時、ヨンソクが”愛に対する責任”を感じたと思いました。そう考えながら演技してみて、やっぱり”家の中に閉じ込められているジョゼに、本当の世界を見せてあげたい”という気持ちが生まれたんだと。そしてジョゼを連れて世界の外に出た瞬間からは、”彼女の靴の底が真っ白なままであってほしい”という気持ちで演じました。ジョゼの車椅子を押して、ジョゼを背負って歩く演技をした時は、ヨンソクの感情が深まっていくのを自分の中に感じましたね。

映画『ジョゼと虎と魚たち』で初主演を飾ったナム・ジュヒョク。(写真提供:ⓒ 女性東亜、画像出典:マネジメントSOOP)
――ハン・ジミンさんとはJTBC(Netflix)『まぶしくて ―私たちの輝く時間―(2019)』と、2回目の共演でした。
ナム・ジュヒョク:まさかこんなに早く、再共演できるとは思っていませんでした。一度ご一緒しているので、時間をかけずに呼吸を合わせることができて、とてもありがたかったです。ハン・ジミンさんは、先輩後輩という関係ではなく、対等な立場で僕とたくさん意見を交わそうとしてくれました。尊重と配慮に溢れた方で、たくさん学ばせてくれた尊敬する俳優さんです。
作品の中に溶け込みたいという願望が強い
――2020年はドラマに映画にと、連続して3作品に出演しました、大変ではなかったですか。
ナム・ジュヒョク:1年に3作品が披露されたのは偶然ですが、まさかこんなことになるとは思っていませんでした(笑)。大変だとは思ってないんですけど、少しだけストレスとプレッシャーがあります。それと、演じているキャラクターが、観た人の目に全部重なって見えたらどうしようという不安も‥。演技する時は、肉体的なつらさより、そのキャラクターをどうやって生かすかということに集中しているので、他のことに気を取られることはないですね。まだまだ経験が足りないので、完全に物語の中に生きる人物として、作品に溶け込みたいという願望が強いです。その時その時の瞬間を楽しみながら演技するタイプですが、後になって体のシンドさは出てくるので、これからは次の作品を検討しながら、健康管理や体力に気を遣おうと思っています。
――『スタートアップ』も『ジョゼと虎と魚たち』も、20代の青春期が描かれています。ご自身と似ているところはあるでしょうか。
ナム・ジュヒョク:どちらも僕と似た部分はないです。『スタートアップ』のナム・ドサンも『ジョゼと虎と魚たち』のヨンソクも善良な魅力を持っていますが、僕個人としては、どちらか一方に似ているというよりは、少しずつ混ざっているような感じがします。

2020年は”ナム・ジュヒョクの年”と言っても過言ではない?(写真提供:ⓒ 女性東亜、画像出典:マネジメントSOOP)
――ナム・ジュヒョクさんも実際に20代ですが、どんな考えをお持ちなのか気になります。
ナム・ジュヒョク:僕ですか‥ありのままに、激しく生きていると思います。一生懸命仕事に没頭できる瞬間に感謝して、さらに一生懸命に没頭する事が好きだという事にも感謝しています。もちろんつらい時もありますけど、本当に激しく生きてきたので素晴らしい20代を過ごしているのではないかなと思います。仕事ではなくて、個人的な話は‥その時も、いただいた役に対して悩んでいるので、僕は悩んでいる瞬間すらありがたいです。
――演技に対してたくさん悩んだおかげか、映画『安市城 グレート・バトル(邦題/2018)』とドラマ『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』以降、成長したという評価を受けましたよね。ご自身はどう思いますか。
ナム・ジュヒョク:演技的に成長したと思ったことは一度もありません。たとえ演技が上手になったとしても、僕一人が上手だというような話は聞いたことがありません。作品を一緒に作った人たち、共演者、僕をサポートしてくれるたくさんの方たちの努力が、僕の演技を良く見せてくれているんです。個人的にはとてもありがたい評価ですが、僕自身はまだまだだと思います。
――最後に、ナム・ジュヒョクさんにとって演技とはどんな意味がありますか。
ナム・ジュヒョク:好きなことであり、演じられることがありがたいです。でもいつも大変です。うまくなりたくて、ジレンマやストレスをたくさん受けて、うまく表現することが難しい時もたくさんあります。遠い未来、いつか自分の俳優人生を振り返った時「そんなふうに悩んだ時間があったから、ここまでできるようになったんだな」と思えたらいいですね。
(女性東亜 ジョン・ヘヨン記者 / 翻訳・構成:編集部)
本記事は韓国メディア Donga.com Co., Ltd.が運営する女性東亜の記事内容の一部あるいは全部 及び写真や編集物の提供により作成されております。
ナム・ジュヒョク
モデルとして活動後、2014年ドラマ『インヨ姫』で俳優デビュー。
以降、ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』(2016)『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』(2016)でバイプレーヤーとして活躍して頭角を現し、同年『恋のゴールドメダル〜僕が恋したキム・ボクジュ』では女優のイ・ソンギョンとダブル主演を務め、人気を博す。
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