ときめきをくれるラブロマンス、壮大なファンタジー、ドロドロの愛憎劇‥2020年の春に放送スタートした数々の話題ドラマがここにきて明暗を分けた。視聴者の視線を独り占めした’最強’ドラマとは?

日本でも人気の高い韓国ドラマ。豪華キャストの熱演や余韻を残すストーリー、そして描き出される上質な映像に見入ってしまう人も多いはず。
2020年上半期は、チョン・ヘインとイ・ミンホが主演を務める恋愛ドラマに注目が集まっていたが、刺激的な愛憎劇であるキム・ヒエ主演ドラマにも視線が向けられている。2020年春ドラマを制したのはどの作品なのか。

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チョン・ヘイン ‘半分の半分’

女性達の心を掴む爽やかで甘い容姿から、清純なイメージが漂うチョン・ヘイン。
彼が主演を務めるtvNドラマ’半分の半分’は、人工知能プログラマーのハウォン(チョン・ヘイン扮)と、クラシック録音エンジニアのソウ(チェ・スビン扮)が出会い、始まりも成長も終わりも自由な片思いの物語だ。

チョン・ヘイン主演‘半分の半分’は春らしい恋愛物語として呼び声が高かったが…(画像出典:tvN)

‘よくおごってくれる綺麗なお姉さん’、’ある春の夜に’などで、恋愛ドラマ王として知られるチョン・ヘインに、清純なイメージで愛されている女優チェ・スビンが相手役として加わり、爽やかな2人が奏でるラブロマンスとあって、春にぴったりな恋愛物語と放送前から期待は高まっていた。

しかし、チョン・ヘインがどのような’ときめき’を見せてくれるのか多くの視線が集まっていたものの、視聴率は低迷。初回から視聴率は振るわず、全国有料放送世帯基準2.4%(ニールセンコリア提供)という低空飛行スタートとなってしまった。その後も上昇を見せることなく、第6話では最低記録である1.2%という数字にまで落ちてしまう。

制作側は「視聴者の期待に応えるため」とし「作品のスピード感を高めるため、話数を16話から12話に短縮することが決定した」と報じ、話数が変更されるという視聴者にとっても寂しい結果となってしまった。

イ・ミンホ ‘ザ・キング:永遠の君主’

イ・ミンホが主演を務めるSBSドラマ’ザ・キング:永遠の君主’は、放送前から2020年上半期最高作と期待を受けていた作品だ。

次元の扉(門)を閉じたい理系の帝国皇帝イ・ゴン(イ・ミンホ扮)と、誰かの人生は、人、愛を守ろうとする文系の韓国刑事ジョン・テウル(キム・ゴウン扮)が2つの世界を行き来して共に助け合う姿を描く異次元ファンタジーロマンスで、’シークレット・ガーデン’、’太陽の末裔’、’トッケビ~君がくれた愛しい日々~’、‘ミスターサンシャイン’など数々のヒット作を生み出したキム・ウンスク脚本家による新作とあって壮大な世界観に期待が高まっていた。

イ・ミンホとキム・ゴウンの異次元ラブストーリー’ザ・キング:永遠の君主'(画像出典:SBS)

また、イ・ミンホの服務解除後の復帰作であることや、’トッケビ~君がくれた愛しい日々~’で一躍有名女優となったキム・ゴウンが初の刑事役に挑戦することでも一層の期待が寄せられている。

しかし、このような最強タッグで発進したはずの本作の視聴率は期待通りとはいかなかったよう。
第1話の視聴率が11.4%(以下、ニールセンコリア全国基準)、第2話が11.6%、第3話が9.0%、第4話は9.7%という、肩すかしを食う数字が並んでしまった。
散漫な展開、型にはまったキャラクター、時代遅れなセリフ、一部の俳優たちの演技力不足などが、主な敗因と囁かれているようだ。

だが、気品あふれる皇帝に扮したイ・ミンホが皇帝の制服姿で白馬にまたがった姿は、まさに’白馬の王子様’そのもので、抜群のビジュアルにときめいた女性も多いはずだ。この先、キム・ウンスクらしさがふんだんに盛り込まれたラブロマンスがどのように展開されるのか期待したい。

キム・ヒエ ‘夫婦の世界’

イギリスBBCの話題の人気シリーズ’女医フォスター’が原作のJTBCドラマ’夫婦の世界’。女優キム・ヒエが約4年振りにブラウン管にカムバックする作品とあって、放送前から視聴者の期待が高かった作品だ。

演技派女優キム・ヒエが熱演する’夫婦の世界’。衝撃的な展開に視聴者の心は掴まれたようだ(画像出典:JTBCDRAMA Instagramキャプチャー)

愛だと信じていた夫婦の絆が裏切りにより切れ復讐の渦に巻き込まれるというストーリーで、爆発する愛憎の中で、死に物狂いで互いの首を締め合う夫婦の熾烈な復讐が密度高くねっとりと描かれている。

人が羨むような家庭を築いて暮らしていたチ・ソヌ(キム・ヒエ扮)が夫イ・テオ(パク・ヘウン扮)の不倫を知り、緻密な計画を立て復讐を果たす。

第1話から、夫の愛人の正体が明らかになり、放送2週目にして不倫相手の妊娠の事実と、これを知ったチ・ソヌとの鋭い神経戦、そして夫の不倫を疑って追跡する過程や息子への溢れる愛‥と、様々な感情と事件が渦巻くようにスピード感を持って描かれ、毎回が最終回のような展開に視聴者たちの心を一気に引き込んでいる。

先日放送された第10話の視聴率が、全国基準で22.9%、首都圏基準で25.9%を記録し、’SKYキャッスル(首都圏24.6%)’を超え、JTBCドラマ視聴率の歴代1位に輝いている。
非地上波ドラマの中でも歴代最高視聴率で、テレビの話題性分析機関であるグッドデータコーポレーションが発表した話題性指数(4月20~26日)では地上波、総合編成、ケーブルを合計したドラマ部門で5週連続1位を維持するという高い記録を打ち立て、この数字が爆発的な人気を証明していると言えよう。



また、前例のない19禁指定(19才以上視聴可の年齢制限判定)を受けたドラマということでも高い話題性をさらった。
ドラマも後半戦を迎え、再び波乱を予測させた第二幕がスタートした。さらに過熱する夫婦の対立や登場人物らによる伏線がどのような’19禁指定’となる激しい憎悪を見せるのか。
最終回まで先の読めない展開が続くなか、どのような結末を迎えるのか?視聴者の期待は最高潮に高まっている状況だ。

女性たちの心をぐっと掴んで離さない爽やかなラブ・ストーリーを紡いだチョン・ヘイン、輝く皇帝ビジュアルで異次元ワールドの世界へ女性たちを誘ったイ・ミンホ、そしてスピード感のある刺激的な愛憎劇でシンドロームを巻き起こしたキム・ヒエ。

春ドラマの三つ巴の戦いは鳥肌必須の愛憎劇、キム・ヒエに軍配が上がったようだ。