5月18日と言えば、韓国人、とりわけ光州出身の人々が決して忘れられない日である。1980年5月18日から27日に渡り、光州市で発生した”光州民主化運動”。市民が韓国政府に立ち向かい、民主政治を叫んだが、軍事政権によって弾圧されてしまう。計り知れない死傷者を出した痛ましいこの出来事に、BTSのJ-HOPEが毎年哀悼していることは、ご存じだろうか。 (写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

2021年5月18日、グローバルコミュニティー『Weverse(ウィバース)』に、一人のBTSファンがある書き込みをした。

その書き込みとは「062-518」。

これは、BTSが2015年に発表した4thミニアルバム『花様年華pt.2』に収録されている楽曲『MA CITY』の歌詞の一部である。“062”は光州の市外局番であり、“518”は5月18日を意味する。

そして、この書き込みにBTSメンバーのJ-HOPEが祈りの絵文字で反応し、現在話題となっている。

ファンの書き込みに反応したJ-HOPE

ファンの書き込みに反応したBTSのJ-HOPE。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

ファンが歌詞を引用した『MA CITY』は、作詞作曲にBTSのRM、SUGA、J-HOPEが参加。それぞれの故郷を思った歌であるが、J-HOPEの歌う歌詞は、自身が光州出身であることにプライドを持ち、その名(光州)を声高に、世界へ轟かせようと先陣を切っているように聞こえる。

そして前述の歌詞「모두다눌러라062-518(みんな押せ、062-518)」で彼のパートは結ばれる--。

BTSファンは、彼が欠かさず5月18日を哀悼していることから、光州事件について学ぶきっかけを得た。さらに『MA CITY』が、拍車をかけたとも言える。そしてJ-HOPEと同じように、世界中のARMY(アーミー:BTSのファン)が、あの日奪われてしまった尊い命を思い、偲ぶのだという。

検索サイトで“光州事件”と入れると、サジェストに必ず“BTS”が入って来るのも、そのためだろう。

J-HOPEが『MA CITY』で綴った歌詞は、光州市民にとって誇りだという声を多く聞く。そんな彼を称えるため、2019年、光州にJ-HOPEから“HOPE”をもらい、名付けられた精神病院が開業されたんだとか(開業日はJ-HOPEの誕生日2月18日)。

実は韓国、日本人が想像する以上に、過去の独裁政権を美化する保守派と、民主化運動の精神を継承するリベラル派といったイデオロギーの分裂が激しい国である。特に現政権(リベラル派)へ不満をぶつける若者が非常に増えており、J-HOPEの言動は、逆風を招かざるを得ない、言い換えれば、非常に勇気がいる言動でもある。

J-HOPEは、いつも明るい笑顔で、陽気で、思慮深い人だと言われている。しかし彼のバックボーンには、“光州”という土地に生まれた、その土地の人にしか感じ得ない運命が見え隠れする。

完全な理解はし合えなくても、その喜びや悲しみに寄り添う事はできる。5月18日は、全世界のARMYにとって、そんな優しさを確認し、寄り添い、分かち合う日であるのかもしれない。



BTS

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースによって誕生した。
BigHitエンターテインメントに所属している。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。
グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。

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