最近、韓国ドラマで中国企業PPL(間接広告)が多く登場し、視聴者をいら立たせている。tvNドラマ『女神降臨』『ヴィンチェンツォ』でも、食品ブランドや韓国料理の中国化が見られ、さらにSBS新時代劇『朝鮮駆魔師』の歴史歪曲が疑われるなど、反中感情を煽っている状況だ。 (記事・写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

ディティールに気を使うべきか、創作欲求制限を懸念するか‥。

韓国メディア、聯合ニュースによると「『女神降臨』と『ヴィンチェンツォ』中国ブランドPPL(間接広告)事態から、『朝鮮駆魔師』歴史歪曲論争まで、ドラマ市場に吹き荒れた反中感情が尋常ではない」という。

ドラマ『女神降臨』に出演したチャ・ウヌ

ドラマ『女神降臨』に出演したASTROチャ・ウヌ。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

始まりはtvN『女神降臨』だ。昨年12月から今年の2月まで放送されていた本作は、劇中女子高生たちが、コンビニでインスタント火鍋を食べるシーンに中国ブランドが露出され、議論のテーブルに上がった。

現在放送中のtvN(Netflix)人気ドラマ『ヴィンチェンツォ』でも、主人公のヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ)が、中国企業で作られたビビンバを受け取り食べるシーンが問題となっている。『ヴィンチェンツォ』のビビンバPPLの場合、最近中国がキムチと韓服などを自国の食事と文化であると主張し、物議を醸している状況の中演出されたシーンだったため、批判を受けてしまう。

該当の製品は、中国ブランドが国内需要製品として作ったが、韓国の有名食品企業である『チョンジョンウォン』が原料を納品している事で知られる。国内で懸念の声が広がると、一部の中国ネットユーザーがビビンバについて「余った材料を活用した食べ物にカッカしている」などと、韓国料理を見下した書き込みを掲載し、論争に火をつけた。

現在人気を博しているドラマ『ヴィンチェンツォ』主演のソン・ジュンギ

現在人気を博しているドラマ『ヴィンチェンツォ』主演を務めているソン・ジュンギ。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

これに対し、チョンジョンウォンは「合作ではなく単純納品だ」と直接釈明している。

この中国PPL騒動が鎮まる前に、SBSの新時代劇『朝鮮駆魔師』も、視聴者の厳しい目を避ける事ができなかった。今月22日に放送された月餅などの中国商品を使用した事が問題に。

制作スタッフは「チャン・ドンユン演じる太宗の息子・忠寧大君(チョンニョンテグン)が、中国国境まで遠い距離を移動し、西域の巫女を連れてこなければならなかった状況を強調するため、”義州辺(明の国境)”という場所を決めた。遠く離れた辺境にいる人物たちの位置を説明するための設定だった」と説明した。

しかし、反中感情が高まっている昨今の環境で、視聴者の批判は簡単には収まらないと予測される。

放送業界では「制作費調達のため、PPLなどはやむを得ない」と理解を示しているが、反中感情が極大化してしまった今、制作陣はよりディテールに気を使わなければならないという意見が支配的だ。

誠信(ソンシン)女子大学校、教養教育大学のソ・ギョンドク教授は23日、電話取材に対して「中国が韓国伝統文化を、自分たちのものだと主張している状況では、視聴者は敏感に反応するしかない」とし「時代が時代だけに、制作側もこうした情緒を考慮しなければならないだろう」と述べた。

一方で「もちろん、我々が感情的に対立していては解決にはならない。コメント合戦をするよりも、客観的に状況を把握して伝統文化を持続的に伝え、是正を求めるなど、落ち着いた対応をしていくことが重要だ」とも強調する。

ただ、”フィクション”であるドラマに対し、過度な物差しを突きつける事は、創作欲求を制限する可能性があるという懸念も出てくる。

大衆文化評論家のキム·ソンス氏は「一部では激しい批判もあると思うが、こうなると表現の自由が侵害される状況になりえる。一場面を批判する事は簡単だが、『中国の東北工程に同調しているのでは』という飛躍的発想でコンテンツ全体を罵倒するのは問題だ」と指摘し、今後の韓国における創作活動の妨げとなる可能性のある事案を、憂慮している。

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ソン・ジュンギ

HISTORY D&C所属の俳優ソン・ジュンギ(ハングル 송중기)。1985年9月19日生まれ。

2008年ドラマ『霜花店 運命、その愛』でデビュー。

2010年に出演したドラマ『トキメキ 成均館スキャンダル』で一躍名を広め大ブレイクしたソン・ジュンギは以降、映画『私のオオカミ少年』、ドラマ『太陽の末裔』などに出演し人気を博した。

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