俳優のパク・ボゴムが入隊する8月31日までカウントダウンに入った。それは、彼の入隊前最後の出演ドラマ『青春記録』の放送日が近づいてきているという意味でもある。
前述のニュースが大きく取り上げられている状況だが、果たして『青春記録』はそれだけがトピックスなのだろうか?

ドラマ『青春記録』が9月7日の初放送に向けて、tvNがティーザー映像を徐々に公開し、少しずつ彼らの生きる世界を視聴者に共有し始めている。

『青春記録』のメインビジュアル。

『青春記録』メインビジュアル。(画像出典:tvN DRAMA公式Twitter)

そしてこのほど『青春記録』の公式インスタグラムアカウントが開設され、メインポスターとパク・ボゴム、パク・ソダム、ピョン・ウソクのキャラクターに合わせた一文と共に、ソロビジュアルが公開された。

パク・ボゴム/サ・ヘジュン役

パク・ボゴム演じるサ・ヘジュンのハッシュタグには意味深なキーワードが。

パク・ボゴム扮するサ・ヘジュンのハッシュタグには意味深なキーワードが。(画像出典:『青春記録』公式Instagram)

何で時間だけが公平になれると? 現実に攻撃されている。

#本日の青春記録 #record of youth #夢と現実の間 #時間がない

パク・ボゴム演じるサ・ヘジュンは、俳優になるため立ち止まることなく走り続けている。しかし、立ちはだかる“現実”という壁。それは自身で感じることもあれば、家族や周囲から突き付けられるものでもある。彼の情熱は、自身の願うように進むことができるのか。そして“#時間がない”は何を意味しているのか? 関心が注がれている。

パク・ソダム/アン・ジョンハ役

自分の名前がブランドになることを夢見ている。

アン・ジョンハは、自分の名前がブランドになることを夢見ている。(画像出典:『青春記録』公式Instagram)

あなたのファンになれて、すごく良かった気がする。

#本日の青春記録 #record of youth #*タク業一致 #決めないで生きています

*タク業一致:好きな事(ヲタク)を仕事にすること。

パク・ソダムは、プロのメイクアップアーティストを目指すアン・ジョンハを演じる。自身のブランドを持つため、ひたむきに邁進するが決して順風満帆ではなく、そんな日常の唯一の癒しがサ・ヘジュンだ。憧れとファンという関係から、2人の関係がどのように展開するのか、期待が高まる。

ピョン・ウソク/ウォン・ヘヒョ役

ウォン・ヘヒョは“脱・親の七光り”のため陰ながら努力する。

ウォン・ヘヒョは親の七光りから脱するため、陰ながら努力する。(画像出典:『青春記録』公式Instagram)

僕の力で成功したことを見せたい。その一つだけは尊重してくれ。

#本日の青春記録 #record of youth #正々堂々 #努力の差異

ピョン・ウソクは、金のスプーン(生まれつき恵まれた環境)を持った人生だが、そのせいで自身の努力が認められないことに歯がゆさを感じている。親友のサ・ヘジュンと共に俳優目指して前進するが‥。

三者三様の悩みを抱え“青春”という街道を歩む姿は、同世代の視聴者の心に共感を呼ぶことが予測され、そして大人へと成長した世代は、ノスタルジックを覚える作品となりそうだ。

またティーザー映像では、ドラマのタイトル通り青春のさなかにいる若者たちの、物語のキーとなるセリフが出てくる。

家族に認められず、思わず涙にくれるサ・ヘジュン。

家族に認められず言い争い、涙にくれるサ・ヘジュン。(画像出典:tvN ティーザー映像キャプチャー)

「僕にとって夢は、お金のかかる宿題だ」

「(現実を見てないと言われ)父さんが僕の人生を歩むわけじゃないじゃないか!」

「歳を取ったら友達も変わるんだ、経済状況によってね」
「俺たちにそれは当てはまらないな」

「私の目標は、私というブランドを持つことなの」

「人のために働くのではなく、自分のために働くんだということを、僕は信じている」

「面白いことは、タダではもらえない」

それぞれの世界で、悩みながら日々を過ごしている。

それぞれの世界で、悩みながら日々を過ごしている。(画像出典:tvN)

自身がどんな未来に進むのか、思い通りに行かない人生とどう折り合いをつけて生きていくのか。家族とはどう向き合っていけばいいのか‥“青春期”を過ごした誰もが、必ずぶつかる葛藤で彼らは思い悩む。

『青春記録』の公式ウェブサイトには、いまだ詳細が記されておらず、現時点で伝えられる話題と言えば、やはりどうしても“パク・ボゴム”であり“入隊最後”となる。

大いに理解できるところだが、本作には映画『パラサイト 半地下の家族』で世界から注目されたパク・ソダムが、およそ4年ぶりのドラマ出演であることや、2016年デビューの若手俳優ピョン・ウソクが肩を並べ期待がかけられていることも忘れてはならない。

視聴者が注目するのは、彼らが生きる物語そのもの

今年の4月~6月に放送されたドラマ『ザ・キング:永遠の君主』は、イ・ミンホ除隊後復帰作であること、ヒットメーカーの脚本家であるキム・ウンスクが手掛けることで放送前から大きな話題を呼んでいた。しかし実際にドラマが放送されると、その上がりすぎたハードルを越えることができず、少々残念な幕引きとなってしまった。

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ドラマ『ザ・キング:永遠の君主』

ドラマ『ザ・キング:永遠の君主』(画像出典:ザ・キング 公式HP)

そして今月9日に最終回を迎えたばかりのドラマ『サイコだけど大丈夫』も、キム・スヒョンのドラマ本格復帰作という枕詞から、彼が特筆してフィーチャーされた。だがいざ放送が開始されると、爆発的ヒットとはならなかったが、キム・スヒョンの相手役であるソ・イェジの存在感や自閉症スペクトラム障害を持ったスヒョンの兄を演じたオ・ジョンセのファインプレーなどが目立ち、最終的に、“3人”が絡み合った心のやりとりに、多くの視聴者が心動かされた。

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ドラマ『サイコだけど大丈夫』

3人の家族の物語だったドラマ『サイコだけど大丈夫』(画像出典:tvN)

もちろん、作品の注目すべき要素は出演者によるところが多い。しかし最近はどうもそうではない傾向にもあり、目立った俳優が出演していなくとも、ストーリー展開の面白さで人気を博すドラマが増えてきているのもまた事実だ。

せっかくならば、放送前に抱いた期待と実際にドラマを鑑賞した水準が同等、または高くあってほしいのは、視聴者の勝手な思いではある。が、娯楽が多様化された今、ドラマファンの心をつかむのは、もはや誰かの人気ではなく、ストーリー展開ではないだろうか。

これを踏まえて、私たちはパク・ボゴムとパク・ソダム、そしてピョン・ウソクが等身大で演じる“青春の記録”を、しっかり見届けたい。



パク・ボゴム

2011年映画『ブラインド』でデビュー。

以降、映画『コインロッカーの女』(2015)、ドラマ『君を憶えてる』(2015)などに出演。

『恋のスケッチ~応答せよ1988~』(2015-2016)で天才棋士チェ・テクを演じブレイク。2016年8月より放送されたドラマ『雲が描いた月明り』で地上波初主演を果たし、爆発的人気を得る。

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