俳優のナム・ジュヒョクに、突然の過去の暴行疑惑が浮上した。複数の韓国メディアは、この未確認情報を”事実認定”したかのように報じたが、彼の所属事務所はこれを強く否定し、刑事告訴を予告。公式立場では、マスコミへ静かな怒りを伝えている。かつて韓国メディアを連日賑わせた”校内暴力疑惑”では、ナム・ジュヒョクの親友であり、俳優のジスもまた、メディアの流した虚偽事実に苦しめられている。
6月20日、俳優のナム・ジュヒョクに、突然の過去の校内暴力疑惑が浮上した。
しかし、彼の所属事務所であるマネジメントSOOPはこれを即座に、かつ強力に否定。刑事告訴を予告した。
事務所は「報道記事に関して、本人に事実確認をしたところ、該当の内容は全て事実無根である事が確認されました。この確認のため、立場表明が遅くなってしまった点をご了承ください。今回の記事が出るまで、当社にはただの一社も、事実確認してくることのなかったメディアの一方的な報道を残念に思います」と文書へ静かな怒りをにじませた。
そして「今回の虚偽報道により、俳優の名誉を著しく傷つけた責任を問い、該当メディアを相手に迅速に言論仲裁委員会へ訂正報道の申請などをする予定です」と明らかに。
また「この件に関して、第一報を行ったメディア記事及び匿名の情報提供者を相手取り、刑事告訴をいたします。当社はこのような法的措置を取るため、当社の法律諮問企業に事件を依頼し、これを進行中です。無分別に事実確認をせず、漠然としたゴシップ性を含んだ噂のせいで、最も大きな苦痛を受けているのは俳優とその家族です。オンライン上の、決して小さくない噂にのみよりかかり、何の事実確認もしないまま”違うならいいや”方式で乱発する記事に対して、所属事務所や俳優がどれだけ”事実無根だ”と公式立場を伝えても、マイナスイメージの烙印が押されてしまう昨今の状況に、芸能事務所は本当に惨憺たる思いと、残念な気持ちが禁じ得ません」と指摘した。
そして最後に、これ以上この噂についての報道を自制するようお願いし、今後もこのような事案にたいしてモニタリングを続け、厳重に対応をしていくと付け加えた。
韓国ではこれまでにも、根も葉もない噂がネット上を駆け巡り、その噂はいつしか”事実”のような顔をして、世間を騒がせたことは一度や二度ではない。
特に、2021年の2月から3月にかけては、不気味なほどに過去の暴力疑惑というニュースが、韓国ネットで顕著に発生した。
その渦中となった一人に、ナム・ジュヒョクの親友である俳優のジスがいる。
ジスは2021年3月、過去の校内暴力といじめ疑惑が浮上。その後、本人は自身のインスタグラムを通して「疑惑は事実」と言及し、謝罪した。
彼は当時、ドラマ『月が浮かぶ川』に出演中だったが、これを降板し活動自粛を発表。代役をナ・イヌが務め、制作側や共演者は、撮影していた分を撮り直すなどの対応に追われた。
(関連記事)俳優ジス、校内暴力認め謝罪‥ドラマ「月が浮かぶ川」はどうなる?
事件から3カ月後、ジスは再び自身のインスタグラムで近況を報告。連絡が取れた人には直接謝罪をして、許しを得たと伝えた。
しかし、大手オンラインコミュニティーに匿名で「ジスが性的暴力犯した」「同性に性行為を強要した」「自身の性的動画を流布した」などと、虚偽事実が横行している事実を伝え「沈黙を続けている間に、虚偽内容がまるで事実であるかのように独り歩きしており、法的対応を取ることに決めました」と明かしている。
ジスは自粛中に、所属事務所であったキーイーストとの専属契約解除をしており、現在彼の近況は不明だ。
実は当時、ナム・ジュヒョクも”親友だから”という理由だけで、一部で疑いをかけられていた。
しかし、過去のインタビューで「高校1年の時の担任の先生のおかげで、横道に外れずに済んだ」と言及しており、それが証拠動画としてネット上に流れたため、事なきを得ている。
(関連記事)ジスの校内暴力認定で浮上した ‘親友’ ナム・ジュヒョクの名前「類友ではない?」
にもかかわらず、今回の”愉快犯”のような虚偽が報じられてしまった。所属事務所が怒りを露わにするのは、最もである。
親友のジスが、根拠のない悪質なデマに苦しんでいる姿を、ナム・ジュヒョクはもしかしたら目の当たりにしたかもしれない。
そして親友のつらそうな姿に、彼自身が苦しまないわけがないのだ。
今回の件で、彼のことが背景にあったかどうかはわからない。
それでもこうして、これまでの事務所にはなかったのではというほど、短時間で対応措置を行ったことは、素直に称賛すべきことではないだろうか。
そして我々を含め、メディアの出す言葉一つが、人の人生を狂わせるのだということを、改めて肝に銘じなければいけないだろう。
ナム・ジュヒョク
モデルとして活動後、2014年ドラマ『インヨ姫』で俳優デビュー。
以降、ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』(2016)『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』(2016)でバイプレーヤーとして活躍して頭角を現し、同年『恋のゴールドメダル〜僕が恋したキム・ボクジュ』では女優のイ・ソンギョンとダブル主演を務め、人気を博す。
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