• Danmee(ダンミ)で先日から『韓ドラの天秤』と題し、韓国ドラマやそれに関係するあれこれを天秤にかけてその魅力や特徴を伝えている。
  • 今回は、泣けるドラマとして有名な『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』(tvN/2016/)と、『空から降る一億の星』(tvN/2018)を天秤にかけてみた。
  • 感傷的になりやすい秋、自分の気分に合わせた作品を選んでみてはいかがだろうか。

なぜか感傷的になりやすい秋。そんな時は自分の気分に合わせた感動作を観たくなる人は多いのではないだろうか。

そこで本記事では、物語の背景が秋~冬で本国での放送時期もその頃だった韓国ドラマ『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』(tvN/2016/以下、トッケビ)と『空から降る一億の星』(tvN/2018)を天秤にかけてみた。

泣けるドラマとして有名な2作で、Danmee(ダンミ)で以前に行ったアンケートでも1位と2位を獲得。多くの人の涙腺を緩ませた作品として人々の記憶に残っているようだ。

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両者は共通点と相違点を持ちそれぞれに魅力のある作品、これから訪れる秋の夜長にゆっくりと楽しんでみてはいかがだろうか。

あらすじ

『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』は、不滅の命を生きるトッケビと、彼の胸に刺さった刀を抜き人生を終わらせてあげることのできる”トッケビの新婦”である女子高生が出会い、繰り広げる珠玉のラブストーリー。

『トッケビ』

『トッケビ』(動画出典:tvN)

キャスト陣の熱演や、作りこまれた脚本はもちろんだが、ドラマの概念を壊す映画を彷彿とさせるような圧巻の映像美が非常に大きな話題となった作品だ。

一方『空から降る一億の星』は、自分の周りで起こる全てのことをゲームのようにとらえ、他人の心をもてあそぶ悪人か善人か判断のつかない殺人事件の容疑者ムヨンが、自分と同じ火傷跡のある女性ジンガンに出会ったのをきかっけに人間らしさを取り戻していく切ないラブサスペンス。

『空から降る一億の星』

『空から降る一億の星』!(画像出典:tvN)

ムヨン役を熱演したソ・イングクの演技力が高く評価されたドラマで、冷酷さと図り知れない孤独を秘めたミステリアスな魅力は、多くの女性視聴者を魅了した。

※この記事にはネタバレが含まれます。ご注意ください。

共通点

あらすじだけを見るとどこにも共通点が見当たらない両作だが、実は意外に似ている設定が。その1つは、主人公がどうしようもないある事情を抱えているという点。

『トッケビ』と『空から降る一億の星』の主人公

『トッケビ』(左)と『空から降る一億の星』の主人公(画像出典:tvN)

『トッケビ』の場合、神から老うことも死ぬこともない永遠の命を与えられ900年以上も生き続けているキャラクターだ。それがあまりにも辛く、本人は命を終えたいと思っている。

『空から降る一億の星』は、5歳までの記憶がなく6歳から児童養護施設で育ち、家族の愛に飢え孤独な人生を送っているムヨンが主役。後半、記憶を取り戻しながらさらに壮絶な彼の人生が明らかになっていく。

また、いずれの物語も恋と彼らの抱える事情が関係、互いに想い合っているもののハッピーエンドとはいかない点が観る者の涙腺を緩ませる。

そして、そんな彼らが愛した女性は家族愛を十分に感じることのできない環境下で育ったという共通点が。

『トッケビ』のチ・ウンタクは母親を幼い頃に亡くし強欲な叔母の下で、『空から降る一億の星』のジンガンは、両親を亡くし兄によって育てられた。

そんな彼女たちが、心のどこかに闇を抱え不完全な人生を歩む男性と複雑なロマンスを繰り広げていく物語となっている。

相違点

共通点がある一方で、両者には明らかな相違点も。

それは『トッケビ』がファンタジー要素満点な作品であるのに対し、『空から降る一億の星』は非現実的な要素はゼロのサスペンスものであるという点。

前者はあり得ない設定であると思いつつも、いつの間にかトッケビワールドに引き込まれる人が続出、ファンタジーものの面白さを視聴者に存分に届けることに成功し、最終話後は”トッケビロス”になる人が続出した。

対して後者は、常に現実と向き合わざるを得ないストーリー。恋の裏に潜むサスペンスから目が離せない構成となっている。ソ・イングクの危うさを感じさせる独特の演技が見どころの作品だ。

そんな両作は、生みの親ももちろん異なっており、『トッケビ』は韓ドラ界のヒットメーカーと言われるキム・ウンスク作家が、『空から降る一億の星』は日本の有名脚本家北川悦吏子の執筆した同名のドラマが原作でそれを韓国版にアレンジしたものだ。

最高視聴率は『トッケビ』が19.6%で、『空から降る一億の星』が4%。数字だけで見ると『空から降る一億の星』の惨敗だが、万人受けしやすい『トッケビ』とは異なり、『空から降る一億の星』はマニア層に愛された作品、“隠れた名作”と呼ぶにふさわしいドラマだろう。

視聴者が最も気になる結末も両者は全く異なっており、『トッケビ』は、交通事故で亡くなたチ・ウンタクが生まれ変わってトッケビに再会するという、ハッピーエンドを思わせるような演出で視聴者に考える余白を与えた。

これに対し『空から降る一億の星』は、銃に撃たれて2人がこの世を去るという完全なるサッドエンド。何一つ希望のない非常に悲しいラストを迎え、切なすぎる結末に涙した人が多かった。

『トッケビ』、『空から降る一億の星』

『トッケビ』、『空から降る一億の星』(画像出典:tvN)

シリアスかつ重めの内容で、悲しいラブストーリーが気分なら『空から降る一億の星』を、ファンタジー要素に抵抗がなく、ラストは含みを持たせた終わり方がお好みなら『トッケビ』をチョイスするとよいかもしれない。

ちなみに『トッケビ』は、NetflixやU-NEXT、Amazon Prime Videoなどから、『空から降る一億の星』はU-NEXT、Amazon Prime Video、Huluなどから視聴可能だ。


トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜(動画出典:コンテンツセブン)

空から降る一億の星(動画出典:ポニーキャニオン WE LOVE K)

西谷瀬里

韓国ドラマが大好きな西谷です。現在はK-POP関連の記事を主に投稿しておりますが、韓ドラの魅力や、俳優&女優さんの活躍も随時紹介していきたいと思います。あらゆる年代の読者の方に、楽しんでいただける記事が届けられたらなという思いです。

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