大ヒットドラマtvN(Netflix)『愛の不時着(2019)』には、同時期に同等の人気を得たライバル作品がある。パク・ウンビンが、準主役として出演しているSBSドラマ『ストーブリーグ(2019)』だ。彼女は本作での熱演をきっかけに、韓国の視聴者から“一人前の女優”というお墨付きをもらった。そんな『ストーブリーグ』を紹介する。

tvN(Netflix)『愛の不時着(2019)』が、日本配信から約2年が経過した現在も、いまだ多くの視聴者に愛されている。

第4次韓流ブームをもたらし、韓ドラファンでなかった人までをも虜にしたことで知られるが、実は、韓国で放送された2019年当時、『愛の不時着』と話題性・視聴率共に二分した作品があるのをご存じだろうか。

それは、ナムグン・ミン主演、パク・ウンビン準主演のSBS『ストーブリーグ(2019)』だ。

SBS『ストーブリーグ(2019)』は、『愛の不時着』と話題性・視聴率共に二分した。

『愛の不時着』と話題性・視聴率共に二分したSBS『ストーブリーグ(2019)』。(画像出典:SBS)

最高視聴率だけ見れば、『愛の不時着』に軍配が上がっているも、どちらが勝利を手にしてもおかしくない状況だった。

また、両作の放送時間が重なった土曜日は、それぞれ視聴率があまり伸びない傾向にあり、視聴者を互いに取り合っていただろうことが分かる。

『ストーブリーグ』は、プロ野球の落ちこぼれ球団に赴任したGM(ゼネラルマネージャー)が、選手や監督の契約更改や移籍・加入など、来シーズンの準備をする話を扱った痛快ヒューマンストーリー。

野球選手ではなく、グラウンドの裏側で球団を運営する縁の下の力持ち、“フロント”にスポットを当て、チームを優勝に導くため奮闘する姿を描き、見る者に多くの感動を届けた。

この作品で、ナムグン・ミンは鋭い判断力を持ちかつ冷静沈着、しかし少々冷酷な性格の球団GMペク・スンスに扮し、パク・ウンビンは何事にも熱心で、人間味溢れる運営チーム長イ・セヨンを演じている。

ナムグン・ミンは、本作をきかっけにさらなるブレイクを果たし、韓国を代表する俳優として確固たる地位を確立。ストーリーを大いに盛り上げた。

そして、そんな彼に負けず劣らず活躍したのが、現在韓国で高い支持を誇る女優と言っても過言ではない、パク・ウンビンだ。

パク・ウンビンは、『ストーブリーグ』でナムグン・ミンと共に活躍した。

『ストーブリーグ』でナムグン・ミンと共に活躍したパク・ウンビン。(画像出典:SBS)

彼女は本作での好演により、韓国の視聴者に実力ある役者として、お墨付きをもらっている。

中でも、年俸交渉に難航を極める選手の無礼な態度に激怒し、怒号を上げたシーンは強い印象を残した。それまで、数々のドラマで見せた愛らしい彼女のイメージからは、想像できない姿だったからだ。

この場面で放ったセリフは、撮影チームの間で流行語のように広がったと言われている。

パク・ウンビンが怒声を上げるシーンは、名場面と言われている。

名場面と言われるパク・ウンビンが怒声を上げるシーン。(画像出典:YouTube SBS Drama『ストーブリーグ』映像キャプチャー)

加えて本作のすごいところは、韓ドラ界における“スポーツドラマは失敗する”というジンクスを壊した点にある。

結果的に、『愛の不時着』に匹敵する支持を得ることになった『ストーブリーグ』だが、実は放送前、興行収入の上がらないスポーツジャンルを取り扱っていることを理由に、当初編成予定だったMBCから断られ、放送局がSBSに変わるという出来事があったのだ。

しかし蓋を開けてみると、ストーリーをはじめ、俳優陣の熱演や演出が高い評価を受け、ドラマをあまり見ない野球ファンまでも、テレビの前に座らせることに成功。

2020年『第56回 百想(ペクサン)芸術大賞』では、TV部門で“ドラマ作品賞”に輝くなど、非常に意味のある作品となるのだった。

韓ドラファンにはもちろん、弱小チームの裏にあるエピソードの面白さなど、野球好きならぜひ観てほしい一作だ。

日本では現在、動画配信サービスのU-NEXTで配信中。一度ご覧になってみてはいかがだろうか。


『ストーブリーグ』(動画出典:SBSドラマ)

(構成:西谷瀬里)






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