映画『パラサイト 半地下の家族』の快挙と、Netflixの躍進により巻き起こった世界的な韓ドラブームなどで、韓国俳優への感心が高まっている。子役から芸能界にいる人もいれば、遅咲きデビューの人もいる。今回は、年齢をものともせず遅いデビューをした俳優を紹介する。

俳優という職業に憧れる人は多い。しかしその道は険しく厳しいもので、そう簡単になれるものではない。

俳優に必要な演技力や表現力など、身につけるべきスキルを早いうちから学び、若いうちにデビューして経験を積んだ方がいいと言われるが‥決してそれが“正解ではない”と言わずにはいられない、遅咲きの韓国俳優を4人紹介する。

ユ・インナ(デビュー年齢27歳)

ユ・インナ

ユ・インナ(写真提供:©スポーツ韓国)

高校時代にバンドのボーカルを務め、16歳の時にアイドルの練習生としてある芸能事務所に入ってガールズグループとしてデビューする予定だったが、ダンスが苦手で振りを覚えることができず、結局デビューは白紙になってしまった。

そんな彼女は、ドラマ『明日に向かってハイキック』(2009)で女優デビューする。柔らかい雰囲気と愛らしいルックスで注目を集め、ドラマ『シークレット・ガーデン』(2010)では百想芸術大賞 新人女優賞を受賞。

ユ・インナ

ドラマ『シークレット・ガーデン』に出演していたユ・インナ(画像出典:YouTube SBS Drama動画キャプチャー)

その後も、ドラマ『星から来たあなた』(2013)や、日本でも大きな話題を集めたドラマ『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』(2016)など数々のヒットドラマに出演し、観る人の記憶に残る演技を披露している。

チョ・ジヌン(デビュー年齢28歳)

チョ・ジヌン

チョ・ジヌン(写真提供:©スポーツ韓国)

劇団員として活動していたチョ・ジヌンは、29歳の時にクォン・サンウの主演映画『マルチュク青春通り』(2004)で俳優デビュー。2014年には、1,760万人という韓国映画の観客動員数歴代1位を記録した『バトル・オーシャン 海上決戦』に出演。

チョ・ジヌン

俳優デビュー作『マルチュク青春通り』でのチョ・ジヌン(左)(画像出典:movie.naver.com)

また、同年公開された映画『最後まで行く』ではパク・チャンミン役で出演し、百想芸術大賞や青龍映画賞など複数の授賞式で賞を受賞した。

2015年には、EXOのチャンヨルが出演し話題になった映画『チャンス商会〜初恋を探して〜』で店主チャンス役を好演。また日本でもリメイクされたドラマ『シグナル』(2016)では、トップ女優キム・ヘスと肩を並べ主演を熱演し、その演技を高く評価されたことが記憶に新しい。

ソンフン(デビュー年齢28歳)

ソンフン

ソンフン(写真提供:©スポーツ韓国)

水泳選手として活動していたが怪我のため引退し、俳優に転向したソンフン。2011年に受けたオーディションで、1000倍という倍率を勝ち抜き、28歳で俳優デビューした。

デビュー作のドラマ『芙蓉閣の女たち〜新妓生伝』(2011)で主演に抜擢され、その年のSBS演技大賞ニュースター賞を受賞。すぐにその才能を開花させる。

ソンフン

主演を務めたドラマ『芙蓉閣の女たち〜新妓生伝』(画像出典:SBS)

ドラマ『じれったいロマンス』(2017)では、王道ラブコメディーのイケメン御曹司を演じ、大ヒット。2018年に公開された映画『ヒョンジェ 釜山港の兄弟』では初の悪役に挑戦し、過去に水泳選手として鍛え上げられたその肉体美も披露した。

最近では、“2020MTN放送広告フェスティバル CFスター賞”受賞者に選ばれ、活躍の幅を広げている。

マ・ドンソク(デビュー年齢33歳)

マ・ドンソク

マ・ドンソク(写真提供:©スポーツ韓国)

デビュー前はチョ・インソン、コン・ユなど有名スターのフィットネストレーナーも務めたことがあるというマ・ドンソク。2004年映画『風の伝説』でスクリーンデビューした時は、すでに33歳だった。

ドラマ初出演となった『H.I.T. -女性特別捜査官-』(2007)では貫禄のある風貌で熱血刑事を演じ、その存在を印象づける。

マ・ドンソク

ドラマ『H.I.T. -女性特別捜査官-』では熱血刑事を演じた(画像出典:YouTube MBCdrama動画キャプチャー)

観客動員数1,156万人を記録した映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)では、妊娠中の愛する妻と周りの人たちを守る姿で、観客の心を動かした。

翌年にはEXOのド・ギョンスが主演し日本でも話題を集め、観客動員数1,000万人超えを記録した映画『神と共に』(2017、2018)シリーズに出演し、重要な役を演じている。

またその強面の外見とは裏腹に、優しい性格で共演女優やスタッフから慕われている。韓国では「マブリー(マ・ドンソク+ラブリー)」と呼ばれ、化粧品のCMにも出演したことがあるほどだ。

地道に努力すれば、その努力が報われることもあると身をもって体験している4人。これからの活躍にも期待したい。








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