俳優カン・ドンウォン主演の映画『半島』が7月15日の公開を控えている中で、前作『新感染 ファイナル・エクスプレス』に再びスポットが当てられている。韓国のオンラインで話題になっている『新感染』のビハインドストーリーを幾つか紹介したいと思う。

全世界に“K-ゾンビ(韓国ゾンビ映画やドラマ)”ブームを巻き起こした『新感染 ファイナル・エクスプレス(原題:釜山行)』の続編として期待を集めている映画『半島』(監督 ヨン・サンホ)が7月15日に公開を控えている中で、韓国ポータルサイトの1boonやオンラインコミュニティーでは、前作の『新感染』にも再びスポットが当てられて、ビハインドストーリーが話題を呼んでいるようだ。

『半島』は、『新感染』から4年、廃墟となった地に残された者たちが繰り広げる最後の死闘を描いたアクション・ブロックバスター劇で、主演を務めるのは俳優カン・ドンウォン。彼は劇中、4年前に国を襲った災難から辛うじて脱出し、香港で暮らしている元軍人のハン・ジョンソク役を演じる。

映画『半島』の主演俳優カン・ドンウォン

映画『半島』の主演俳優カン・ドンウォン(写真提供:©スポーツ韓国)

『新感染』の世界観をつなぐ作品として、圧倒的な映像の世界とスリル感満載のアクション、廃虚になった土地に帰ってきた者、生き残った者、狂ってしまった者の緊張感あふれる物語が鑑賞ポイントとなる。

そこで注目されているのが、前作の『新感染』、そしてビハインドストーリーだ。

『新感染』は、ソウルと釜山(プサン)を結ぶ高速鉄道の車内を舞台に、突然巻き起こった謎のウイルス感染拡散によるゾンビのパンデミックの恐怖とそれに巻き込まれる乗客を描いたノンストップ・サバイバルパニック映画だ。

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』

映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(画像出典:Brunch)

2016年に韓国で観客動員1156万人を記録して、断トツの大ヒット作となった『新感染』の主演を務めたコン・ユは、『新感染』の撮影当時、話題作tvNドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』も共に撮影を進めており、映画の公開後にドラマが放送されてシンドロームともいえる人気を享受した。

特に、『トッケビ』の劇中、映画館でのデートを楽しむウンタク(キム・ゴウン)とキム・シン(コン・ユ)のシーンに『新感染』がオマージュとして登場。本人が出演した映画を見て驚きの声を上げ、ポップコーンをばらまきながら「ゾンビ、怖くないの?」というセリフで“クスッ”と笑えるようなコミカルなシーンを演出してファンを喜ばせた。

ドラマ『トッケビ』の中で『新感染』をオマージュしたシーン

ドラマ『トッケビ』の中で『新感染』をオマージュしたシーン(画像出典:tvN DRAMA Youtube)

ファンタジーをはじめ、ロマンス・コメディーやブロックバスターなど、あらゆるジャンルの演技を完ぺきにこなして『トッケビ』はもちろん『新感染』でもシンドロームを作り出したコン・ユが、『半島』にも少しだけ関わっているという秘話もある。

『半島』でカン・ドンウォンがキャスティングされた理由は、ヨン・サンホ監督とコン・ユが多くの話し合いをした結果、彼を推薦したのだとか。そのため、カン・ドンウォンは製作発表会当時「『新感染』のファンの方々を失望させたくない。コン・ユさんのファンの方も応援してくださると期待している」と語った。

その他、『新感染』に関するエピソードには、ゾンビの声にヨン・サンホ監督の声が含まれているという秘話や、映画の撮影当時、中東呼吸器症候群(MERSコロナウイルス)が韓国で流行し、制作スタッフたちがマスクをして体温チェックをしながら撮影を進めていたという裏話も。現在と似ているような状況にネットでは“ゾンビが流行する時期には何らかのウイルスも流行するのか?”と言われているほどだ。

国内外で脚光を浴びている“K-ゾンビ”作品『新感染』と『半島』。特に『半島』は前売りチケットの販売率も好調のため、新型コロナウイルスで停滞した韓国映画界に活力を吹き込むことが出来るのか注目されている。


『トッケビ』で映画館に行ったコン・ユ(動画出典:Youtube tvN DRAMA)



コン・ユ

マネジメントSOOP所属の俳優コン・ユ(ハングル 공유)。1979年7月10日生まれ。

“コン・ユ”という芸名は両親の苗字から付けられたもので、本名は、コン・ジチョル。

2000年、Mnet VJ 7期として芸能界にデビューしたコン・ユは、2001年KBSドラマ『学校4』を通じて演技者としてデビュー。

2007年、日本でも人気を博したドラマ『コーヒープリンス1号店』が大ヒットし、この年MBC演技大賞で優秀賞を受賞。当ドラマは、コン・ユの出世作となった。

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