ドラマ『サイコだけど大丈夫』は7月第3週目で9話と10話が放送され、キム・スヒョンとソ・イェジの恋の発展に加えていよいよソ・イェジの家族問題が浮き彫りになりそうだ。そして毎回物語に作用を加えている童話タイトルが、ドラマにさらなる深みをもたらしている。
*この記事にはネタバレが含まれています、ご注意ください。
19日に放送された『サイコだけど大丈夫』第10話では、ムン・ガンテ(キム・スヒョン)が兄のサンテ(オ・ジョンセ)に過去の事件で傷つけてしまったことを悔いて謝罪し、和解する様子が描かれた。それと共に、ようやく開きかけた社会への扉を再び閉ざし、兄のためだけに生きていくと決意してコ・ムニョン(ソ・イェジ)の手を放してしまう切ない描写が、視聴者の涙を誘った。

ようやく心からの笑顔をムニョンに見せたガンテだったのに‥。(画像出典:tvN)
第10話に付けられたタイトルは『羊飼いの少女(日本Netflixでは「オオカミ少女」)』。これはイソップ寓話の『オオカミ少年』が基となっており、ソ・イェジがサンテに「オオカミ少年はなぜ嘘をつき続けたと思う?」と疑問を投げかけるシーンや、ムニョン自身が人恋しいのにあえて遠ざける言葉を発してしまうというストーリーに沿った内容がタイトルに集約されている。
そして10話までにすべて人気童話作家であるコ・ムニョンになぞらえて童話タイトルが付けられており、やはりその都度タイトルと物語がリンクした形になっており、ストーリーの展開に深みを与えている。
ここで、印象的なタイトルとストーリーだったものを挙げてみたい。
第1話 悪夢を食べて育った少年
劇中、コ・ムニョンが手掛けた絵本『悪夢を食べて育った少年』が登場。童話はムニョンのナレーションによって朗読され、その内容はムン・ガンテの人生が投影されており、彼の人物像、人生背景を分かりやすく簡潔に視聴者に伝えられている。

出版社を訪れコ・ムニョン作品を眺めるムン・ガンテ。(画像出典:tvN)
兄サンテの存在が、ガンテの人生に重くのしかかっているのだということまで理解させるのはさすが。『悪夢を~』はドラマオリジナルの絵本だったが、ドラマの放送終了後にたちまち検索ワードで急上昇。ウィズダムハウスより特別童話として出版されることが決定した。
第3話 眠れる森の魔女
ヨーロッパの古い民話であり、バレエの演目としても広く知られている『眠れる森の美女』より。
ガンテの側にいるため、かつて自身が家族で住んでいた森の奥深い城へ居を構えるムニョン。

出版社社長は、コ・ムニョンをソウルに連れ戻すべく手を尽くすが‥。(画像出典:tvN)
ムニョンの絵本を出版している会社社長は“呪いの城”と呼び、なんとかムニョンをソウルへ戻そうと躍起になる。ムニョンはこの城へ引っ越してから、幼少期の悪夢を何度も見るようになる。
第4話 ゾンビの子
第1話同様オリジナルストーリー。本編は残酷な描写から出版差し止めの憂き目に遭うが、実は胸に迫る温かな内容が描かれており、これを読んだガンテは自身の幼少期の母へのぬくもりを思い出し、涙するのであった。
本作品も特別童話として韓国で出版されている。
第5話 呪われた城のラプンツェル
ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』がネタ元。
ガンテに一緒に住むことを提案するムニョンだったがガンテはこれを拒否。すると病院からサンテを連れ出し、人質にしてガンテを城へ呼ぶことに成功する。

家族と住んでいた城で母の悪夢にうなされるコ・ムニョン。(画像出典:tvN)
そして彼女の*髪の毛が長い理由も明らかに。
*映画の原作はグリム童話の『ラプンツェル』で、これを日本語に訳すと『髪長姫』
第9話 王様の耳はロバの耳
イソップ寓話の1つ。コ・ムニョンは、ムン・サンテに「弟(ガンテ)を憎いと思ったことはあるか」と尋ねると、おかしな様子を見せたことで察知する。そして「王様の耳はロバの耳だから、今ここで言ってしまえばいい」と促すが、ごまかされてしまう。

兄サンテのために、人生を捧げると心を閉ざしたガンテだったが‥。(画像出典:tvN)
結果的に、OK精神病院中で憎いと思った時のことを叫びまわるサンテに、ガンテはパニックを起こすことに‥。
以上のように、本作に登場する童話はムン・ガンテとコ・ムニョンがそれぞれ見ないように避けてきた傷に向き合い、治癒されていくための経緯を優しく繊細に後押しする役割を果たしている。これは童話作家の登場する『サイコだけど大丈夫』だからこそ生かせる要素であり、また違った面からこのドラマを楽しめるアイテムとして、ファンに期待感を与えてくれている。
次回の11話のタイトルは『みにくいアヒルの子』。この内容がどのように物語にリンクしているのか、視聴者の関心を集めている。
キム・スヒョン
キム・スヒョンは韓国の俳優。所属事務所はゴールドメダリスト。1988年2月16日生まれ。
デビュー作は、ドラマ『キムチ・チーズ・スマイル』(2007)。
ドラマ『ドリームハイ』(2011)で初めて主演を務め一躍注目を浴び、2012年2番目の主演ドラマ『太陽を抱く月』では初めて時代劇に挑戦、視聴率40%を越える国民ドラマとなり、名実ともにトップスターになった。
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