Mnetのオーディション番組『PRODUCEシリーズ』で、投票操作で脱落させられた練習生リストが公開された。これにより、IZ*ONE(アイズワン)の今後の活動を懸念する声が上がっている。

IZ*ONE(アイズワン)が、またつまづいている。

12人組ガールズグループIZ*ONE

Mnetのオーディション番組『PRODUCE48』から誕生したガールズグループIZ*ONE(画像出典:IZ*ONE公式Twitter)

IZ*ONEの生みの親であり、世に送り出したオーディション番組『PRODUCE(プロデュース)48』で行われた”最終順位操作”が明らかになったのは、2019年8月のこと。

当時、韓国警察が捜査に乗り出したと報じられたものの、IZ*ONEの活動に支障が出ると予想した人は多くなかった。メンバーは、いつものようにSNSで近況を伝えたり、日本3rdシングル『Vampire』の活動に邁進していた。

本格的に世間の関心を集めるようになったのは、3カ月後の11月7日。

Mnetを家宅捜査していた韓国警察が、PRODUCEシリーズのスタッフを拘束し、その余波を受けニューアルバム『BLOOM*IZ』のショーケースが、突然キャンセルされてからだ。

(関連記事)IZONE カムバックショーケース取り消し「プデュ」操作疑惑の余波

これ以降、IZ*ONEは約3カ月の”活動休止”を余儀なくされる。

時期に少しずれはあるが、およそ1年前の悪夢だ。

再びIZ*ONEを襲った”11月”の悪夢

そして1年後の2020年11月18日。

『PRODUCE(プロデュース)シリーズ』で、慢性的に行われていた順位操作を裁いていた韓国の裁判所(ソウル高裁刑事1部)は、Mnetの制作スタッフであるアン氏(PD)とキム氏(CP)それぞれに、懲役刑を言い渡す。しかし、本当の問題はその後に起こった。

同裁判部は「被告らが順位を操作して脱落させた被害練習生が誰なのか、明らかにしてこそ被害補償が可能になる」とし、投票操作で脱落させられた練習生リストを公開したのだ。

元々デビュー組だった、イ・カウン(5位)とハン・チョウォン(6位)の名前が公開された瞬間、現在IZ*ONEとして活動中の12人は、不正の上に成り立っている”恥知らずグループ”になってしまった。

プデュ順位操作被害者のイ・カウンとハン・チョウォン

『PRODUCEシリーズ』 シーズン3の被害者、イ・カウン(左)とハン・チョウォン(右)(画像出典:Mnet)

現在、新作アルバムの準備中であり、間もなく華やかなカムバックをするはずだったIZ*ONEへの世論は、悪化する一方である。

(関連記事)「結局お金か? 図々しい」IZ*ONEの活動強行にMnetを問いただした韓国メディア

そんな中、ファンが囁き出したのは「また、活動休止になるのでは?」「年末のスケジュールはどうなる?」という、今後の活動についての事だ。

周知のとおり、韓国は11月末から12月にかけて、音楽授賞式で異常なほど騒ぐ国である。

1年間の業績を賞賛する本来の趣旨であれば、とてつもないアルバムの売り上げを誇るIZ*ONEが、同日に何度か会場移動しながら、授章式へ登壇するという珍風景(?)が待っているはずだ。

しかし今回、”被害者リストの公開”がもたらした批判的局面が続く限り、昨年と同様、年末授賞式でその姿が見られない可能性も十分あると思われる。

活動期間終了が、6カ月後と迫っているIZ*ONEが、このまま”シーズンアウト”することになれば、今後の活動さえ保障されない可能性が高い。解散の時だけが、刻一刻と迫る。

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シーズンアウトの可能性は?

今後の活動に注目が集まるIZ*ONE

IZ*ONEの今後の活動はどうなる‥?(画像出典:IZ*ONE公式Twitter)

日本同様、韓国の放送局も、世論の動きに敏感である。

一部の視聴者が、出演に不満を抱くような芸能人や有名人は、容赦なく”出演停止”にする。即ち、かかわりたくないのだ。

去る4月、韓国を代表する放送局であるKBSと、IZ*ONEのファンの間で繰り返された議論を見ると、放送局の”立場”が容易に想像できる。

当時、IZ*ONEが2月にカムバックするも、音楽番組『ミュージックバンク』には1度しか出演が許されず、ファンは「IZ*ONEの問題ではなくMnetの過ちなのに、なぜIZ*ONEが犠牲にならなければいけないのか」という不満を爆発させた。

これ対し、KBS側は「IZ*ONEは、KBSの出演規制者リストに含まれていない」とし「KBSは社会的に物議を醸したり、法を犯した人物に対して独自の方法により出演規制者を決めている。現在まで、IZ*ONEはKBSの審議規定のどの条項にも当てはまっておらず、出演規制者の名簿には含まれていない」と伝えた。

KBS側の返答が嘘ではないと信じたいが、「人気があるグループなのに、1度しか出演していないことが、逆に出演規制をしていると疑われても仕方がない。KBSはIZ*ONEを出演させるべきだ」という指摘も納得がいく。

では、何故”1回”のみなのか。

推測の域を出ないが、視聴者の苦情と不満に付き合いたくないという、韓国放送局の姿勢を垣間見る。

韓国の放送局として、悪質クレーマーに振り回されるのは”百害あって一利なし”だからだ。

***
一連の問題で判決が下され、ともすると活動休止という悪夢が再び襲ってきた場合、救済される可能性は1年前と比べて、低いと思われる。

なぜなら昨年の休止当時は、終了期間までに猶予があったため、再開しても十分な活動ができると判断されていた確率が高いからだ。

対してこのタイミングで休止となると、ただでさえ半年後には契約終了が迫っているのに、休止明けから立て直す労力が、果たして活動に見合うものなのか、疑問が残ってしまう。

ただ、活動が再び停止となった場合、元々の予定期間であった2年半の予定は、2年も満たない可能性もある。

休止期間分の延長を望む声が、果たして届くのか‥彼女たちの行く末を、当サイトもしっかり見届けたい。



IZ*ONE(アイズワン)

IZ*ONE(アイズワン / ハングル 아이즈원)は、韓国と日本合同のグローバルガールズグループである。
2018年に韓国の音楽専門チャンネルMnetで放送された日韓合同オーディション番組「PRODUCE 48」を通して、韓国の芸能事務所に所属する練習生57人、日本のAKB48グループに所属するアイドル39人、総勢96人の練習生から、韓国の視聴者投票で選ばれた12人のメンバーによって結成された。

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