今年1月に軍を除隊したEXO(エクソ)のメンバーD.O.が、映画『言えない秘密』に出演することが報じられた。歓喜と期待の声が上がる中、韓国では好ましくない反応もあるようだ。その理由とは‥。

人気アイドルグループ、EXO(エクソ)のメンバーであり、俳優としても確実な実績を積んでいるD.O.(ディオ、俳優活動名 ド・ギョンス)。

今年の1月25日、軍を除隊して韓国芸能界復帰を知らせたD.O.が、本格的な演技活動を再開しようとしている。

そして2月16日、韓国の複数メディアが、新作映画『言えない秘密』にD.O.が主人公として出演すると一斉に報じた。

新作映画『言えない秘密』に出演することが報じられたD.O.

D.O.が新作映画『言えない秘密』に出演することが報じられた(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

『言えない秘密』(監督 ソ・ユミン)は、2008年に公開された台湾の同名映画をリメイクした作品で、天才的なピアノの才能を持つ転校生が、練習室で神秘的な音楽を奏でている少女に出会い、不思議な経験をするファンタジーロマンス映画だ。

同作は、台湾映画の実力と名声を取り戻した名作と称され、中華圏だけではなく、アジア全域で高い人気を博した映画として知られており、主演は中華圏の大スターであり、台湾の国民的スターである周杰倫(ジェイ・チョウ)が務めた。

D.O.は前作『スウィング・キッズ』で、難易度の高いタップダンスを披露したが、今度は”ピアノの天才”に変身し、美しい旋律と、切ないラブストーリーをファンにプレゼントする予定だ。

(関連記事)EXO D.O.映画「言えない秘密」出演確定‥ヒロインはオーディションを開催

D.O.の出演は歓迎するが‥。

この報せを受け、多くの映画ファンからは歓喜と期待の声が上がっている。が、一部の韓国人は、原作の『言えない秘密』に対して好ましくない反応だ。

何故なら、オリジナル版の主演を務めている人物が、周杰倫であるためだ。

優れた能力で、中華圏の大スターにのし上がった周杰倫だが、度重なる”嫌韓発言”が発端となり、韓国国民の怒りを買ってしまったのは周知の通り。

以前、とあるイベント会場でのことだ。

司会者:韓国でも人気が高いと聞いている。韓国のファンがあなたの歌を合唱していたようだが、韓国語で感謝の言葉を伝えてもらえないだろうか?

周杰倫:中国語は中国人のプライドだ! 他文化を盲従してはいけない。お断りする

これだけではない。2012年、世界規模のブームを巻き起こしたPSYの『江南スタイル』に対する発言も注目を浴びた。

「面白いのは認める。しかし、我が中華音楽がより優れていると思う。これから韓流やK-POPを真似することはやめよう! (中華圏の)芸能人が力を合わせよう!」

『江南スタイル』でブームとなった、”馬ダンス”に対しても、

「彼のダンスは、昔私が『カウボーイは忙しい』という曲で披露したダンスだ」

と発言し、中華圏の人々からは多く支持を得たものの、韓国では”代表的な嫌韓有名人”として、その名を馳せている。

昨年の7月にも「Netflixが韓国コンテンツを贔屓(ひいき)している」と不満を言い放ち、自身のSNSで台湾版Netflixのキャプチャーと共に「これは韓国のNetflixなのか? 台湾のNetflixは私たちに愛を見せず、“韓国のNetflix”へと邁進している」という文を掲載し、非難したのだ。

嫌韓ではない、中国文化に対する自負心との声も

紹介した周杰倫の発言を”嫌韓”を煽るような露骨な表現というより「中国文化の大衆性や実力への自負心の表れだ」と指摘する声もある。韓国や韓国文化そのものを否定したり、無視しているのでは決してないということなのだ。

周杰倫は、「すべての中国人の誇り」「祖国への尊敬」などの言葉を度々発信しているほど、彼の持つ自国文化や中華思想に対するプライドは、高いだろうことが伺える。

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周杰倫の過去の発言は、韓国で『言えない秘密』のリメイク版が制作されるという報せとともに、痛ましい”古傷”になった模様だが、映画そのものが与えてくれる楽しみや感動を疑う人はいない。

それに加え、D.O.と周杰倫の”天才ピアニスト”演技対決や、台湾と韓国が描くファンタジーロマンスが比較できるなど、見どころの多い映画になることは間違いなさそうだ。



EXO

EXO(エクソ / ハングル 엑소)は、SMエンターテインメント所属の男性アイドルグループ。 韓国人が8人、中国人が4人の計12人で構成され、2012年4月8日に韓国と中国でデビューした。その後、中国人メンバー3人が相次いで脱退し、現在は9人体制となっている。

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