世界的に大きな注目を浴び、絶大な人気を博しているBTS(防弾少年団)。彼らの認知度が上がれば上がるほどファンも増えるが、それと同時にアンチファンも増加している。所属事務所側は、悪質なファンに対して”善処なし”で告訴を完了したことを発表した。これはただのアンチファンだけでなく、”アクゲ”なるファンに対しての警告でもあるようだ。
世界中に熱狂的なファンを持つ、グローバルスターのBTS(防弾少年団)。
連日、インターネットを中心にテレビや雑誌など、あらゆる媒体に”BTS”の文字が並び、彼らの姿を見ない日はない。もはや世界のトレンドをいくトップスターへと言っても過言ではないほど、絶大な人気を得ている。
世界中からラブコールが止まないBTSであるが、彼らの認知度が上がるとともにファンも増えていくが、その一方でアンチファンの増加にもつながっている。BTSはこれまで、アンチファンによる悪質な行動に悩まされて続けてきた。
これを受け、所属事務所側はBTSへの悪質な投稿に対し、”善処なし”で告訴を完了したことを発表した。
(関連記事) BIGHIT MUSIC、BTSへの悪質投稿に対し ‘善処なし’ で告訴完了の状況を知らせる
年々深刻になる”BTSアクゲ”問題
所属事務所側の対応は、グループ全体のアンチファンに対しての警告であると同時に、”アクゲ”と呼ばれるアンチファンに対しても強い警告を示していると予測される。
“アクゲ”とは、悪質な個人ファンのこと。アイドルグループ内において1人のメンバーだけを応援し、他のメンバーを意図的にけなしたり卑下するファンのことを指す。
(関連記事)アクゲを退治!ジミンを守れ!BTSファンの抗議デモにもBig Hitの対応は消極的?
年々、アクゲ問題は深刻化しており、アーティストをはじめ、所属事務所、各種媒体、さらにファンに対しても弊害がもたらされている。
その中で最も懸念されているのが、ファンの分裂とグループのチームワークが崩れてしまうことだ。
推しメンバーを持ちながらもグループ全体を応援するファンが多い中、アクゲが自身の推しメンバーだけでなく批判メンバーを作ることで、ファン同士が対立する構図が生まれてしまう。
さらに、アクゲは同グループ内に推しとアンチが存在するため、アーティスト側から見れば、メンバーのファンから厳しいバッシングを受けるといった状況になってしまう。このことはグループ間でギクシャクした空気を作る一因にもなりかねず、これまで築き上げてきたチームワークを乱す要因となってしまう。
応援しているファン同士がいがみ合い、グループのチームワークもめちゃくちゃ‥となれば、その先に待っているのは残念な結果しかないだろう。
韓国の最新ファン文化を象徴する言葉も誕生
このような状況の中、韓国のファン文化にはアクゲの現状を象徴する言葉が誕生している。それは”エム”と”純ドク”なるフレーズだ。
“エム”は、韓国語の”お母さん”を意味する”エミ”から派生した言葉で、特定メンバーを母親が愛するように支持、または偏愛するファンのことを指す。つまり、その指示や偏愛が度を越えると、アクゲに発展するのだ。インターネット上では、ローマ字の”M”と表記されていることが多いようだ。
一方、”純ドク”とは、韓国語の「純粋なオタク」を意味する言葉を略したもので、グループ全体のファンのことを表すフレーズだ。
この言葉がインターネット上に出現したのはごく最近で、オンラインコミュニティーを通じてファン同士のやりとりから発生したと見られている。
続々と新文化が誕生している韓国のファンダム。今回登場した”エム”と”純ドク”というフレーズは、推しへの愛がおかしな方向に変化しないよう、指摘するフレーズとしても使用されているようだ。
アンチへと走りそうになるファンを食い止めるために生まれた言葉のようにも感じ、これが功を奏してくれたらと願うファンも多いことだろう。
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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