2014年4月16日、韓国の大型旅客船セウォル号が転覆・沈没するという悲劇が起きた。この船には高校2年生だった修学旅行生が乗船、多くの若い命が奪われてしまった。2017年BTS(防弾少年団)は『Spring Day(봄날)
』を発表。彼らはこの楽曲で、セウォル号で命を落とした同世代たちへ思いを馳せているのだという。

生きていれば、BTS(防弾少年団)のメンバー、ジョングクと同じ23歳だった。

『Spring Day』リリース当時のメインビジュアル

『Spring Day』リリース当時のBTSメインビジュアル。(画像出典:BTS 公式Facebook)

2014年に韓国で起きた悲劇、セウォル号沈没事故。この大型旅客船には325人もの高校生が乗船しており、楽しい思い出になるはずの修学旅行中だった。しかし沈没事故により、250人の命が奪われてしまう。

2021年4月16日の今日、事故から7年の月日が経つ。

韓国では多くの有名人、著名人が自身のSNSアカウントで*黄色いリボンを掲げ、哀悼。そして世界中の人々も、同じように黄色いリボンと心を寄せたメッセージを送っている。

*黄色いリボン:”乗客が戻ってくることを切実に祈る”という意味で用いられている。

先日、日本のTBSバラエティー『ワールド極限ミステリー』では、セウォル号の再現ドキュメンタリーを放送。スタジオにいた芸能人だけではなく、視聴者も大きな悲しみと涙に包まれた。そしてこのドキュメントの中で流れていたのが、BTSの『Spring Day(2017)』だったことで、番組放送中の日本のツイッタートレンドには”#SpringDay””#春の日”というハッシュタグが急上昇。

BTSの一息つくオフショット

BTSメンバーの一息ついたオフショット。(画像出典:BTS 公式Facebook)

再現ドキュメンタリーを観ていた一部のファンは、SNSで「番組スタッフが『Spring Day』を使用したという事は、BTSがこの曲に込めた思いを知ってるんだね」と感心と感謝の声を寄せていた。

ARMY(BTSファンの名称)にとっては、彼らがこの曲にどんな思いを込めて歌っているかというのは周知のことだが、今回の番組で知ったという視聴者は多い。

『Spring Day』は、2017年に発表されたBTSの楽曲だ。そして、セウォル号で命を落としてしまった同世代の人たちへの気持ちを綴っていると言われている。ミュージックビデオには、セウォル号への哀悼を思わせるシーンが多く存在し、歌詞には何度も「보고싶다(会いたい)」という言葉が登場する。

「8月にも冬が来るよ」「どれくらい夜を明かせば、君に会えるのかな」「ただの1日だって、君を忘れたことがない」

あの日から月日が流れ、会えない時間が長くなるたび、会いたい思いは募っていく。遺族の思いも、あの日から止まったまま、時計は動いても、心を動かせない‥。

そんな気持ちを、BTSは彼らができる形で表現した楽曲が『Spring Day』なのだろう。さらに彼らは、本作のミュージックビデオ発表前に、セウォル号惨事家族協議会に1億ウォン(約1000万円)を匿名で寄付している。

しかし、彼らは本曲について「聴いた方や考え方によって、観点が違って見える事もあるので、鑑賞された方たちの解釈通りに残しておきたい」と言い、はっきりとセウォル号の哀悼曲だとは言及していない。

それならば、やはり『Spring Day』は、予期せぬ事故で奪われた尊い命を思う時に、聴かせてもらおうと思う。

(関連動画)【もう1回聴くBTS】聴けば聴くほど切なくなるBTSの名曲-봄날(Spring Day/春の日)




BTS

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。

HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。

デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。

ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。

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