韓国の有名アナウンサーが、自身担当のニュース番組から降板する。’強引な取材’と韓国視聴者から批判の的となった当ニュース番組のアナウンサーソン・ソクヒ氏だ。

韓国の有名アナウンサーが、自身担当のニュース番組から降板する。

ニュースルーム'から降板するソン・ソクヒ氏

ソン・ソクヒ氏が自身の担当ニュース番組’ニュースルーム’から降板する(画像出典:JTBC ニュースルーム スクリーンショット)

韓国の放送局・JTBCの代表理事 兼 アナウンサーのソン・ソクヒ氏が、JTBCのメインニュース番組’ニュースルーム(뉴스룸)’から降板すると報じられた。

JTBCは23日、報道資料を通じて「メインニュースを6年4ヵ月も導いてきたソン・ソクヒがアナウンサー職から退き、代表理事職だけを遂行することになった。 平日のニュースルームは、ソ・ボクヒョン記者とアン・ナギョンアナウンサーが、ツートップ体制で運営し、週末はハン・ミンヨン記者が単独で行う」と明らかにした。

ソン氏の降格決定の背景には、最近の同ニュース番組の視聴率低迷と無関係ではないと分析されている。2013年9月、ソン氏が合流した翌年’ニュースルーム’に再編した以後、上昇ムードを見せ、最高潮だった2016年にはデイリー視聴率で10%を記録、名実共に韓国国内で最高の人気ニュース番組、ソン氏個人としては’韓国人気NO.1アナウンサー’という称号を手に入れた。

毎年発表される’信頼できる報道メディア’では、ここ数年トップの座を譲らないほど公信力と高い人気ぶりを見せていた。

しかし、話題を引き出し集中的に報道を行い、イシュー化させるというJTBCの強引なやり方に違和感を覚えた視聴者は、ソン氏とニュースルームに背を向けるようになり、その結果視聴率下落(2%台)という参事を招いてしまった。

そして今回の’韓国人気NO.1アナウンサー’降板の決め手になった1つが、正にBTS(防弾少年団)メンバーらが収益配分問題でBigHitエンターテインメントと論争中であると、ファクトとは異なる事実を報じBTSファンと視聴者の怒りを買ってしまったこととされる。

BTS

BTS(写真提供:©スポーツ韓国)

12月9日に「ニュースルーム」では、BTSメンバーらがBigHitと収益の配分を巡って対立しているとの報道が行われた。
当時の報道によると、BTSメンバーらとBigHit側は収益精算の問題で双方の意見の隔たりが狭められず、BTSメンバーらが大手法律事務所と接触をし、法的対応を検討しているという内容で、BigHit側は当報道に対し「事実無根の他に返す返事がない」との立場を明らかにしており、報道内容を否定していた。

しかも、BitHitは当報道資料の中では「JTBC側の制作スタッフがBigHitの事務所内部に無断侵入し、映像を撮影していた」との主張も行い、JTBCの強引なやり方が如実に現れるケースだと、JTBC報道局は批判の的となった。

(関連記事)無断侵入し撮影? BTSとBigHitの対立を報じたJTBCに対し失望の声相次ぐ

視聴者からの批判にソン氏は16日に「BTS関連報道は、ファクトと異なった。やりすぎという視聴者からの批判を謙虚に受け止め、お詫びを申し上げたい」と謝罪の意を伝えた。
そして謝罪から一週間後の23日ソン氏の降板が正式に発表された。

今回’韓国人気NO.1アナウンサー’の降板という結果の’第一原因’が、BTSを巡る誤報ではなくこれまで行った’強引なやり方’の積み重ねだったかも知れない。
しかし、よりによって最後に’強引’を効かせたターゲットがBTSだった。これは偶然なのか、それともBTSの凄まじい影響力なのか。

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BTS

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。

HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。

デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。

ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。

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