tvN人気バラエティー番組『ユン食堂2』の放送の中で、俳優パク・ソジュンとイ・ソジンが人種差別的な発言を受けていたと論議になっている。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
韓国tvNの人気バラエティー番組『ユン食堂2』が、人種差別的な発言を誤訳したことで論議に巻き込まれている。
『ユン食堂2』とは、2018年1月から3月まで、スペイン・テネリフェ島にあるガラチコという小さな街で撮影が行われ、女優ユン・ヨジョン、チョン・ユミ、俳優イ・ソジン、パク・ソジュンが期間限定の韓国食堂を経営したリアルバラエティーだ。
問題となっているシーンは、2018年3月、tvNのYoutube(ユーチューブ)チャンネルに『お客さまも認める! ハンサムで英語も上手なイ・ソジン専務』というタイトルでアップロードされたハイライトシーンだ。
この中で、イ・ソジンとパク・ソジュンが差別的発言を受けていたことが分かり、波紋を呼んでいる。
パク・ソジュンが受けていた言葉とは‥(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
当時、お店を訪れていたオーストラリア人カップルの男性がイ・ソジンとパク・ソジュンを見ながら「あそこにゲイの韓国人男性がいる」と発言。しかし放送では「あそこにハンサムな韓国人男性がいるね」という訳で`字幕表示された。
また、他のシーンでは別のカップルがイ・ソジンを見て「混血のように見える」と発言しており、アジア人の容姿に偏見を持つ人種差別的な発言だという指摘が浮上している。
今回、ドイツに留学しているという韓国人のネットユーザーが視聴者掲示板を通じてこれらの問題を指摘。
該当のユーザーは「”ゲイの韓国人男性”という言葉が、どうしたら”ハンサムな韓国人男性”に翻訳されるのか。留学中に体験する人種差別的な発言のようで腹が立つ。私の目には皮肉にしか見えない」と綴った。
続けて「あまりにも多くの誤訳を目にするので他の翻訳も信頼できない。さらには差別的な発言を肯定的な意味に変更したのは視聴者たちに肯定的な様子を見せるため意図的に変更したのか? そうでなければ、正しい翻訳もできないのでは?」と問題を提起した。
また、他の留学生も”混血発言”に対して「アジア人の容姿は優れていないから、ハンサムなイ・ソジンは混血だと無意識に断定しているような発言だ。このことから、普段からどれほどアジア人に対して差別が激しいのかが分かる」と不快さを表わした。
イ・ソジンも人種差別的な発言を受けていたようだ(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
“ゲイ発言”についても、特に西洋では、前髪を下ろして髪を整え、スタイリッシュに見えて、スキンケアやファッションに強い美意識を持っている”メトロセクシャル”のようなスタイルをしている韓国人男性がゲイと呼ばれる傾向にあるという。
該当の映像は、3年前の放送時には議論にならなかったが、最近新型コロナウイルスのパンデミック以後、アメリカなどでアジア人に対する偏見や憎悪が元で引き起こるヘイトクライムーー嫌がらせや暴行などの犯罪行為が報じられるようになり、今回『ユン食堂2』の映像も再注目されることになった。
番組側はこの件に関して公式コメントを発表していないが、これらの論議が強まると公式YouTubeから該当の映像を削除した。
パク・ソジュン
韓国の人気俳優パク・ソジュン。本名はパク・ヨンギュ。1988年12月16日生まれ。
2011年、B.A.P出身バン・ヨングクの楽曲『I Remember』のMVでデビュー。
初出演ドラマは『ドリームハイ2』(2012)。
以降、ドラマ『魔女の恋愛』(2014)、『キルミーヒールミー』(2015)、『花郎<ファラン>』などに出演、”主演俳優”としての地位を固めた。