日本でもよく知られていている”オルチャン”というワード。この言葉を誕生させたと言っても過言ではない”元祖・オルチャン”が韓国で話題になっているので紹介したいと思う。

東方神起のチェガン・チャンミンとよく間違えられるという、歌手で俳優のチェ・チャンミンをご存知だろうか。

日本ではあまり馴染みのない彼だが、実は、日本のファッション雑誌やウェブメディアなどでよく目にするようになった”オルチャンメイク”、”オルチャンファッション”、”オルチャンヘア”など、”オルチャン”という言葉を誕生させた人物と言っても過言ではない。

“オルチャン”とは、韓国語で”オルグル(얼굴:顔)”が”チャン(짱:最高)”という意味で、”美男美女”を指す言葉として、90年代後半から学生の間で広まり、2003年頃に韓国のインターネットスラングとして流行した。

オルチャンという言葉を誕生させたチェチャンミン

チェ・チャンミンは、”オルチャン”という言葉を誕生させた(画像出典:namu.wiki)

1981年4月5日生まれ、今年40歳になるチェ・チャンミンは、1997年に2人組男性ダンスグループTurbo(ターボ)のバックダンサーとして芸能界に足を踏み入れ、モデルや俳優、歌手を行き来しながら”万能エンターテイナー”として活躍。

1998年には、SBSシチュエーションコメディー『私、どう?』で女優ソン・ヘギョと共演して一躍スターダムにのし上がり、1998年にリリースした1stアルバム『Make Me A HERO』が期待以上の成果を成し遂げ、3rdアルバムまで歌手活動を繰り広げるなど、”ティーンエージャーの偶像”として大きな愛を受けた。

かつてソンヘギョとも共演していたチェチャンミン

チェ・チャンミンは、かつてソン・ヘギョとも共演していた(画像出典:オンラインコミュニティー)

しかし、”王道イケメン”と呼ばれていた全盛期に急転落、そして最近、奈落の底から再び這い上がってきた彼の人生が、SBSバラティー番組『燃える青春』で明かされたのだ。

『燃える青春』は、心が燃えているシングルの中年者たちが忘れていた青春を取り戻すというコンセプトで進行され、過去に一世風靡した懐かしの芸能人たちが出演し近況を知らせている番組だ。

幼い時期から多事多難な人生だったというチェ・チャンミンは、「小学生の時から生活が苦しくてあらゆるアルバイトをしながら生活費を稼いだ。12才の時に遺体を拭く葬儀屋で補助の仕事をし、ビラ配りや、し尿処理などのアルバイトをしていた」と打ち明けて出演陣を驚かせた。

抜群の容姿から”オルチャン”という言葉を誕生させ、売れっ子街道を歩んでいた彼は、全盛期の真っ只中に転落した理由について、「当時所属していた事務所でアルバムをもう1つリリースしようと言われたが、それは投資詐欺だった。当時、印鑑を事務所に預けていたので、全て私の名前でサインがされており、借金を背負うことになった。3年間日雇いのバイトをしながら2~3億ウォン(約2000~3000万円)の借金を返済していた」と、芸能活動を中断するほかはなかったと告白。

以後、チェ・チャンミンは2006年に映画『強敵』に出演して芸能活動を再開したが、ヒットに恵まれず、名前をチェ・ジェウに改名。その理由として、「少しずつ活動を再開したが、繰り返し問題が生じることにおかしいと思った。友達と一緒に四柱占いに行くと、”20代で死ぬ運命だったが、なぜまだ生きているのか?”と言われ、実際20代の時に極端な選択を考えたことがあり、その瞬間何も出来なかった」と語った。

『燃える青春』で過去を回想して話題になったチェチャンミン

『燃える青春』でチェ・チャンミンは過去を回想して話題に(画像出典:燃える青春 キャプチャー)

波瀾万丈な人生でも、希望を捨てなかったチェ・ジェウ(チェ・チャンミン)は、放送を通じて大衆に向かって「良い日は必ず来るので、極端な考えはしないでほしい。最近、新型コロナウイルスで困難な生活をしている方々が多いが、この時期を乗り越えてほしい」と声援を送った。

90年代のアイドルとして大人気を呼んだ彼は、歳月が流れたことを感じさせないほど変わらないルックスで芸能界に戻ってきた。彼の眼差しには、強い男の情熱が宿っており、まさに韓国の若者の憧れの的であった元祖オルチャンそのものの美しさであった。

チェ・チャンミンからチェ・ジェウに改名したことで、再び本業の演技活動でその名を聞ける日が来るのだろうか。韓国の大衆たちは、彼の人生の第2幕に期待している。







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