韓国アクション映画の代表と言われる『アジョシ』に子役として出演していたキム・セロンは、大人の女性へと成長し更なる活躍を見せている。彼女の成長とともに注目を浴びる、共に主演を務めたウォンビン。当時と変わらない美貌を誇示した、ウォンビンの”防腐剤美貌”の秘訣とは。

2010年に『アジョシ』という映画に子役として出演したキム・セロン。2020年の今、既に成人し、美しさを兼ね備えた実力派女優として成長を遂げている。

映画『アジョシ』に出演していた女優キムセロン

すっかり”きれいなお姉さん”に成長したキム・セロン(画像出典:キム・セロンInstagram)

一方、同じく主演を務めたウォンビンは”防腐剤美貌”と称され、以前と変わらないルックスを誇っている。

映画『アジョシ』で主演を務めたウォンビン

変わらぬ美貌を誇るウォンビン(画像出典:ジャン・ミシェル・バスキア)

キム・セロンが大きくなると共に注目されるウォンビンの変わらない美貌、その秘訣とは。
二人が共演してから10年の時を経た映画『アジョシ』と共にその魅力を探ってみよう。

映画『アジョシ』とは

ウォンビン主演 映画『アジョシ』

映画『アジョシ』(画像出典:映画『アジョシ』ポスター)

韓国で2010年に公開された映画『アジョシ』は、国内動員数630万人、韓国興行収入(2010年度)1位を記録する大ヒットとなったクライム・アクション劇だ。
“アジョシ(아저씨)”とは韓国語で”おじさん”の意味を指し、この単語は劇中で披露される少女との親しみある距離感を的確に表している。

【ストーリー】
過去の不幸な事件をきっかけに、世間と距離を置いたまま質屋店主として生活していたテシク(ウォンビン)。訪ねてくるのは客と隣家の少女ソミ(キム・セロン)だけだった。
忙しく不在がちな母親を持つソミは、テシクのことを「アジョシ」と呼び慕っていた。一緒に過ごす時間が増えるにつれ、互いに心を開き信頼し合う友達へとなっていく二人。
そんなある日、ソミが突然を姿を消した。ソミの母親が犯罪事件に巻き込まれ、ソミも一緒に誘拐されてしまったのだ。ソミを救うため犯罪組織を追うテシクだが、その背後に隠されたある”真実”が明るみになり‥。

韓国だけでなく海外の映画ファンも魅了した本作は、スリリングなストーリー展開、ウォンビンが披露した演技力と完成度の高いアクションに多くの称賛が集まった。


映画『アジョシ』メイン予告編(動画出典:MOVIDIG 무비딕)

高い評価を得た理由

ド派手かつスタイリッシュなアクション、優れたキャラクターとそれを生かした演技力、説明に依存しない感情伝達、綿密に描かれた犯罪集団の描写、そして観客に波打つ余韻を残す‥という大ヒット要因がすべて揃った名作だと国内外から高い評価を得ている『アジョシ』。

韓国のアクション映画の代名詞とも言われており、『アジョシ』以降に制作された作品は本作と比較されることが多かったという。さらに、痛快なアクションシーンは海外の映画評論家や関係者にもインスピレーションを与えたと称されるほどで、『アジョシ』が韓国映画において”アクション映画の最高峰”と囁かれているのも納得だ。

映画『アジョシ』

鍛え上げられた筋肉!(画像出典:movie.naver)

主演は、映画『ブラザーフッド』や『母なる証明』の演技に高い評価を得たウォンビンと『冬の小鳥』の天才子役キム・セロンが務め、二人の高い演技力に加え、爆発的なケミが作品への深みを増したとの評価も高い。

鍛えられた肉体で本格的なアクションを披露したウォンビンは、『第47回大鐘賞』で”主演男優賞”をはじめ多くの映画祭で数々の賞を受賞し、「映画を一人で引っ張っていけるワントップ興行俳優」として位置付けられた。

映画『アジョシ』

天才子役キム・セロン!(画像出典:movie.naver)

一方、キム・セロンは、映画『冬の小鳥』で韓国の俳優史上最年少でカンヌ映画祭のレッドカーペットを踏んだ天才子役として国内外で知られている。

ウォンビンと共演した映画『アジョシ』で、当時9歳だった少女は10年の歳月を経て、現在は重ねられたキャリアと美貌を兼ね備えた韓国を代表する実力派女優へと成長し、国民から多く愛されている。

国内外で愛される『アジョシ』

『アジョシ』は韓国だけでなく日本をはじめとしたアジア圏、さらにアメリカでも公開された。ハリウッド映画では見られなかった、目新しい”スタイリッシュ”なアクションに高い評価を得ている。
成功した興行や輝かしい受賞歴を見れば韓国での人気は一目瞭然であるが、日本においても同じように多くの称賛を浴びている作品だ。

『アジョシ』で披露したウォンビンの完成された演技は多くの映画ファンを魅了した。公開から10年経った現在でも動画配信サイトやDVDなどで鑑賞する人が多いのも事実だ。
秀逸なストーリー展開をさらに引き立て、観客を引き込む演技を披露するウォンビンに対し、「一つの作品でここまで繊細に多彩な表情を演じられる俳優は他にいるだろうか」、「鍛え上げられた身体で魅せるアクションシーンはこれまで見たことのない”アクション”。まさに別格」、「きめ細やかな表現力でキャラクターに説得力を持たせた」と称賛の声が止まない。

10年の歳月を経ているとは思えない、色褪せない名作である『アジョシ』。実際、ウォンビンの代表作であり最高傑作と称される作品とあって、世界中の人々を魅了するのは当然のことなのかもしれない。



ウォンビン流、俳優の歩み方

日本では韓流ブームの立役者の一人であり”韓流四天王”として活躍をみせていた彼は、”韓国のキムタク”と呼ばれ、卓越した美貌に高い人気が集まった。
もはや”麗しい”以外に言葉が見つからないビジュアルにファンになった人もいれば、確かな演技力を持つ俳優としてファンになった人も多いだろう。

韓流四天王 ウォンビン

ウォンビンが実力派と言われるまで(画像出典:OLZEN)

ドラマ『秋の童話』(2000)でスーパースターになった彼は、2002年に日韓合作ドラマ『フレンズ』に出演。これ以降、ブラウン管を後にしスクリーンでの活躍を見せる。数はさほど多くないが、出演した作品ごとに高い評価を受けている。映画『ブラザーフッド』(2004)やポン・ジュノ監督作『母なる証明』(2009)で演技力論議を確実に払拭し、『アジョシ』でトップ俳優に位置づけられた。

このように出演作を見ると、ウォンビンは商業映画の色濃い作品よりはヒューマニズムや感情の深い作品を選んでいることが分かる。数少ない出演作ではあるが、全てが作品と興行の両方において成功を収めており、彼の持つ高い選球眼を証明しているだろう。

しかし、『アジョシ』以降に主だった出演作はなく、俳優としては長い空白期間に身を置いているようだ。