俳優ヒョンビン、ファン・ジョンミン主演の映画『交渉』の撮影が中東・ヨルダンで始まると韓国の各種芸能媒体が報じている。全世界的に未だ新型コロナウイルスによる感染拡大が相次いでいるが、ヨルダン現地はどのような状況なのだろうか。

7月2日、新型コロナウイルスによる全世界の感染者が1036万人、死亡者も50万人を越えるなど、相変らず世界各地での感染の勢いが止まらない。

だが、そのような中、俳優ヒョンビンの次期作として知られている映画『交渉』の撮影が中東・ヨルダンで始まるという。

俳優 ヒョンビン

俳優 ヒョンビン(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:VASTエンターテインメント)

先月23日、『交渉』の配給会社メガボックス・プラスエムの関係者は、多数の韓国媒体に「『交渉』の撮影チームは7月上旬から順に出国し、ヨルダン現地での撮影を実行する計画だ」と公式的な立場を明らかにした。

続けて、関係者は「ヨルダン政府と持続的に議論し、6月19日(韓国時間)正式に撮影許可を受けることが出来た。そのため、7月から撮影が可能になった状況だ」と伝えた。

『交渉』は、中東地域で拉致された韓国人の救出を素材にしたストーリーで、ファン・ジョンミンとヒョンビンがそれぞれ外交官と国家情報院の要員役を演じ、今年3月にヨルダンでクランクインする予定だった。

しかし、2月下旬からコロナの感染拡大を防ぐための対応措置として、ヨルダン政府が韓国発の飛行機と韓国人の入国を禁止したため海外ロケを一時中止に。4月から韓国内での撮影を先に行いながら、状況を注意深く見守ってきた。

ヨルダン政府は、コロナの感染拡大の初期から徹底した“K-防疫”に対する高い信頼から合意と支援をすることになり、撮影がいち早く再起されることになったという。※K防疫 = 韓国の感染症対策。英語の国名KOREAの頭文字から付けられた称号。

最近、中東ではイランを主な感染ルートとして徐々に感染者が増え続けている。内戦が長期化するシリア・リビア・イエメンの紛争地帯と、トルコ・ヨルダン・レバノンの貧困に苦しむ大規模な難民の村には多くの人々が無防備に放置されているため、感染拡大が危惧されている。

日本の外務省が提供する『感染症危険情報』でも、ヨルダンは“レベル2(不要不急の渡航自粛)”が発出されている地域でもある。

2014年、tvNドラマ『ミセン-未生-』が韓国ドラマの中で初めてロケを行い、エキゾチックな風景で話題となったヨルダン。『交渉』でもどのような映像美が描かれるのかと期待が膨らむ。が、コロナは我々が予想できないところで一気に広がり、その時ごとに新規感染者の増減が繰り返されており、人々の健康や人命に関わる問題でもあるため不安が拭えない。

新型コロナウイルスの発生以後、海外ロケが中断されている韓国映画の中で、いち早く海外での撮影にとりかかる『交渉』チーム。コロナに対する緊張を緩めないよう、安全に配慮して撮影を進めてもらいたい。



ヒョンビン

韓国の人気俳優ヒョンビン(ハングル 현빈)。1982年9月25日生まれ。

2003年にKBSのテレビドラマ『ボディガード』(2003)でデビュー。

2005年にMBCドラマ『私の名前はキム・サムスン』(2005)で大ブレイク。韓流スターとして、韓国や日本、中国をはじめアジア全域で人気を博している。

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