ドラマ『梨泰院クラス』で財閥に復讐を誓う情熱的な青年に扮した、俳優パク・ソジュン。人生キャラクターだと言われたパク・セロイ役を演じる以前、とんでもなく魅力的な”財閥の御曹司”に扮し、世の女性たちに多くのときめきを届けていた。パク・セロイの仇でもある(?)、財閥に扮したドラマとは。
もはやシンドロームという表現だけでは収まりきらないほど、無限の人気を見せる『梨泰院クラス』。
個性あふれるキャラクターたちが繰り広げる愛と友情に包まれた青春ストーリーを軸に、憎き財閥・長家(チャンガ)への復讐劇が描かれ、主人公が仲間とともに奮闘する姿には多くの視聴者が涙した。
『梨泰院クラス』では財閥に復讐を誓う主人公を演じたパク・ソジュンだが、これ以前、本作とは逆に、魅力的な財閥の御曹司役を演じたことがある。
そのドラマとは、2018年に放送されtvN『キム秘書はいったい、なぜ?』。
容姿から頭脳まで全て持ち合わせた完璧人間ながら、筋金入りのナルシストという財閥2世イ・ヨンジュンと、彼を完璧に補佐してきた秘書キム・ミソのロマンスを描いた作品だ。
パク・ソジュン扮するイ・ヨンジュンは、ハンサムな顔立ち、完璧なスタイル、優秀過ぎる頭脳、そして優れた経営能力を誇る大企業の副会長。生まれてから今まで、全ての分野で独歩的な1位を獲得してきた彼は、自身と同じように完璧な人間しか愛せない究極のナルシストでもある。
完璧ゆえ周りの人々の欠点が我慢できないイ・ヨンジュンが唯一自分の傍に置くのは、秘書のキム・ミソだけ。
女優パク・ミニョンが演じるキム・ミソは、9年間もイ・ヨンジュンの秘書を務めた強者だ。
彼女は誰よりも早く仕事をこなし、さらに笑顔も絶やさないことから、別名”秘書界の名匠”や”秘書界の人間国宝”などと呼ばれれいた。
そんな彼女がある日、いきなり仕事を辞めると宣言。
新たな人生を歩みたいと語る彼女をあの手この手で引き留め、遂にはプロポーズまでしたイ・ヨンジュンだが、果たして彼女を引き留められるのか。
人気ウェブ漫画を原作に実写化した作品で、これまで恋愛らしい恋愛をしてこなかった2人が”副会長と秘書”というオフィシャルな関係から”男と女”として距離を縮めていく姿は、恋愛初心者らしい初々しさに加え、大人ならではのロマンチックなシチュエーションも描かれ、視聴者に甘酸っぱいときめきと憧れを届けている。
主演であるパク・ソジュンとパク・ミニョンの2人がコミカルで甘いロマンスを紡ぎ、抜群のケミを生み出した。最高のときめきを届けた歴代級ドリームカップルの誕生にシンドローム級の人気を集めている。
特に、パク・ソジュンの持つ高貴でセクシーな雰囲気は財閥にふさわしい圧倒的なオーラを放ち、ややもすると負担になる照れくさい自己愛に満ちたセリフだが、それを嫌味なく上手く表現したと高く評価され、彼の優れた演技力を立証している。
パク・ソジュンのビジュアルを見れば分かる通り、涼しげなハンサム顔に抜群のスタイルの持ち主だ。このようにすらりとしたスタイルの俳優は、一定の役柄を多く演じるあまりイメージが固定されやすい。
しかし、パク・ソジュンはどうだろうか。
『梨泰院クラス』では仲間思いの情熱的な青年、『キム秘書はいったい、なぜ?』ではナルシストのツンデレ王子、『キルミー・ヒールミー』では怪しくも陽気なヒロインの兄、『花郎~ファラン』では賤民の村で育ったワイルドな青年‥とさまざまな役柄を演じ、スペクトラムの広い演技力を誇っている。
このような優れた演技力を身に着けたのは、これまでに積み重ねてきた自身の努力だろう。
デビュー直後は、キャスティングされてもいつの間にか出演が消えてしまうという悔しい思いを多く体験してきたパク・ソジュン。
これを機に、どのような役でもいつキャスティングされても良いように、ボクシング、剣道、合気道、乗馬までを身につけ、アクション演技から時代劇で馬に乗る演技など、全てにおいて何の心配もない万全の状態にしていたそうだ。
これまでの苦い経験や逆境を通じて自分自身を磨きあげ、役者としての幅を広げたパク・ソジュン。
次回作に多くの期待が寄せられるトップ俳優に君臨する彼の輝きは、積み重ねられた努力という裏付けがあってこそ放たれるものなのだろう。
『キム秘書はいったい、なぜ?』予告ティーザー(動画出典:Youtube)
パク・ソジュン
韓国の人気俳優パク・ソジュン。本名はパク・ヨンギュ。1988年12月16日生まれ。
2011年、B.A.P出身バン・ヨングクの楽曲『I Remember』のMVでデビュー。
初出演ドラマは『ドリームハイ2』(2012)。
以降、ドラマ『魔女の恋愛』(2014)、『キルミーヒールミー』(2015)、『花郎<ファラン>』などに出演、”主演俳優”としての地位を固めた。
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