【編集長コラム】2月21日、軍隊で苦楽を共にした仲間と過ごす最後の日を迎えたパク・ボゴム。彼と別れることへの名残惜しさを語る同期の書き込みが話題となった。A氏の証言(?)から見えた、パク・ボゴムという人間が持つ2つの”素顔”に迫る。
2月22日、パク・ボゴムの軍の同期であるA氏が、自身のSNSに”除隊記念写真”をアップした。
そこには、短髪ながらも変わらぬ美貌を誇るパク・ボゴムの姿が。
この1日前、パク・ボゴムは「残った個人休暇、および転役前の休暇を消化する」と、韓国海軍の所属部隊に申請。一部のメディアは”早期除隊”と報じたが、厳密には”未復帰除隊”である。
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休みが明けても所属部隊には復帰せず、休暇先で除隊が命じられるため、2月21日は軍隊で苦楽を共にした仲間と過ごす最後の日となった。
そのためか、A氏の投稿からは、彼と別れることへの名残惜しさがにじみ出ている。
A氏は、「海軍広報隊で、常に真面目で明るく振舞い、任務を全うしていた」と、パク・ボゴムを称賛。彼が次に記した言葉には、「なるほど、わかる」と思わずうなずいてしまう。
その言葉とは、「彼は明るい兵営文化作りに率先しながら、禁煙伝道師でもあった」というもの。
韓国軍兵営は、いまだ厳しい上下関係から生じる権威主義の象徴であり、閉鎖的且つ険悪な雰囲気で、度重なる事件・事故にまみれているとされる。
兵役を経験した韓国人男性の証言によると、元々明るくて優しい人であっても、いざ入隊すると”暴君”になってしまうのだという。
常に激務に追われるため、上下関係による指揮統制があたかも”軍の美徳”かのように受け入れられるため、兵営内は暴言と暴力が日常茶飯事だそうだ。
A氏の証言‥明るい兵営文化作りに率先するという行動は、古参兵士にとって、とてつもない覚悟と忍耐が必要となる。
パク・ボゴムは、軍隊という修羅場の中で信念を貫き、その真面目で優しい心で同期や後輩に接してきたのだろう。
もう1つ、興味深いのは”禁煙伝道師”という言葉。
パク・ボゴムを、スターダムへとのし上げるきっかけとなった名作ドラマ『恋のスケッチ~応答せよ1988~(邦題/2015)』で彼は、プロの囲碁棋士テクを演じた。そんなテクは対局前、募る緊張感を紛らすために(未成年にもかかわらず)喫煙していたことを覚えているだろうか。
しかし彼は、本作に関連するインタビュー(2016年)で「テクとの共通点は牛乳が好きなところかな‥タバコと酒はやってない」と言及。その健康な生活は、現在も続けているようだ。
1980年代後半の韓国では、世界で活躍する囲碁棋士が相次いで誕生した時期である。その当時は、対局中に喫煙する棋士も非常に多かったという。
韓国が誇る棋士として一世を風靡した、チョ・フンヒョン氏、チョ・ナムチョル氏、キム・イン氏、ソ・ボンス氏。彼らは全員ヘビースモーカーだったそうだ。
当時のリアルな棋士を演出したかったのか、『恋のスケッチ~応答せよ1988~』の制作側は、パク・ボゴムにタバコを銜えさせたのだが、本人は非喫煙者だったのだ。
80年代の棋士という”役作り”のため、吸わないタバコと向き合わざるを得なかったパク・ボゴム。実生活では、周りの人々の健康に気を配り、禁煙を勧める人であることに思わずうなずいてしまう。
同期A氏の証言(?)から見えた、パク・ボゴムという人間が持つ2つの”素顔”。まさに、プロの役者であり、人々に対する優しい心の持ち主であることは、揺るぎようのない事実だろう。
多くのファンが、彼のいない2年間を耐えたのも、その”素顔”に対する絶大な信頼があったからかもしれない。
(投稿/Danmee編集長)
パク・ボゴム
2011年映画『ブラインド』でデビュー。
以降、映画『コインロッカーの女』(2015)、ドラマ『君を憶えてる』(2015)などに出演。
『恋のスケッチ~応答せよ1988~』(2015-2016)で天才棋士チェ・テクを演じブレイク。2016年8月より放送されたドラマ『雲が描いた月明り』で地上波初主演を果たし、爆発的人気を得る。
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