ドラマ『応答せよ1997』が2012年7月に放送されてから、今年で10年という年月が経つ。主役の一人であるソ・イングクはドラマ出演2本目にして、Apink(エーピンク)ウンジに関してはドラマ初出演にして主演という大役に抜擢された。しかし、物語と同じ時代に青春期を過ごした視聴者から、大きな支持を集めることに成功した。このヒットのおかげて『応答せよ1994』『応答せよ1988』とシリーズ化が誕生することとなった。
『応答せよ』3シリーズの先鋒となった『応答せよ1997』が、放送から10年が経つ。
本作が放送されたのは、2012年7月の事。90年代、韓国で実際に大人気だったアイドルグループのH.O.T.(エイチオーティー)と、Sechs Kies(ジェクスキス)に夢中な若者を主人公にした青春ストーリーだ。
劇中の時代に、青春期真っ只中だった視聴者がこれに強く反応。社会現象を巻き起こすほどの大きな話題を集め、後に『応答せよ1994』『応答せよ1988』とシリーズ化されることとなった。
苦労したキャスティング
『トッケビ』『愛の不時着』『ヴィンチェンツォ』など、今となっては上質なドラマが並ぶtvNだが、当初は地上波ドラマに出演することこそがステイタスであり、ケーブルチャンネルは相手にされなかったんだとか。そんな理由から、『応答せよ1997』は泣きながらのキャスティングだったと、後に制作スタッフは語っている。
そんな中で、白羽の矢が立ったのがソ・イングクとApink(エーピンク)のウンジだった。
ソ・イングクは当時、KBS2ドラマ『ラブレイン』で俳優デビューしたばかりで、ウンジは演技自体が初めて。
さらに演出を手掛けるのが、バラエティー番組出身のシン・ウォノ監督だったため、放送前はかなり評判が悪かったという。
そんなマイナスからのスタートが、むしろドラマ人気に功を奏したようだ。
方言が人気を後押し?
本作は舞台が釜山(プサン)という地方都市だったため、出演陣も釜山出身者や地方出身に敢えてオファーしたと言われている。
ソ・イングクは蔚山(ウルサン)、ウンジは釜山出身、共演のINFINITE出身ホヤも釜山と、慣れ親しんだ言葉で演じたことも、新人俳優にとっては助けとなったのではないだろうか。そしてそんな素朴な会話が若い視聴者にも受け、“釜山男子”が人気を集めることに。
また”伝説”とまで呼ばれている数々のキスシーンは、韓国ドラマファンの脳裏に焼き付いて離れないほど、大きな話題を呼んだ。校庭の水道場の”確認キス”、”階段キス”、”不意打ちキス”‥。この結果、ソ・イングクは本作で”キス職人”という肩書きを手に入れたほどだ。
さらに、アーティストの2人が歌ったドラマ主題歌『All For You』は、韓国の音楽チャートで1位を記録し音楽賞までも席巻するなど、その勢いはすさまじいものだった。
『応答せよ1997』から始まったライジングスターの誕生
こうして、今やライジングスター誕生のきっかけともなった『応答せよ』シリーズ。
『1997』ではソ・イングクとウンジが、『1994』ではチョンウやユ・ヨンソク、『1988』ではパク・ボゴムなどがその名を広めることに成功している。
『1997』のヒットがなければシリーズ化が誕生することもなく、もしかしたら我々は『応答せよ1994』の5人にも『応答せよ1988』の5人にも、ひいては『賢い医師生活』の5人にも出会えなかったかもしれなかったのだ。
そんな名作から10年。
当時24歳だったソ・イングクは34歳(日本年齢)になり、成熟した俳優へと成長。tvN『ナイショの恋していいですか!?(2014)』、KBS2『君を憶えてる(2015)』、MBC『ショッピング王ルイ(2016)』、映画『パイプライン(2021)』など、途切れることなく第一線で活躍している。
一方のウンジも、18歳から28歳と大人の女性へ。Apinkの活動だけでなく、ソロアーティストとしても人気を博し、最近出演したTVINGオリジナル『酒飲みの都心の女たち』では、新たな“人生キャラクター”に出合ったと称された。
(関連記事)Apink チョン・ウンジ ‘酒飲みの都心の女たち’ 新たな人生キャラクターの誕生
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新型コロナウイルスの感染が再び拡大する中、再び”お家時間”が増えそうなこんな時こそ、すっかり大人の雰囲気を持った2人の初々しい姿が観られる『応答せよ1997』を、一気見してみてはいかがだろうか。
Apink
2011年4月19日にデビューした韓国の6人組ガールズグループApink(エイピンク / ハングル 에이핑크)。リアリティー番組から誕生したグループで、コンセプトは妖精。
グループ名の由来は、最上級のAに少女らしさのpinkを合わせてApinkとなった。
2022年4月8日、ソン・ナウンが脱退を発表。
現在はリーダーのパク・チョロン、ユン・ボミ、チョン・ウンジ、キム・ナムジュ、オ・ハヨンの5人で活動を継続している。
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