最近の韓国ドラマ旋風の中で光る『愛の不時着』のヒョンビン。日本や韓国の媒体で「第2のヨン様になるだろうか?」と報じられ、『愛の不時着』と『冬のソナタ』の”類似点”が多く述べられてきたが、ここでは”相違点”に注目してみる。
韓国と日本のメディアで “第2の冬のソナタ”と呼ばれている『愛の不時着』。
北朝鮮を素材にしたドラマの背景に、国境を越えた変わらぬ愛、韓国ドラマ特有の何度もすれ違う縁を繰り返す面白味、男女の繊細な感情描写、ロマンスとサスペンスを織り交ぜた緩急をつけた絶妙な脚本で、『愛の不時着』は『冬のソナタ』を超えるブームになるのか? と大々的に報じられていた。
どのメディアも『愛の不時着』と『冬のソナタ』の”類似点”をあげていたが、ここでは2作品の”相違点”に注目してみる。
![『愛の不時着』](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2020/06/CrashLanding-0602-5-e1600508927947.jpg)
『愛の不時着』(画像出典:tvN)
新型コロナの影響で来日に陰り
![『愛の不時着』主演俳優ヒョンビンとソンイェジン](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2020/05/drama-0515-4.jpg)
『愛の不時着』主演俳優ヒョンビンとソン・イェジン(画像出典:tvN)
オンライン上で急激な盛り上がりを見せた『愛の不時着』だが、現在は一時の熱が過ぎ去り、粛々とした印象を受ける。しかし、その一方で『冬のソナタ』旋風はある程度長く続いていた印象だ。
2003年に『冬のソナタ』が初めて日本で放送された当時、ブームの波に乗ってペ・ヨンジュンが来日。ヘリコプターでペ・ヨンジュンが移動する経路を撮影し、ホテルでは密着ドキュメンタリーを撮影するなど、メディアが総出でペ・ヨンジュンの一挙手一投足にフォーカスを当てた。
『愛の不時着』が話題になっていた時期は、新型コロナウイルスの感染拡大の真っ只中。韓国からの入国も規制され、惜しくも俳優の来日やイベントが開催できず、『冬のソナタ』の時ほどのブームを作りあげることが出来なかった。もしコロナではなかったら、ヒョンビンが来日イベントを開催し、更なる盛り上がりをみせていたかもしれない。
「コロナのせいで‥」と思ってしまいがちだが、コロナによるステイホーム中に動画配信サービスを利用したきっかけで『愛の不時着』にハマり、韓国ドラマに関心を持つ人が増えたケースもあるため、一概にコロナのせいとも言い難いのも事実だ。
韓流の定着とインターネットの発展
![『冬のソナタ』](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2020/10/BYJlim1009-2.jpg)
『冬のソナタ』(画像出典:naver drama)
『冬のソナタ』は、日本のドラマにはない波乱に満ちた展開が新鮮で、忘れかけていた純愛を呼び起こすストーリーとして女性視聴者の心を刺激した。それまで日本のドラマや海外映画を観ていた者にとって、それこそ韓国ドラマは新世界だった。
当時、現在よりもネットが発展しておらず、人々はガラケーを使っていた時代。”ヨン様シンドローム”によって起きた韓流ブームで、女性たちは作品のロケ地をこの目で確かめたいと韓国を訪れる人が急増し、聖地巡礼も人気を博した。
『冬のソナタ』が日本で社会現象になった時期が”第1次” 、2008年に東方神起、少女時代、KARAなどによるK-POPブームが”第2次”、サムギョプサルやチーズタッカルビ、BTS(防弾少年団)、TWICE、韓国コスメが流行した”第3次”と、今や日本において韓流ブームは定着している。
ファン層が大人の女性だった”第1次”から、ソーシャルメディアの主役であるティーンエージャーに移り変わった”第3次”。今では、SNSも発展しネット上の情報量が多く、スマホで調べればいつでも『愛の不時着』に関する多くの記事が当たり前に見られる時代。『冬のソナタ』が与えた”新たな扉を開けるようなワクワクする新鮮さ”とは一味違ったようだ。
ドラマの感情をよみがえらせるOST
![『冬のソナタ』のポスターを見ただけで思い浮かぶOST](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2020/02/ParkSolmi-0207-4.jpg)
『冬のソナタ』のポスターを見ただけで思い浮かぶOST(画像出典:naver drama)
『冬のソナタ』は、出演俳優の容姿が好感を与えた点、ドラマの映像美など美的完成度が高いという点、韓国の文化が日本人のレトロな感性を刺激させたという点が高評価の理由の一部だった。
しかし、何よりも大きな影響を与えたのは、ドラマの名シーンと共に視聴者の耳に残っている”OST”だ。『冬のソナタ』のポスターを一目見ただけで、RYUが歌う『最初から今まで』のピアノの旋律が聴こえてくる人もいるのではないだろうか。
これは当時、パチンコで冬のソナタシリーズが登場し、芸人がヨン様のモノマネをするなど、街中やテレビを通じて至る所で”冬ソナ”のメロディーが流れていたことにも関係する。
もちろん『愛の不時着』のOSTにも、韓ドラOSTの女王ユン・ミレ、Wanna One出身のキム・ジェファン、『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』でも存在感を発揮したCrushなど、実力派歌手によって完成度の高いOSTに仕上がっているが、ポスターを見て『冬のソナタ』ほど一瞬で強烈に流れてくるようなパンチの効いたOSTはあるだろうか?
以前、Danmeeで連載コラムを綴っているラジオDJであり、韓国大衆文化ジャーナリストの古家正亨さんも言及していたが、『愛の不時着』はNetflixでしか観られない独占配信であることから、作品の可能性を狭めてしまっている場合があるということ。
今まで、日本における韓流ドラマブームは、地上波テレビから火が付き、韓国に興味が無かった人に知るきっかけを与えた。さらに再放送、DVD化、レンタルビデオの活用といった多岐に渡るメディア戦略が韓国ドラマの人気を支えてきた。このような多面でのメディア展開と独占というシステムによる影響の違いも『冬のソナタ』と『愛の不時着』のブームで見えた相違点と言える。
(関連記事)本当に今って ‘第4次韓流ブーム’ なの?(古家正亨の韓々学々 Vol.7)
ヒョンビン
韓国の人気俳優ヒョンビン(ハングル 현빈)。1982年9月25日生まれ。
2003年にKBSのテレビドラマ『ボディガード』(2003)でデビュー。
2005年にMBCドラマ『私の名前はキム・サムスン』(2005)で大ブレイク。韓流スターとして、韓国や日本、中国をはじめアジア全域で人気を博している。
編集部おすすめ記事![blank](https://danmee.jp/wp-content/plugins/wp-fastest-cache-premium/pro/images/blank.gif)
-
ギャップ萌え!「遊んでくれる彼女」 韓国俳優 オム・テグ 驚きの素顔エピソード
-
終わる前に急げ!Netflix他 8月VOD配信終了予定の韓国ドラマ12選
-
【24年7月第3週】「グッド・パートナー」二兎を得た!最新韓ドラ話題性トップ5
-
高視聴率獲得に貢献!チャン・ナラ主演 歴代SBS韓ドラ4選
-
“6カ月連続首位”イ・ミンホ「7月韓国俳優 人気No.1決定戦」アンケート調査で1位!
-
【24年7月第3週】オム・テグ 3週連続1位!韓国ドラマ俳優 話題性トップ5
こちらも投票お願いします!
こちらの検定もチャレンジ!
この記事と関連度が高いトピック
現在読まれています!
最新記事
-
首都圏 ローカルテレビ局で視聴可能!8月放送予定の韓国ドラマ4選
-
終わる前に急げ!Netflix他 8月VOD配信終了予定の韓国ドラマ12選
-
7時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
チョン・ヘイン、ヒョンビン‥窮地の韓国映画「火消し役」男性スター3人の下半期期待作
-
7時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
【24年7月第3週】オム・テグ 3週連続1位!韓国ドラマ俳優 話題性トップ5
-
“6カ月連続首位”イ・ミンホ「7月韓国俳優 人気No.1決定戦」アンケート調査で1位!
-
PTA活動に悩んだ私がドはまりした韓国ドラマ4選
-
夏休みに韓ドラ聖地巡礼!ピョン・ウソク主演「ソンジェ背負って走れ」ロケ地5選
-
ビッグネームが続々と還ってくるかも!新作ドラマ出演検討中の韓流スター6人
-
【24年7月第3週】「グッド・パートナー」二兎を得た!最新韓ドラ話題性トップ5
-
ギャップ萌え!「遊んでくれる彼女」 韓国俳優 オム・テグ 驚きの素顔エピソード
-
「日本人K-POP5人組」UNICODEが日韓で話題‥韓国ネットで議論される「K-POPの定義」とは
-
ぶっちぎりの1位!TXT テヒョン、K-POPファンが選定した今年No.1「夏のプリンス」
-
恋の季節”夏”に観たくなる!8月BS・CS放送予定の韓国ロマンス映画5選
-
高視聴率獲得に貢献!チャン・ナラ主演 歴代SBS韓ドラ4選
-
あなたはどれを観る?Netflix他 8月配信開始 韓国ドラマ&映画7選
-
大ヒット時代劇から今年公開の超最新作まで!8月BS韓ドラ17選 放送情報まとめ
-
NewJeans・ZB1ら「2024 SBS歌謡大典 Summer」のブルーカーペットに登場!(PHOTO7枚)
-
aespa カリナが今月のNo.1に!「7月ガールズグループ個人ブランド評判」TOP5
-
そういえば、いつやるんだっけ?世界的にヒットしたNetflix韓ドラ6作「続編」公開予定まとめ
-
マ・ドンソク主演映画「犯罪都市 PUNISHMENT」の新場面写真10点が一挙解禁!!
-
“2カ月連続1位” BTS ジン!「7月ボーイズグループ個人ブランド評判ランキング」TOP5
-
【7月14日~7月20日】チャン・ナラ主演作15%台目前!最新韓国ドラマ視聴率トップ3
-
SHINee ミンホ・NCT 127ら出演「UTO FEST 2024 in YOKOHAMA」の公演チケットを100名様にプレゼント!
-
DKB、新曲「Flirting X」の振付映像を公開‥腹筋を見せる“Flirtingパフォーマンス”が話題
RECENT TOPICs
COMEBACK & DEBUT
-
BTS JIN ‘The Astronaut’ MVALICE ‘DANCE ON’ MVATBO ‘ATTITUDE’ MVEPEX ‘恋歌’ MVグループ名がT1419からTFNに! ‘AMAZON’ MVNCTテン ‘Birthday’ MVCLASS:y ‘ZEALOUS’ MVCLASS:y ‘Tick Tick Boom’ MV
ご意見を自由にコメントしてください!
記事に関するご意見や情報提供はこちらのフォームをご利用ください。