日本で多くの感動を届けた犬童一心監督作『ジョゼと虎と魚たち』。本作の韓国リメイク版『ジョゼ』の公開日が12月10日に決定した。主演を務めるのは、JTBC『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』で呼吸を合わせたあの俳優たちだ。

妻夫木聡と池脇千鶴が主演を務めた映画『ジョゼと虎と魚たち』(2003)。
田辺聖子の同名小説を、心の琴線に触れる人間ドラマを世に送り出している犬童一心が実写化し、ピュアで切ない等身大の恋模様をノスタルジックな映像と優しい音楽で紡いだ青春恋愛劇だ。

本作は韓国国内でも多くの人が人生映画に挙げるほど人気のある作品で、韓国では今年、ナム・ジュヒョクとハン・ジミンを主演に迎えリメイク版『ジョゼ』が制作された。

『ジョゼ』は、『ペルソナ -仮面の下の素顔-』(2019)、『ザ・テーブル』(2016)などを演出したキム・ジョングァン監督がメガホンを取り、祖母が引くベビーカーに乗っている障がい者の”ジョゼ”と大学生の”恒夫”の切なくも純粋な恋物語を描いた原作をベースに脚色された作品だ。

今年の1月にクランクアップしたものの、新型コロナウイルスの影響により公開日がなかなか決められない状況であったが、去る28日に製作会社ワーナー・ブラザーズ・コリアが12月10日に公開することを決定したと韓国メディアが報じている。詳しい日程は調整中とのことだが、年内にスクリーンで会うことが出来そうだ。

ナム・ジュヒョクとハン・ジミン、2人は過去、2019年に放送されたJTBCドラマ『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』で共演を果たしている。本ドラマで2人が紡いだラブロマンスは、ドラマ終了後にも幅広い年齢層から多くの支持を得るほど、あふれんばかりの感動を届けていた。

『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』

ドラマ『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』(画像出典:JTBC)

ドラマ『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』は、アナウンサーを目指している25歳のヘジャ(ハン・ジミン)が時間を巻き戻した代償として、一気に70歳のおばあちゃんになってしまう。
一方、ヘジャの恋人であるジュナ(ナム・ジュヒョク)は、ヘジャが突然いなくなり途方にくれていたが、そこにヘジャのようなおばあさんが現れ‥というファンタジー要素のあるストーリーから展開される人間ドラマだ。

タイムスリップをテーマに2人が描くラブロマンスを経た後、衝撃的ともいえる驚きの展開が待ち受けている。その驚きの裏側には、与えられた時間の中で平穏に生きていくことの有難さや、かけがえのない人との繋がりが切なく描かれ、共感と感動が観る者を包み込んでいく。ラブロマンスの甘さとともに、突きつけられる現実の厳しさも描かれ、秀逸な人間ドラマに仕上がっている作品だ。

ハン・ジミンとナム・ジュヒョク

ハン・ジミン(左)とナム・ジュヒョク(右) (画像出典:ハン・ジミン公式Instagram)

本作でナム・ジュヒョクとハン・ジミンの淡い恋物語が熱狂的な支持を得たように、映画『ジョゼ』でもこれを超える恋愛模様を披露してくれるのではと、ファンからは多くの期待が寄せられている。

偶然にもドラマ『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』と映画『ジョゼ』は、ともに恋を描くと同時に、良くも悪くもリアルなまでの人間の本質、人間という存在の危うさ、そして逞しさを描いた作品だ。

彼らの2020年度版の恋愛物語はどのような美しさと儚さを披露しているのだろうか、公開日が待ち遠しい。






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