『冬のソナタ』『チャングムの誓い』『天国の階段』‥”第一次韓流ブーム”と呼ばれた2000年~2010年頃は、日本の地上波メディアで多くの韓国ドラマが放送されていた。”復讐、悲劇、すれ違う恋”など、ストーリー展開が予想できるのに、なぜだか心に突き刺さり、涙が止まらなくなる。”ヨン様ブーム”が日本を席巻してから、今年で16年が経ち、当時の主演や脇役、子役たちももちろん近況はそれぞれだろう。そんな当時活躍していたアイドルや俳優にスポットをあてる【韓ドラAgain】
韓国で初めて放送されたのは2016年。4年近く経ってもなお根強い人気を誇るtvNドラマ『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』(以下、『トッケビ』)。
このドラマで鬼(トッケビ)のキム・シンを演じたコン・ユ、死神を演じたイ・ドンウク、キム・シンの家臣であるユ・ドクファを演じたユク・ソンジェ。この人気俳優3人には、思いがけない共通点があった。
韓国では若手俳優が人気スターになる登竜門と言われる、KBSドラマ『学校』シリーズ。学業、友情、恋愛、いじめ、非行、家庭環境など思春期の悩みを抱える高校生の姿や、教師が抱える問題、学校経営についてなど、教育現場におけるあらゆる問題をテーマに制作されている。
学園ものの韓国ドラマは現在まで数多く制作されヒット作も多いが、1999年から始まり初期はシリーズ4まで4年連続、その後しばらく時間は空くが、また2012年、2015年、2017年に3作品の合計7作品も制作され、長い期間をかけてシリーズ化されたのはこれしかない。そんなKBSドラマ『学校』シリーズに『トッケビ』の人気俳優3人が、シリーズは違えどそれぞれ出演しているのだ。
まずイ・ドンウクは、1999年に放送された『学校2』と2001年に放送された『学校3』にイ・ガンサン役で出演した。『学校2』はキム・レウォン、『学校3』は主演チョ・インソンにスポットが当たっていたが、2シリーズ連続して出演したイ・ドンウクの人気もうかがえる作品だ。イ・ドンウクはその後も数々のドラマに出演しながら、2005年に放送されたSBS『マイガール』でブレイクを果たした。
次にコン・ユは、2001年に放送された『学校4』に出演した。コン・ユの俳優デビュー作となる作品で、登場するのは全48話中29話以降だ。セウォン芸術高校に転校してきたプレイボーイの学生ファン・テヨンを演じている。当時22歳だったコン・ユだが、学ラン姿がとてもよく似合っていた。しかしこの時はまだブレイクには至らず、2005年に出演した学園もののSBSドラマ『乾パン先生とこんぺいとう』で再び学ラン姿を披露。このあたりからコン・ユの俳優としての知名度が上がり始め、2007年放送のMBCドラマ『コーヒープリンス1号店』でご存知のとおり大ブレイクしている。
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日本では『学校4』でコン・ユが登場してからのストーリーが、『コン・ユの学校IV ~転校生はプレイボーイ!?~』というタイトルでDVDがリリースされた。
そしてユク・ソンジェは、2015年に『恋するジェネレーション』(原題:Who are you-学校2015)にコン・テグァン役で出演。この作品から徐々に”演技ドル”としての頭角を現していく。ヒロイン役の若手人気女優キム・ソヒョンとともに、KBS演技大賞ベストカップル賞を受賞した。
1999年にこの『学校』シリーズがスタートしてから出演した俳優陣は、チャン・ヒョク、キム・レウォン、チョ・インソン、イ・ドンウク、コン・ユ、イ・ジョンソク、キム・ウビン、ナム・ジュヒョク、ユク・ソンジェ、女優陣はペ・ドゥナ、チェ・ガンヒ、ハ・ジウォン、イム・スジョンなど、現在ドラマや映画で主演を演じている人気スターたちが多く、その後の出演作にはヒット作も多い。これがまさに若手俳優が人気スターになる登竜門と言われる所以である。
キャスティングが行われた当時、このことはわかっていなかったかもしれないが、『学校』シリーズの出演者を3人も出演させた『トッケビ』は、放送前からヒットする運命だったのかもしれない。
コン・ユ
マネジメントSOOP所属の俳優コン・ユ(ハングル 공유)。1979年7月10日生まれ。
“コン・ユ”という芸名は両親の苗字から付けられたもので、本名は、コン・ジチョル。
2000年、Mnet VJ 7期として芸能界にデビューしたコン・ユは、2001年KBSドラマ『学校4』を通じて演技者としてデビュー。
2007年、日本でも人気を博したドラマ『コーヒープリンス1号店』が大ヒットし、この年MBC演技大賞で優秀賞を受賞。当ドラマは、コン・ユの出世作となった。
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