キム・ゴウン主演の、新tvNドラマ『シスターズ』が好調な滑り出しを見せている。実は、本作の原題は“若草物語”。アメリカの古典小説と同様、その時代を生きる女性の姿が描かれていくとみられる。また本作の演出を、tvN『ヴィンチェンツォ』の監督が担っており、今回も痛快劇が期待できそうだ。
キム・ゴウン主演の新tvNドラマ『シスターズ』が、待望のスタートを切った。

キム・ゴウン主演ドラマ、tvN(Netflix)『シスターズ』(画像出典:tvN)
9月3日の初回放送では視聴率6.3%を記録、翌日放送された第2話は7.7%と、かなり好調な滑り出しを見せている(全国基準/ニールセンコリア調べ)。
日本でもNetflix(ネットフリックス)でリアルタイム視聴が可能で、早くも“今日のTV番組TOP10”にランキングするという人気ぶりだ。
『シスターズ』は、貧しい家庭に生まれながらも仲むつまじく生きてきた3姉妹が、韓国で最も裕福で有力な家庭に、それぞれのやり方で立ち向かっていくストーリー。
1話と2話では、キム・ゴウン扮する主人公、オ・インジュの置かれている状況が描かれた。
オ・インジュは、貧しい家庭で育った3姉妹の長女。2年制の大学を卒業後、建設会社の経理として働いている。だが、貧困層であり低学歴の彼女は会社では浮いた存在で、それとなく仲間外れにされていた。
そんな彼女に、唯一親しく接してしていたのが、ジン・ファヨン(チュ・ジャヒョン扮)だった。インジュの友人であり、姉のような存在であったがある日突然、極端な選択をしてしまう。
しかも会社の資金を横領した大金を、オ・インジュに遺して――。
いくつもの謎が絡み合ったまま第3話へと続くことになり、今後、オ・インジュはどうなっていくのかと、視聴者から多くの関心が寄せられている。
原題は『若草物語』、それが意味するものとは

キム・ゴウン、ナム・ジヒョン、パク・ジフが3姉妹に扮し、巨大な事件に立ち向かう(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
このドラマ、邦題では『シスターズ』と表記されているが、韓国語のタイトル(原題)は『若草物語』。つまり、アメリカの有名な古典小説『Little Women』にちなんだものとなっている。
ドラマも小説と同様、姉妹が主人公だ。だが、その背景は少々異なっているようで。
小説で描かれている世界観(ピューリタンの禁欲主義)はこのドラマにはなく、あるのは、21世紀を生きるシスターズ(女性)が語る、貧困とお金の話だ。
小説では慎ましく生きることを良しとしているが、『シスターズ』は“勝ち取りたいものは、戦ってでも手にするべき”というテーマが隠されている。
21世紀という時代が描く“若草物語”こと『シスターズ』では、貧困をどのように乗り越えどのように成長していくのか、そんな姿が披露されるのではないだろうか。
監督が語る「悪人の総量の法則」は、本作でも登場する!?

あまりにも衝撃的な出来事に視聴者も混乱中?! 今後の展開に期待がかかる(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
本作の監督を務めるのは、tvN(Netflix)『ヴィンチェンツォ(2021)』の演出を担当したキム・ヒウォン監督。
前作で彼女は、“悪人の総量の法則”をこう語る。
「どこの社会にも、欲望に溺れた悪人は一定比率で存在する。犯罪者だけでなく、善人の顔をした政治家や起業家、司法官僚なども」
実際、我々の生きる現代社会にも、善人の仮面を被った悪が存在する。権力に溺れ、権力を振りかざし、莫大な富を得る。表向きは最もなことを言いながら、その裏では舌を出し欲望にまみれている。
『ヴィンチェンツォ』ではそんな巨悪に対して、ソン・ジュンギ扮するマフィアの顧問弁護士、ヴィンチェンツォ・カサノが“毒を持って毒を制す”姿が描かれた。
『シスターズ』でも同じように、巨大な悪に”悪”で立ち向かわざるを得ない主人公と、その逆境が見られるのではないだろうか。
キム・ゴウン率いる3姉妹は、果たして巨悪に立ち向かうヒーローと化すのか。今後の展開に期待したい。
(構成:星野沙)
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