世界中から注目を集める韓国ドラマ。Netflix(ネットフリックス)やDisney+(ディズニープラス)など、グローバルOTT動画サービスを通じてリアルタイムで視聴できることから、その人気にも拍車がかかった。では、どのような作品が最も人気を集めたのだろうか。韓国国内と海外とでは温度差のある結果となった。
世界中から注目を集める韓国ドラマ。今年も人気作が続々と誕生し、海外のドラマファンを楽しませている。
最新の韓国ドラマが海外ファンの大きな愛を受けることができた理由は、まさにNetflix(ネットフリックス)やDisney+(ディズニープラス)など、グローバルOTT動画サービスがあったから。これらを通じて、ほぼリアルタイムで視聴できるようになったことで、人気に拍車がかかった。
すでに上半期だけでも、ENA(Netflix)『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』、tvN(Netflix)『二十五、二十一』、SBS(Netflix)『社内お見合い』、Netflixオリジナルドラマ『今、私たちの学校は』と、人気と話題性を兼ね備えた作品が登場。
これらは韓国国内で旋風的な人気を集めたのはもちろん、海外のドラマファンからも大きな愛を受けている。
この中で近年、韓国国内で最も愛されたの作品は『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』。だが、海外のドラマファンの間では意外な作品が挙げられている。
ツイッターによると、今年1月1日から8月18日まで、全世界のユーザーが最も多く検索した作品は、JTBC(Disney+)『スノードロップ』だという。
これに続いて、2位には『二十五、二十一』、3位は『社内お見合い』となっており、韓国国内で絶大な人気を得た『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』は、7位という結果になった。
2021年に韓国で放送され、Disney+(ディズニープラス)でも配信中の『スノードロップ』は、俳優のチョン・ヘインと、BLACKPINK(ブラックピンク)ジスの共演で大きな関心を集めた作品だ。
1987年のソウルを背景に、女子寮に血まみれで飛び込んできた名門大学生と、彼を匿って治療する女子大生の、切ない恋物語を描いている。
この放送当時、韓国国内では、作品に対して逆風が吹き荒れていた。
北朝鮮スパイのチョン・ヘインと女子大生のジスが恋に落ちる設定に対し、大衆からは民主化運動の卑下を疑うといった問題提起と共に、”歴史歪曲”議論が勃発。これに加え、ヒロインを演じたジスの”演技力”議論までもが持ち上がってしまう。
さらに当時、大統領府国民請願には「放送の中断を要求する」と申請され、その上、スポンサーも協賛を降りるなど、放送後もその批判は鳴りやむどころか勢いを増すことに。この余波により、ドラマの視聴率も低迷してしまった。
韓国国内では、逆風にさらされていた『スノードロップ』だが、海外のドラマファンから、今年上半期に放送したドラマの中で最も大きな反応を見せている。
特に台湾、シンガポール、香港などのアジア諸国で、最も多く見たコンテンツの上位圏を維持。これは主演俳優であるBLACKPINKのジスが、該当国で大きな人気を集めたためと見られる。
アジアで高い人気を博している、ジスとチョン・ヘインというネームバリューが、海外における本作の人気を支えていると見られているが、ドラマを視聴した海外ファンのレビューを見ても、ドラマ自体への評価は悪くない。むしろ「構成と演出がとてもいい」「主演俳優のみならず、脇役も魅力的」と、高評価が多く見られている。
韓国国内と海外とでは、それぞれの国民性や多少の温度差があるため、このような結果となったのだろう。加え、海外のドラマ人気にも一役買った、”K-POP”の世界的な人気も再確認できる結果となった。
(構成:星野沙)
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