世界中の視聴者を魅了してやまない、韓国ドラマ。様々なジャンルがあれど、特に目に入るのは”検事”が登場する作品だ。なぜ韓国では”検事”を扱ったドラマが多く制作されているのだろうか。
数多くの名作を誕生させている、韓国ドラマ。
ラブストーリー、ヒューマンドラマ、サスペンスにスリラーと、あらゆるジャンルの作品が揃っているが、その中でも際立っているのが”法廷ドラマ”だ。

チソンが2役を演じる『アダマス 失われたダイヤ』(画像出典:tvN)
特に、最近では”検事”を扱った作品が多い。
先日、最終回を迎えたカン・ハヌル主演のドラマ、JTBC『インサイダー』をはじめ、チソンが真逆な性格の双子を演じるtvN『アダマス 失われたダイヤ(邦題)』、そして8月29日より放送となるイ・スンギとイ・セヨンのW主演となったKBS2新ドラマ『法に則って愛せ』は、”検事”をネタにした作品だ。
これ以外にも、ENA(Netflix)ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』、7月29日よりスタートしたMBCの新ドラマ『ビッグマウス』、先ごろ最終回を迎えたSBS『なぜオ・スジェなのか』、MBC『ドクター弁護士』などがあり、いずれも法廷を背景したドラマである。

主演を務めるのは、イ・ジョンソクと少女時代ユナ。劇中、夫婦役で登場する『ビッグマウス』(画像出典:MBC)
ここ最近でさえ、これほど多くの作品が制作されており、さらにドラマの放送時間が重なってしまうと、視聴者は少々混乱するよう。
というのも、ドラマに登場する検事と言えば、クールなイメージだ。シワひとつないスーツ姿に清潔感のあるヘアスタイルで、ピシッとした印象を与えている。どの作品でもこのようなビジュアルのキャラクターが多いため、似たり寄ったりの登場人物に戸惑うという。
それでも、韓国では”検事”を扱った作品が多く制作されている。
実は、これは最近に限った傾向ではなく、元々”検事”もののドラマが多かった。これ以前に制作された、Netflixで配信中の『秘密の森』シリーズや、JTBC『検事内伝』なども、ストーリーのテイストこそ違えど、”検事”がメインキャラクターとなっている。

日本にも多くのファンを持つ、ドラマ『秘密の森』シリーズ。画像は『秘密の森2』ポスター(画像出典:tvN)
では、なぜ”検事”を扱った作品がこれほど多く誕生しているのか。
それは韓国における”検事”の立ち位置に関係している。
韓国では、検事が政治家になるケースが多い。また、財閥家の婿になるパターンもあるという。これにより、検事は”権力の始まり”という認識が出来上がってしまうそうだ。
これに加え、検察が特定の犯罪について直接、捜査ができる仕組みも(捜査開始権及び終結権)あったことから、政財界の癒着構造が完成しやすいという。
つまり、絶対的な権力を手に入れることができる環境から、韓国では検事の癒着にまつわるニュースが度々報じられている。これほど多く報道されれば、大衆からの関心も自然と高まっていくだろう。
現実世界で「検事」というフレーズが多く聞かれれば、おのずと視線が向けられてしまうのは仕方ないことだ。
もちろん、ニュースで報じられるような事件を起こすのは、一部の検事だ。しかし、そのインパクトは大衆にとって大きなものだろう。このような報道により、検事は絶対的な力を持つ権力のトップという印象がついている。
韓国ドラマで登場する”検事”も、とてつもない権力を持つキャラクターが多い。そして主人公は、その権力に対抗して戦い抜くといったストーリーを展開。視聴者が賛同する”正義”を守る系のドラマが多く、見終えた後にスカッと爽快感を届けている。
この一方で、カリスマ性あふれるヒーロー”検事”を描いたドラマも多い。主人公の検事が属する組織自体には悪がはびこっているものの、その中で正義を具現化すべく、たった1人で奮闘するパターンも。
どちらにせよ、大衆は国家権力に敏感なため、このようにドラマ化されることが多い。
社会派ドラマになると、権力=悪、財閥=悪をストーリーにしている。その権力の中心が”検事”となれば、ドラマ制作側も登場せざるを得ないという訳だ。
韓国ドラマ界ではあらゆるジャンルで制作されている”検事”ドラマ。いくつかの作品を見比べてみるのも楽しいだろう。
ちなみに、現在の韓国大統領も”検事”出身だ。
(構成:星野沙)
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