『ありがとうございます』『パスタ』『最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜』『主君の太陽』『大丈夫、愛だ』‥これらすべての共通点は、コン・ヒョジンが出演して高い人気を誇った名作韓国ドラマという点だ。共感を引き出す演技力と卓越した作品選定で再注目される女優コン・ヒョジンの過去の出演作を振り返ってみる。
今年、百想芸術大賞でテレビ部門大賞に輝いた『椿の花咲く頃』(2019)のヒロイン、コン・ヒョジン。既に多くの話題作に出演し、韓国ドラマを代表する女優となった彼女のフィルモグラフィーが再び注目を集めている。
今回は、2004年と2005年に”熱血高校教師”を演じた2作を紹介したい。
『サンドゥ、学校に行こう!』(2004)
コン・ヒョジンが数学教師のウナンを演じたこのドラマの主人公、チャ・サンドゥを任されたのは、Rain(ピ)ことチョン・ジフン。俳優デビュー作となるこの作品でRainは、21歳という若さで病気の娘を持つシングルファザーという難しい役どころを熱演した。
コン・ヒョジンは、当時のインタビューで「Rainは新人でしかも2歳年下だったので、序盤は自分よりもRainの演技が心配だった」「新人だからしっかり息を合わせようと努力しながら、Rainが無事に演技を終えると胸がいっぱいになった」と語り、ドラマ撮影中はコン・ヒョジンがRainに対して常に気を配っていたようだ。
あらすじ
若きシングルファザーのサンドゥ(Rain)は、病気で入院している幼い娘の治療費を稼ぐため、金持ち女性を騙す詐欺師として暮らしていた。ある日、学生時代に恋心を抱いていた幼馴染のウナン(コン・ヒョジン)を10年ぶりに見かける。当時の恋心を思い出したサンドゥは、ウナンのそばにいるため、ウナンが教師をしている学校の警備員になる。しかしウナンには、ミンソク(イ・ドンゴン)という婚約者がいて‥。
みどころ
最高視聴率33%! ”サンドゥ廃人”という言葉が生まれたほど人気を博したドラマで、見どころの1つは娘のために頑張るRainの父親としての姿。そして詐欺師のスーツ&サングラス姿は見惚れてしまうほどカッコイイ。また、ストーリー前半はコミカルにテンポよく進み、後半に行くにつれてシリアスムードに。そして衝撃のラスト、この結末をどう感じるかは、見る人それぞれの気持ち次第。
2005年『乾パン先生とこんぺいとう』
コン・ヒョジンが国語教師のナ・ボリを演じたこのドラマでは、コン・ユが不良で問題児のテヨンとして登場する(当時のコン・ユは、デビュー作『学校4』(2001)、映画『同い年の家庭教師』(2003)、『恋の潜伏捜査』(2005)で不良高校生を演じ好評(?)を受けていた。そして自身の演技に変化が必要と判断し、『乾パン~』を最後に不良役はやめると宣言した)。
当時、ドラマの制作発表会でコン・ヒョジンは「私たちは本貫(戸籍編成が行われた土地)が同じだからDNAが同じ」、「以前からコン・ユと共演したいと言ってたくらい、普段から仲が良い。でもスキャンダルの心配はしたことがない」と、冗談まで飛び出していた。一方、コン・ユも「普段から一緒に演技したいと思っていた」と語っていたほど、仲の良い2人の共演だった(ちなみに2人は所属事務所が同じ)。
あらすじ
学生時代、教師を殴って退学処分になったナ・ボリ(コン・ヒョジン)は、憧れの美術教師ヒョヌ(キム・ダヒョン)ともう一度会うために教師になる。そうして念願叶って教師として母校に戻ったボリは、留学先で警察沙汰を起こして帰国した理事長の息子テイン(コン・ユ)の面倒を見るはめに。さらに他の生徒たちも問題児ばかりだったが、ボリはそんな生徒たちと真剣に向き合いながら、徐々に心の距離を縮めていく‥。
みどころ
韓国版『ごくせん』と言っても過言ではない学園ドラマの代表作品。みどころはなんといってもコン・ユの制服姿! この姿に心奪われた女性ファンは多いだろう。そしてもう1つのみどころは、学園ドラマなのにかなり大がかりなワイヤーアクションが見られるところ。女ながらも強烈なキックを炸裂させるボリの姿は迫力満点だ。
コン・ユ
マネジメントSOOP所属の俳優コン・ユ(ハングル 공유)。1979年7月10日生まれ。
“コン・ユ”という芸名は両親の苗字から付けられたもので、本名は、コン・ジチョル。
2000年、Mnet VJ 7期として芸能界にデビューしたコン・ユは、2001年KBSドラマ『学校4』を通じて演技者としてデビュー。
2007年、日本でも人気を博したドラマ『コーヒープリンス1号店』が大ヒットし、この年MBC演技大賞で優秀賞を受賞。当ドラマは、コン・ユの出世作となった。
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