かつて“スター子役”と言われた俳優のチョン・テウ。最近出演したKBS2のバラエティー番組『家事をする男たち2』で彼の長男が登場し、「BTS(防弾少年団)のジンに似ている」と話題になった。本記事では、そんな彼の俳優人生に触れるとともに近況を伝える。
ドラマや映画に出演し、作品を盛り上げる子役俳優。
女優のキム・ミンジョンと共に、かつて“スター子役”と言われていた俳優のチョン・テウをご存じだろうか。
今年で40歳(日本年齢)になり、いまやベテラン俳優となった彼だが、デビューは1988年に公開された韓国と香港の合作映画『The Smart Little Kang-si』だった。
撮影は、なんと3カ月に渡り夜通し行われたそうだが、チョン・テウは過酷な状況にも負けず、子どものキョンシー役として登場した。
その後、主にドラマをメインにスクリーンとお茶の間を楽しませてきた彼は、時代劇に出演することが多く、いつしか“時代劇専門俳優”というイメージが植え付いてしまう。
デビュー後翌年の出演作、MBCドラマ『朝鮮王朝五百年(1989)』も、朝鮮第23代国王の子ども時代を演じた。
以降、KBS2『韓明澮~朝鮮王朝を導いた天才策士~(1994)』、KBS2『宮廷女官キム尚宮(1995)』、KBS1『龍の涙(1996)』、KBS1『王と妃(1998)』などに出演し、より一層“時代劇専門俳優”としてのイメージが定着していく。
中でも、『韓明澮~朝鮮王朝を導いた天才策士~』と『王と妃』で、朝鮮第6代国王の端宗(タンジョン)に扮したことから、韓国では端宗といえばチョン・テウという固定観念が根強い状況だ。
また各作品で、若くして廃位されたり悲運の死を遂げたりする王を務め、チョン・テウといえば“悲劇的な若い王”という印象を抱く人もいる。
これらの理由により、彼は1999年から数年間、イメージチェンジに乗り出した時期がある。
バラエティー番組への出演をはじめとし、MBCのシチュエーションコメディーシリーズでは、キザな男、浮気者、情けない男役などに挑戦。
役を選り好みせず、過去の作品で見せてきた重々しい雰囲気とは正反対の演技を披露した。
しかし世間はこの挑戦に、「今まで通り時代劇をしてたらいい」という冷たい反応で、残念ながらほぼ脚光を浴びることなく終っている。
チョン・テウとしては作戦失敗となったわけだが、裏を返せば時代劇での活躍がそれだけ大きかったということだろう。
事実、彼は現在まで変わることなく、数々の歴史物にキャスティングされている。
最も新しい作品は、2021年に放送が開始され今年5月に最終回を迎えたKBS1『太宗イ・バンウォン』だ。
“悲劇的な若い王”という彼のイメージとは異なり、「生意気で傍若無人なイ・スクボン役を上手く演じきった」と好評を得た。
以降、現段階では作品に携わっていないようだが、最近は、KBS2のバラエティー番組『家事をする男たち2』に妻と子どもと共に出演し、結婚して14年目であるにも関わらず仲睦まじい夫婦の姿をはじめ、チョン・テウの幼い頃とそっくりな次男が登場し視線を集めた。
その中でも最も話題となったのが、長男の人形のような目鼻立ちで、番組のMCからは、「すごくかっこいい。アイドルみたい。BTS(防弾少年団)のジンさんに似ていますね」という声まで挙がった。
演技面においても私生活においても、充実している様子のチョン・テウ。
年齢を重ね、2人の子どもまでいる今の彼だからこそ、多くの経験から披露できる役柄もあるのではないだろうか。
チョン・テウが今後、時代劇でどのような演技を見せてくれるのか期待される。
(構成:西谷瀬里)
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