コロナ禍で外出自粛が続き、自宅での楽しみを模索することになった今、ネット配信されているドラマや映画を楽しむ人が一段と増えている。第2の韓ドラブームを目の当たりにしている昨今、第2のヨン様は現れるのだろうか。
2004年4月4日、羽田空港。
5000人のファンが今か今かと心待ちにしているのは、ハリウッドを代表する銀幕スターでも、世界中を熱狂させたロックスターでもない。韓国人俳優の“ヨン様”ことペ・ヨンジュンだった。『冬のソナタ』というドラマ1本で、この前例のない騒ぎに日本中が驚いた。そしてこの出来事とともに”第1次韓流ブーム”がやってきたのである。

韓流ブームの先駆けとなったドラマ『冬のソナタ』(画像出典:KBS)
中高年女性から絶大なる支持を得たヨン様とは違い、韓ドラファンの若年化や男性ファンの増加に伴い、ヨン様を超える人気の誕生もささやかれている。
TVだけではなく、スマートフォンでの動画配信サービス時代の幕開けとなった昨今、第2の韓流ブームの渡来とともに期待される”第2のヨン様”! その有力候補--*ヒ-パ-チ-カな4人を紹介する。
*ヒ-パ-チ-カ:ヒョンビン、パク・ソジュン、チュ・ジフン、カン・ハヌルのカタカナの頭文字
ヒョンビン:愛の不時着(2019)

ヒョンビン(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:VASTエンターテインメント)
2003年にドラマ『ボディガード』でデビュー。『私の名前はキム・サムスン』(2005)の大ヒットでトップスターに浮上し、海外でも韓流スターとして注目され始めた。
そして2020年、ドラマ『愛の不時着』がNetflix(ネットフリックス)で配信され、従来の韓流ファンに留まらず、ネット視聴に慣れた若い世代にまで人気が広がり、世界的ブームを巻き起こした。

世界的ブームを巻き起こした、ヒョンビン&ソン・イェジン主演ドラマ『愛の不時着』(写真提供:©スポーツ韓国)

ヒョンビンは劇中、北朝鮮軍人リ・ジョンヒョクを演じた(画像出典:愛の不時着 公式HP)
このドラマは、パラグライダーの事故で北朝鮮に不時着してしまった財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)と、彼女をかくまった北朝鮮軍人リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)の許されざるラブストーリーだ。恋愛だけでなくサスペンス要素も含み、様々なアングルから描かれた作品であることが、今回の大ブームを巻き起こしたようだ。
パク・ソジュン:梨泰院(イテウォン)クラス(2020)

パク・ソジュン(画像出典:パク・ソジュン Instagram)
2011年にB.A.P出身のバン・ヨングクのMV『I Remember』に出演しデビュー。ドラマ『ドリームハイ2』(2012)で本格的に芸能活動をスタートさせた。
2015年に出演したドラマ『キルミー・ヒールミー』、『彼女はキレイだった』で俳優としての地位を確立。特に後述のドラマでは主演に抜擢され、最高視聴率18%を記録した。
そして今年Netflixで配信された『梨泰院クラス』の大ヒットで、主人公パク・セロイを演じたパク・ソジュンの名が世界中に広まった。

日本の芸能界でもハマる人続出の人気ドラマ『梨泰院クラス』(画像出典:JTBC)

ドラマだけでなく、パク・セロイヘアーも話題に(画像出典:JTBC梨泰院クラスHP)
ウェブ漫画が原作のこの作品は、国際色豊かな梨泰院という街で、仲間とともに飲食業界での成功を夢見て奮闘する若者たちの姿を描いたサクセス・ストーリー。女優の長澤まさみが「パク・セロイと一緒に仕事したい」とメディアで発言したり、日本のプロ野球チーム「北海道日本ハムファイターズ」の杉谷拳士内野手がパク・セロイの髪型を真似したりと、有名人が話題にしたことも日本でのヒットに繋がった理由の1つだろう。
チュ・ジフン:キングダム(2019)、ハイエナ―弁護士たちの生存ゲーム―(2020)

チュ・ジフン(写真提供:©スポーツ韓国)
2006年にドラマ『宮 -Love in Palace-』の皇太子役でドラマデビューし、大ブレイク。日本でもリメイクされたドラマ『魔王』(2007)ではシリアスな演技で観る人を魅了し、2019年にNetflixで配信されたドラマ『キングダム』で再びその名が広まった。

“Kゾンビ”ブームを巻き起こしたドラマ『キングダム』(画像出典:NETFLIX)
このドラマは、朝鮮王朝を舞台にしたゾンビドラマで、Netflixが約20億円の制作費を全額負担したことでも話題になり、2020年にはシーズン2も配信が開始。また同年、チュ・ジフンが敏腕弁護士役に扮しキム・ヘスとW主演した『ハイエナ―弁護士たちの生存ゲーム―』もNetflixで配信中。上位1%のハイクラスな人物を相手に、弁護士たちの血の滲む生存劇を描いたリーガルドラマだ。
カン・ハヌル:椿の花咲く頃(2019)

カン・ハヌル(写真提供:©スポーツ韓国)
2007年にドラマ『最強!うちのママ』でデビュー。その後、ドラマ『相続者たち』(2013)『ミセン-未生-』(2014)に出演し、ブレイクを果たす。
2019年に出演したドラマ『椿の花咲く頃』は、最高視聴率23.8%を記録し、この年に放送された地上波ドラマの中で1番のヒット作となった。

ラブコメなのにサスペンス・・?ドラマ『椿の花咲く頃』(画像出典:KBS)

オ・ドンベクに片思いする地元警察官ファン・ヨンシクを演じたカン・ハヌル(画像出典:KBSドラマ 公式Facebook)
偏見に負けず生きるシングルマザーのオ・ドンベク(コン・ヒョジン)に片思いする地元警察官ファン・ヨンシク (カン・ハヌル)とのラブコメ‥かと思いきや、サスペンス要素も入った一風変わった内容だ。Netflixで配信後、瞬く間に世界中で視聴され、カン・ハヌルの名も注目を浴びることとなった。
この4人の中から、第2のヨン様は誕生するのだろうか、もしくは、新たな第2のヨン様が現れるのか‥。
意外な人物が、意外なドラマで頭角を現すかもしれない。あの時のヨン様のように‥そう考えると、今後もますます韓国ドラマから目が離せない。
ヒョンビン
韓国の人気俳優ヒョンビン(ハングル 현빈)。1982年9月25日生まれ。
2003年にKBSのテレビドラマ『ボディガード』(2003)でデビュー。
2005年にMBCドラマ『私の名前はキム・サムスン』(2005)で大ブレイク。韓流スターとして、韓国や日本、中国をはじめアジア全域で人気を博している。
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