BTS(防弾少年団)が一躍スターダムにのし上がるきっかけとなったのが2015年にリリースされたアルバム『花様年華』のコンセプトだ。この『花様年華』のコンセプトを軸にしたドラマ企画について、今年6月に概要の発表があってからファンは続報を待ち望んでいたが、ついに主演キャストが全員決定した。
世界的なボーイズグループBTS(防弾少年団)が持つBU(BTS Universe)は、実際のアーティストとは異なる世界観の中で比喩と象徴を駆使し、さまざまなストーリーを展開してきた。2021年放送予定のドラマ『YOUTH(ユース)』は、特にBTSの『花様年華』のコンセプトを基に作られる”危なっかしい7人の少年たちの成長期”を扱った作品だ。
『隣人の妻』(2013)などで演出力が認められたキム・ジェホン監督と『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』(2019)、『恋のゴールドメダル ~僕が恋したキム・ボクジュ~』(2016)のキム・スジン作家が脚本を担当し、秘密を持ち、傷だらけの少年たちがお互いの痛みに共感し合い、大切な存在に成長していく過程が描かれる。
そして今回、最も注目されていた主演7人のキャスティングがついに決定した。
国会議員の父親の影に怯え閉じこもり、完璧なように見えて感情表現が苦手な心優しい少年キム・ソクジン(ジン)を演じるのはソ・ジフン。1997年生まれの23歳で、『あいつがそいつだ』(2020)、『コッパダン~恋する仲人~』(2019)などに出演し、俳優としての実力をつけてきた。
「母を殺して放火した」という噂が付きまとい、古いピアノを唯一心の拠り所としている無愛想だが温かい心の持ち主の”ツンデレ”少年ミン・ユンギ(SUGA)を演じるのは、ノ・ジョンヒョン。1993年生まれの27歳で、『他人は地獄だ』(2019)、『ライフ・オン・マーズ』(2018)、『この恋は初めてだから ~Because This is My First Life』(2017)など多彩な魅力を発揮してきたカメレオン俳優の新たな演技に期待がかかる。
幼い頃、遊園地に置き去りにされ捨てられた過去を持つが、誰よりも明るい最強ダンスマシーンのチョン・ホソク(J-HOPE)役を演じるのは、アン・ジホ。2004年生まれの16歳で、映画『我が家(原題:우리집)』(2019)、『ボヒとノギャン』(2019)、ドラマ『誰も知らない』(2020)などで存在感を十分に見せつけてきた忠武路(チュンムロ)が注目する新鋭俳優だ。
責任感が人一倍強く、平凡な日常が夢の少年キム・ナムジュン(RM)を演じるのは、ソ・ヨンジュ。1998年生まれの22歳で、幼い頃から映画やドラマ、舞台まで幅広く活躍する俳優だ。
また、ドラマのキャラクターと高いシンクロ率を持ち、激しい競争率を勝ち抜いてオーディションに合格した新鋭俳優の活躍にも注目が集まっている。まず1人目は、明るい笑顔の裏に隠された秘密を持つ少年パク・ジミン(ジミン)を演じるキム・ユンウ。そして2人目は、母親が家出、酒に溺れる父親と暮らし、傷だらけの少年キム・テヒョン(V)を演じるチョン・ウジンだ。
最後に、自分の存在理由がわからず生と死に無感覚な少年チョン・ジョングク(ジョングク)役を演じるのは、チョン・ジンソ。2006年生まれの14歳だ。ドラマ『夫婦の世界』(2020)では、親の離婚に混乱する感情変化をリアルに見せていたことで演技を評価された若手俳優で、今回演じるジョングクの内面をどう紐解いていくかが実力の見せどころとなる。
7人全員BTSメンバーの本名を役名に起用してはいるものの、自伝的な内容ではなく、実際のアーティストとは異なる物語だ。しかしBUの世界感がどこまで反映されたドラマになるのか、ファンのみならず世界中が注目しているに違いない。
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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