人気俳優パク・ボゴムの予期せぬ登場が、韓国中で話題となっている。

パク・ボゴムが『それが知りたい(SBS)』に登場した理由とは？(写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

彼が登場したのは、有名時事番組『それが知りたい(SBS)』。数々の未解決事件や、社会問題を取り上げる人気番組だ。

パク・ボゴムは、7月16日(土)に放送された『悪夢となった遠足－モ・ヨングァン君失踪事件』編の番組後半に登場。

この日、同番組は19年前の2003年10月に、釜山市内の長山(チャンサン)の森林で行方不明となった、当時2歳のモ・ヨングァン君の行方を追った。

モ・ヨングァン君は、保育園の遠足で長山を訪れていたという。

保育教師が、園児たちをトイレに引率したり、飲料を配るなどの世話で慌ただしかった約10分の間に、彼の姿は跡形もなく消えてしまったのである。

全員で、懸命にモ・ヨングァン君を探すも見つからない。最終的に、軍と警察が大々的な捜索を実施したものの、ヨングァン君を見つけることはできなかった。

後日「モ・ヨングァン君と似ている子を目撃した」「町内の小学校に姿を現した」という目撃談が相次いだが、警察は「信ぴょう性が低い」と断定。

警察は当時、誘拐の可能性を想定して捜査を続けたのだが、それには理由があった。

モ・ヨングァン君と園児たちが訪れた場所は、釜山市内でも有名な寺院で、地元の人々から”得男寺”という別名で親しまれているという。

この別名から、お気付きになった人もいるだろう。そう、男児出産を祈願するため、多くの女性がこの寺院を訪れているのだ。

そして”男児選好”の思想が、まだ根強く残っていた19年前。「祈願に訪れた人が、モ・ヨングァン君を誘拐したのでは」という”シナリオ”が作られた。

しかし時代的に、防犯カメラの設置が一般的ではなかったため、その仮説を証明してくれる手掛かりが全くない。

無常にも時は過ぎ、気が付けば事件発生から20年目を迎える。現在まで、ヨングァン君の遺体は発見されておらず、消息も不明である。

生きていれば、21歳。入隊している年齢だ。ヨングァン君の両親は、今日も韓国全域にある軍部隊を回りながら、チラシを配っている。

終わらぬ両親の捜索活動を助けるべく『それが知りたい』側は、最新のAI技術で、21歳になったモ・ヨングァン君の顔と肉声を再現。ディープラーニング専門家によると、(データ量にもよるが)正確度は約90％にも及ぶという。

以下は、最新技術で完成されたヨングァン君の写真である。

最新技術で作成されたモ・ヨングァン君(画像出典：『それが知りたい』YouTube映像キャプチャー)

そして番組終盤に、パク・ボゴムの他にも著名人が登場し、AI技術で再現されたモ・ヨングァン君の写真を手にしながら「皆さん、この顔をぜひ覚えておいてください。あなたの周囲に、この青年がいないか思い出してください」と、呼びかけるのだった。

どこかで、過去の記憶を失ったまま暮らしているかもしれない‥パク・ボゴムは、その可能性に最後の望みを託して、自身の持つ”影響力”を発揮。

モ・ヨングァン君の写真を手に呼びかけを行ったパク・ボゴム(画像出典：『それが知りたい』YouTube映像キャプチャー)

そんな超一流スターからの思わぬ呼びかけに、韓国ネットは驚きを隠せない。

SNSやオンラインコミュニティーには「びっくりした！」「大物俳優が、自らこういう呼びかけをするのは本当にうれしい」「パク・ボゴムの呼びかけが、きっと良い結果をもたらすでしょう」と、称賛の声が数多く寄せられている。

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