MBCドラマ『赤い袖先(原題/袖先赤いクットン)』が放送をスタートしてから、韓国メディアで”2PM イ・ジュノ”の名前を見ない日はなかったのではないか。それほどまでに、ドラマの反応が良かったという証拠だろう。そんな下半期を振り返ってもらうべく、ジュノにオンラインでインタビューでその思いを語ってもらった。 (記事・写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
2021年の上半期は2PMのメンバーとして、そして下半期は俳優として休むことなく多忙な日々を送ったイ・ジュノ。
そんな彼は、MBCドラマ『赤い袖先(原題/袖先赤いクットン)』を成功裏に収め、華麗な芸能界復帰を果たす。ドラマが終映した後も、余韻を感じているというイ・ジュノにとって、『赤い袖先』はどんな作品となったのだろうか。
2022年1月3日、イ・ジュノにオンラインでインタビューを行った。
2PMのカムバックから『赤い袖先』まで、全ての面で良い結果を残した2021年に対して、「2020年に僕は軍服務をしていましたが、ありがたいことに、たくさんの方たちから愛をいただきました。それはすごく不思議な1年だったし、”My House(우리집)のジュノ”としてもたくさん愛をいただくことになって、その愛を栄養に2021年に『Make It』でカムバック活動をしてドラマに出演して‥信じられない状況でした」
「そして、軍白期(入隊中の空白期間)が終わった後に、2PMとしての活動から『赤い袖先』まで、2021年をとても楽しく終えられて気分が良いです。たくさん愛してもらって幸せでした」と話し始めた。
「(MBC)最優秀演技賞を受賞したことを、心から感謝したいです。その日は『赤い袖先』の共演者の皆さんと再会できる場所だったので、すごく楽しみたかったですし、幸せな年末にしたいと思って会場に足を運びました。まさか最優秀賞をいただくことになって、さらにベストカップル賞までいただいて、”僕たちのドラマは、たくさんの視聴者に愛されたんだなあ”と。こんな経験は初めてでした。おかげで楽しい年末でした」と、2021年を振り返る。
イ・ジュノは、2021年3月に社会服務要員として軍服務を終え、除隊後の復帰作として『赤い袖先』の出演を決める。
軍服務中、2015年にリリースした楽曲『My House』が逆走行し、空白期にもかかわらず2PMが愛と関心を集めたように、彼の復帰作にも耳目が集中した。しかも、ブラウン管では初の史劇に挑戦、プレッシャーはなかったのだろうか。
「歌手としてのカムバックも、俳優としてのカムバックもすごく待ち遠しかったので、プレッシャーよりも“早く活動がしたい”、”早く僕の作品をお見せしたい”という気持ちの方が大きかったです。ありがたいことに、除隊前からたくさんの出演オファーをいただきました。そしてたくさん送っていただいた台本の中から、『赤い袖先』と出合ったんですが、台本を読み始めたらその場から動くことを忘れちゃうくらい、夢中で読み込んでいました。実在していた人物を演じるということにも興味があったので、良い意味でのプレッシャーはありました。この作品で、僕がうまく演じることができたら、面白い作品になると思ったのも事実です。だから、演じられてうれしかったです」と伝えた。
イ・ジュノの”イ・サン”を作り上げたかった
自身の演技については「僕はある意味で、僕の演技が初めからずっと好きではありませんでした。除隊してから演技を再開して、モニターチェックをするたびに、僕の個人的な気に入らない部分がたくさんありました。ずっと悩みながらモニターだけを見つめてたくらいです。いろいろな思いをたくさん抱えながら、作品に没入していきました。俳優として、成長した姿をお見せしたいという思いは、あまりありませんでした」と素直な思いを打ち明ける。
「ただこの作品で、正祖という役割を完璧に、その人物になろうと思いました。プレッシャーがあったとするなら、あまりにも多くの愛を受けた朝鮮の王であり、先輩たちが演じてきた役柄だという点ですね。僕は僕のやり方でイ・サンをお見せしたかったし、それがうまく見えればいいんじゃないかという気持ちでした」と語った。
『赤い袖先』は、1月1日に16話と17話を連続で放送し、最高視聴率を記録、有終の美を飾る。
最終回について、イ・ジュノは「最終分の台本を初めて見た時、ちょっと泣けました。”これはすごく胸が痛い”と感じた部分は、15話。ソン・ドクイム(イ・セヨン扮)が、一番最後に背を向けて、僕の袖をつかんだ時の描写がすごくつらくて。その次に悲しかったのは、最終回でドクイムと別堂で再会したシーンでした。16話と17話で同じ場面が繰り返されましたが、結果は違いましたね」と回想。
「このシーンを見た時、僕はそれ以上、台本が読めませんでした。セリフを覚えて、理解して勉強してる状況だったのに、台本を開いた瞬間、涙が出てきて‥。セヨンさんと監督と撮影現場で会って、台本の話をした時、みんなで”つらくて読めないよね”と話しました。最終回の再会シーンは、いろいろな解釈ができるじゃないですか。セリフそのものにも、“夢でもいいし、過去でもいいし、死でもかまわない”という、解釈の余白が残っていると思います。僕個人は3つ目だと思っていて、すごく悲しいのに幸せ。ハッピーエンドだと思うんです。今も、(自分の中に)余韻がたくさん残っているみたいです」
自身の演技に対して、謙遜する姿を見せるイ・ジュノは「僕はやっぱり僕に対してまだ客観的に見ようとする努力をしていて、厳しいです。それは僕が偉いとかではなく、ずっと鞭を打っているような感覚。冷静な感情というか‥」と、自らを分析する。
“僕のドラマ”じゃなくて”僕たちのドラマ”という愛情
彼はかつて、MBC人気バラエティー『ラジオスター』に出演時、「視聴率が15%を超えたら、*袞龍袍(コルリョンポ)を着て『My House』ダンスを踊る」と公約を掲げた。そして最終回が17%を突破し、その実行が注目されている。
(関連記事)2PM ジュノ主演『袖先赤いクットン』視聴率10%突破‥ある ’公約’ 実現間近?
*袞龍袍:朝鮮時代に王が執務時に着ていた正服のこと。ジュノが劇中で着用している衣服。両肩には龍の模様が金で縫いつけられ、胸には金で円譜が縫われている。王は朱色で世子(セジャ/皇太子)は藍色を着用する(出典:ネイバー知識百科)。
「公約って、どの程度現実的なもので解決するべきなのか、いつも迷うんですよね(笑)。だから『ラジオスター』に出演した時、視聴率はどうなるか分からないので、できる範囲で最大限の公約にしようと努力しました。これから準備をしなければならないですね(笑)」と、実現を予告した。
最後に、自身の出演するドラマに対して、熱い思いを吐露したイ・ジュノ。
「僕はいつも、ドラマに出演している時は”僕のドラマ”ではなくて、”僕たちのドラマ”という意識を持っています。1人でも多くの方に作品を見てもらいたくて、どこに行っても誰かに会っても、どんな状況でもドラマの宣伝をしてきました。だから『赤い袖先』も同じように思い入れがあって‥でもその原動力は、何よりも撮影現場から生まれたんです。とても幸せな現場だったので、本当に多くの方に見てほしいという気持ちが大きかった。僕自身が、まだ物語の余韻から抜け出せていないくらいですから。視聴者の方たちも『赤い袖先』をたくさん愛してくれて、本当に多大なる感謝を伝えたいです」と、締めた。
2022年はどんな活動から、イ・ジュノを見せてくれるのか。一回りも二回りも成長を遂げた彼への注目度は、ますます高まることになりそうだ。
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2PM
2008年9月4日にデビューした韓国の6人組ボーイズグループ2PM。JYPエンターテインメント所属。
Mnetの新人育成番組’熱血男児’で集められたJYPE練習生の新グループ結成までの過酷なトレーニングなどが放送され、デビュー前より注目された。2PMというグループ名の由来は、「1日の中で最も活動的な午後2時に聞きたい音楽」をコンセプトに名付けられた。2009年にメンバーのパク・ジェボム(ハングル 박재범)が脱退したため、現在は6人で活動している。
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