今年5月に出版された小説が注目を集めている。少女時代の元メンバー、ジェシカが書き下ろした小説『Bright(ブライト)』である。出版社は「ストーリーは全てフィクション」と強調しているが、それにしては、どうにもSMアイドルファンの目に障る内容が多いようだ。
少女時代の元メンバー、ジェシカの小説が、少女時代のカムバックや『SMTOWN LIVE』の5年ぶり開催と相まって、再注目されている。
彼女が書き下ろした小説のタイトルは『Bright(ブライト)』、出版されたのは今年5月だ。当時その内容を巡り「フィクションか、ノンフィクションか」と、大きな議論となった。
それから約2カ月が経った7月25日、少女時代が5年ぶりのカムバックを発表、それと同時に話題が再燃する。韓国のオンラインコミュニティーやSNSでは、ジェシカの執筆意図を疑う声が拡散された。
そして、8月20日に韓国の水原(スウォン)で開催された『SMTOWN LIVE』では、会場が約3万人のファンで埋め尽くされ盛り上がりを見せると、韓国メディアを中心に蒸し返されてしまう。
同小説の出版社は「ストーリーは全てフィクション」と強調しているが、それにしては、どうにもSMアイドルファンの目に障る内容が多いようだ。
まず、主人公のレイチェルが所属するのは“9人組ガールズグループ”であり、その名前は『Girl’s Forever』。グループ活動中に数々の試練を乗り越え、王子様のような“理想の男性”に出会い、夢を叶えるというシンデレラストーリーだ。
“完ぺきなアイドル”と描写されるレイチェルに対して、他メンバーの8人にはコンプレックスがあり、嫉妬深く、性格も非常に悪い。そして8人は所属事務所と結託し、完ぺきで愛くるしいレイチェルをチームから追い出してしまう。
『Girl’s Forever』を脱退せざるを得なくなったレイチェルは、その後ファッションに目覚め、デザイナーとしての才能を開花、家族や交際相手の助けを借りながら、有名ファッションデザイナーへと華麗なる転身をするのだった。
小説『Bright』に登場する人物は、家族と交際相手を除いては全てレイチェルの敵であり、悪どい人物として描かれている。
グループ内の酷いいじめ、所属事務所からの冷遇にあったレイチェルは、それでも『Girl’s Forever』の一員としてのプライドと責任感を捨てることはなかった。
以下は、レイチェルが放った一言。
「はっきり言えることは1つ、ファッション業界にいてもGirl’s Foreverのメンバーとして、変わらず最善を尽くしていくという点です」
小説の中では、他の男性グループも登場する。
グループの名は『N&G』。“*奴隷契約”に反発し、N&Gを脱退したメンバーのテレビ出演を、所属事務所が徹底して妨害するのだが、これは言うまでもなく東方神起を連想させる。
*奴隷契約:契約期間が(10年以上など)と長期に渡り拘束される契約のこと
この内容に、韓国ネットユーザーの大半は「ほどほどにしてよ」「これはフィクションを装った名誉棄損ではない?」「いい加減、被害妄想から抜け出してほしい」「少女時代のファンが持つ美しい思い出を、なぜ壊すの?」「個人的な復讐? それともお金のため?」と、ジェシカに対し批判的な声をぶつけている。
さらにレイチェルがGirl’s Foreverを脱退した日は、9月30日で、この日はジェシカが少女時代を脱退した日なのだ。これ以外にも“Girl’s Forever=少女時代”という連想描写は多く登場する。
多くのファンが、フィクションではなく(あくまでジェシカ目線の)ノンフィクションだと認識してもさもありなんだ。
少女時代
2007年に、SMエンターテインメント練習生の中から選抜された9人のメンバーによって『また巡り逢えた世界』でデビュー。2009年に発表した『Gee』は日本でも大ヒットとなり、日本でも精力的に活動していた。
2015年にジェシカが脱退し、現在は8人組として活動している。2017年に、ティファニー、スヨン、ソヒョンがSMとの契約を満了したがメンバーは”少女時代は変わらず8人”と言及している。
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