- 歌手兼俳優のソ・イングクが、日本での歌手デビュー10周年を記念するファンコンサートを開催する。
- 今や実力派俳優として知られる彼だが、実は、芸能活動は歌手としてスタートを切った。
- しかし、ある理由から、地上波の音楽番組には出られないという辛い経験もしたという。
日本でも大人気の俳優ソ・イングクが、11月に東京と大阪でファンコンサート『IN THE X』を開催することがわかった。
実は今年(2023年)は、彼にとって日本での歌手デビュー10周年という記念すべき年。
『IN THE X』というタイトルには、ソ・イングクの「IN」と10周年アルバム『THE X』を合わせて、10年の活動を全て感じられるコンサートにしようという意味が込められているという。
コンサートではアルバム収録曲はもちろん、人気を集めた出演作品に対するトークやファンと触れ合うコーナーなども準備しているのだとか。
そして10月7日からは、アルバム発売に先がけ、日本でのプロモーションイベントがスタートする。
ソ・イングクは、これまで応援してきてくれた日本ファンの愛に応えるため、日本で精力的に活動を行ってくれるようだ。
韓ドラファンにとってみれば、ソ・イングクは人気俳優としてのイメージが強いだろう。中には、歌手としても有名であることをよく知らないという方もいるのでは?
実は芸能界デビューは、2009年にMnetのオーディション番組『スーパースターK』で優勝したことがきっかけ。
今でこそ、歌手と俳優どちらも“本業”と言えるほどの地位を確立しているが、もともとは歌手からのスタートだった。
『スーパースターK』は大人気番組だったこともあり、デビュー曲『부른다(プルンダ)』をはじめ、翌2010年5月に発売した1stミニアルバムは、発売するやいなや各種音源サイトで1位を獲得する。
当時、韓国の有名歌手ソン・シギョンやパク・ヒョシンなどが所属していたゼリーフィッシュエンターテインメントとも契約を結び、歌手として順調なスタートを切った。
ところが、彼の前に思いも寄らぬ高い壁が立ちはだかる。テレビ局同士のし烈な争いに巻き込まれてしまったのだ。
それは『スーパースターK』を放送していたMnetが、当時は音楽専門のケーブルチャンネルという位置づけだったことが理由。
地上波の放送局は、ケーブルテレビ局を牽制する目的で、その局の番組出身者をできるだけ自社番組に出演させないようにした。
結果、ケーブル番組を通じて有名になったソ・イングクは、KBSやSBS、MBCといった地上波の人気音楽番組に出演できないという悔しさを経験するのである。
当時の彼に対する冷遇は、周囲から見ても明らかだったようで、事務所の先輩であるソン・シギョンもラジオ番組で、実力のある後輩が活躍の場を奪われている状況にやるせない気持ちを吐露したという。
そしてソ・イングクは、2012年3月、地上波番組への出演を果たすのだが、それは俳優としてだった。
チャン・グンソクと少女時代(SNSD)のユナが主演を務めたKBS2ドラマ『ラブレイン』で、演技に初挑戦したのである。
この作品を通じて、俳優としての可能性を示した彼は、のちに韓国で社会現象にもなったtvNドラマ『応答せよ1997』の主演に抜擢される。
同年7月から放送された本作は、高視聴率をマークし大ヒット。俳優としての知名度と人気を爆発させるきっかけとなった。
それと同時に、ドラマでW主演を務めたApink(エーピンク)のチョン・ウンジと歌ったOST『All For You』も爆発的な人気となり、音源チャートをオールキル。歌手としても注目を集めることに成功した。
そして迎えた2013年、俳優・歌手として大衆的な認知度を得た彼は、同年4月にリリースした楽曲『笑って泣いて』で、ついに韓国地上波3社の音楽番組に出演する。
これは『スーパースターK』出身者としては初。彼の出演以降、同番組出身の歌手が比較的自由に地上波の音楽番組に出演できるようになったと言われている。
そして同時期に、シングル『Fly Away』で日本でも歌手デビュー。6月にはSBSドラマ『主君の太陽』に出演し、彼が歌ったドラマOSTは、Melonをはじめとする各種OSTチャートで1位を席巻した。
10月には、イ・ジョンソクとW主演の映画『君に泳げ!』でスクリーンデビュー。12月には自身の名前をもじった、念願の単独コンサート『サプライングク』を開催し、年末の『KBS芸能大賞』のMCにも抜擢された。
かつては、歌手として実力があるにも関わらず、理不尽な理由によって過酷な道を歩まざるを得なかったソ・イングク。
しかし俳優への挑戦を経て、歌手の道を大きく切り開いた彼は、俳優としても歌手としても高い評価を受けた。
激動の1年となった2013年から10年。地道な音楽活動と多様な作品を通じてファンに愛されてきた彼は、日本のファンと共に、日本での歌手デビュー10周年をお祝いする。
All for you(Seo in guk & Jeong eun jee)
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