- 韓国のサバイバルオーディション番組で度々話題となる”悪魔の編集”。
- そんな悪魔の編集の最大の被害者とされている人物がMnet『PRODUCE101(2016)』に出演していた歌手のホ・チャンミだ。
- 彼女を号泣させた理不尽な悪編とは?
日本でもファンの多い韓国のサバイバルオーディション番組。K-POPアイドルを目指す練習生たちが繰り広げる成長や絆の物語に、涙したことがある方も多いのではないのだろうか?
番組放送中はSNS上も熱い盛り上がりを見せるが、そんな視聴者の投稿の中には度々”悪魔の編集”という言葉が登場している。
”悪魔の編集”とは、番組の制作側が練習生たちの発言や行動、表情などの一部を切り取り、視聴者にネガティブなイメージを与える編集を行うことだ。これらを省略し、”悪編”と言うことも多い。
4月20日に最終回を迎えたMnetのオーディション番組『BOYS PLANET』内でも、悪編の被害にあったとされる練習生が複数名存在しており、ネット上では視聴者から心配の声やMnetに対する批判の声が上がっていた。
そんな中、第7話のデュアルポジションバトルで『Limousine(Feat.MINO)』のパフォーマンスを披露した練習生のパク・ジフとクリスティアンは、制作側の悪編に対する怒りや不満の感情をラップにして発信。
番組のステージ上で素直な気持ちを吐き出した彼らの行動は、視聴者の間でも大きな話題となった。
悪編が行われているのは現在の番組に限った話ではない。
2016年に放送されたMnet『PRODUCE 101』の参加者である歌手のホ・チャンミは、悪魔の編集の最大の被害者と呼ばれる練習生の1人だ。
ホ・チャンミは10年間の練習生生活を送り、これまでに2回のデビューと3回のサバイバルオーディション番組を経験している。
過去にはSMエンターテインメントで練習生をしており、少女時代(SNSD)のデビュー組に選抜されていたこともあったという。
そんな彼女は『PRODUCE 101』の第1話で歌唱力とパフォーマンス力を兼ね備える実力派練習生として、審査員たちから好評価を獲得した。
順調な滑り出しを見せたものの、第2話から第4話の放送にかけて人格や実力論争が巻き起こり、視聴者から誹謗中傷を受け、炎上状態に。
彼女は第10話まで番組に参加しているが、5話以降は放送分量も確保されなかったことから挽回の余地もなく、ネガティブなイメージを残したまま、番組を去っている。
ホ・チャンミへの非難の声は主に、彼女が番組内で見せたパートへの執着や、自身の実力不足を認めない一面、さらに少女時代のデビュー組であった事実に言及したことなどについて寄せられた。
しかし、これらのほとんどが番組の悪魔の編集によるものとされている。
彼女は悪質な編集により、傲慢にメインボーカルのパートを奪い、ステージでミスを起こした利己的な練習生のイメージを植え付けられたのだ。
このことによりホ・チャンミの家族も心を痛め、彼女の姉は妹に代わって長文の釈明文を投稿。
彼女は真実と放送の異なる点をこと細やかに説明し、放送内で悪魔の編集が行われたことを訴え、妹への誹謗中傷を止めるように呼びかけた。
悪編が生んだ理不尽な非難に苦しむこととなったホ・チャンミは、2022年にYouTubeチャンネル『近況オリンピック』に出演し、『PRODUCE 101』での自身の論争について直接言及している。
実は撮影当時、声帯結節に苦しんでいたホ・チャンミ。声帯結節により歌を歌えない状況であったため、メインボーカルのパート変更を他の練習生に頼んだが、荷が重いという理由で断られてしまったという。
「音を外しても大丈夫」というメンバーの言葉で、メインボーカルを続けることとなったが、その際のメンバーとの会話は一切放送されることなく、ステージ上での失敗だけが番組内で複数回取り上げられる結果に。
マイナスイメージのシーンだけが視聴者に届けられた彼女はその後、音を外すことに対するトラウマが生まれ、ステージに立つのが怖くなったと語っている。
さらに『PRODUCE 101』の放送が終わり、世間の声が落ち着いてきた2016年5月にはWINNER(ウィナー)のメンバーであるソン・ミンホと熱愛説が浮上。
後に彼は親しい友人であると釈明しているが、熱愛説から釈明までの数カ月間、ホ・チャンミのインスタグラムには、誹謗中傷コメントが殺到したという。
そんな視聴者からの悪質な書き込みなどにより、対人恐怖症やうつ病になった彼女は、『PRODUCE 101』から約2年半、部屋に閉じこもり空白期間を過ごすことに。
悪編によりたくさんの涙を流した彼女は、辛い状況を乗り越え、現在は歌手として歌番組やバラエティー番組で活躍中だ。
『近況オリンピック』の該当動画には、彼女へ向けた応援や労いのコメントが数多く投稿されており、今後の活躍に対する期待の声も寄せられている。
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