コロナ禍で外出が制限される中、日本のソニーミュージックと韓国のJYPエンターテインメントが共同で開催した、アイドルオーディション『Nizi Project(虹プロ)』が大人気を及ぼした。ここから誕生した9人組ガールズグループNiziU(ニジュー)は、デビュー前から日本と韓国の音楽業界を賑わせている。しかし、メンバーリマの親族問題が突然浮上。韓国のネットユーザーが彼女を”戦犯企業の子孫”と騒ぎ立てたのだ。

日本人グループでありながら、韓国の芸能システムが導入されているNiziU(ニジュー)。

彼女たちは、日本のソニーミュージックと韓国のJYPエンターテインメントが共同で開催した、アイドルオーディション“Nizi Project(虹プロ)”で誕生した9人組アイドルグループだ。

プレデビューで披露された楽曲『Make you happy』がYouTubeにアップされると、再生回数はみるみる上がり(8/27現在9,600万回)、同時にサビの振付”縄跳びダンス”が流行する。

NiziUの人気は勢いを増すばかり!

NiziUの人気は、勢いを増すばかり!(画像出典:NiziU 公式Twitter)

そんな彼女たちに突如としてある問題が浮上した。それは、メンバーリマの親族関連に対するものだった。

韓国のウェブメディア”WIKITREE(ウィキツリー)”は、「NiziUメンバー リマの曽祖父である横井英樹は、第二次世界大戦で軍事品を製造し利益を得て不動産業に乗り出した。彼女はいわゆる”戦犯企業”の子孫である」と言及。

これに韓国で一部のネチズン(ネットユーザー)が反応し、「あの一族は本当の戦犯企業だ」「(NiziUに)韓国で仕事を与えてはだめ」「さすがにJYPもここまで考えが及んでなかったみたい」と、辛辣なコメントを寄せている。

最終審査では3位でメンバーになったリマ。

最終審査で3位となりNiziUのメンバーになったリマ。(画像出典:Instagram niziu_artist_official)

しかし第二次世界大戦は、世界的規模の戦争であり、日本もまたその国の1つである。働き手である男性は戦争に駆り出され、残された者で生活を守り貧困に喘いでいた国民の方が遥かに多い。また戦争であらゆる物資が不足すると、人々の生活からそれを次々と奪っていく。見方を変えれば、戦争に関わらなければ生きていけなかった人がいたと言っても過言ではなく、また極端に言えば、この時代を生きた人々はすべて戦犯になってしまう。

そんな中で、安易に現代を生きる人を指して”戦犯”という2文字を利用しても良いものだろうか。しかも彼女は戦争を知らない世代であり、曽祖父の横井英樹は生まれる前に亡くなっている。

“戦争”という歴史を認識し、勉強することはもちろん大切な事だ。だが、家柄を遡ってまで攻撃することは、果たして正しいことなのだろうか。

“Nizi Project”の総合プロデューサーであるパク・ジニョンは、オーディションの審査基準に”ダンス ・ボーカル・スター性”に加えて”人柄”という項目を入れた。この”人柄”だけは、パク・ジニョンだけでなくJYPスタッフ、参加メンバー、トレーナーや番組スタッフの票数が必要であり、リマはそれを勝ち取ったからこそ、NiziUのメンバーとして存在している。

願わくば彼女への偏見を取り除き、リマという存在だけを見て欲しい。