- 韓国のドラマ界では、アイドルが演技することに対し批判的な意見が依然として多いのが現状だ。
- そんな中、優遇されているジャンルが、『セマンティックラー』の人気により注目を浴びるようになったBLドラマ。
- 本記事では、FTISLANDのソ・スンヒョンやB1A4のゴンチャンなど、アイドルが活躍した作品を紹介する。
K-POPアイドルは、歌やダンスはもちろん、バラエティー番組でも個性溢れる魅力で世間を楽しませてくれる。韓国芸能界において欠かせない存在だ。
ところが、ことドラマ界においては事情が異なる。
役者としての実力を磨きお茶の間やスクリーンで活躍する人が増えてきたものの、アイドル全体として見れば、彼ら彼女らが演技することに対して世間の反応は冷ややか。依然として立ち入りを歓迎されていない。
キャスティングのニュースが流れると、まだ演技を見ていないにもかかわらず高い確率で演技力に対する懸念の声が上がり、時には「人気と知名度を利用するために起用された」など言われることも。
また放送開始以降、視聴率が低迷しようものなら、元凶だと言わんばかりに叩かれるケースもあるのが現実だ。
しかし、そんな逆境の中で優遇されているジャンルがあるのをご存じだろうか。
男性同士の恋模様を描いた“BL(ボーイズラブの略称)”だ。
アイドルの美しく整ったビジュアルが、物語の世界観をはじめBLファンの好みに合致しているようで、作品への出演は歓迎ムード。
ウェブ小説で連載されたのをきっかけに注目を浴びた分野で、ドラマ界でも徐々に熱い視線が注がれ、一部の間ではブームに。
そのきっかけとなったのが、2022年に配信されたWatcha(ウォッチャ)オリジナルドラマ『セマンティックエラー』。

BLドラマがブームになるきっかけとなった『セマンティックエラー』(画像出典:Watcha 公式Facebook)
面白い脚本はもちろんだが、DKZのジェチャンと、KNK(クナクン)出身のパク・ソハムが主演を務めて大きな支持を得た。
本作の成功により、韓国のドラマ界はBLに可能性を感じたのか、以降数々の作品が輩出または今後世に出ることが分かっている。
例えば、元B.A.Pのヨンジェ(ユ・ヨンジェ)が主演を務め、2022年5月に配信スタートした『春情の乱』(Watcha)。
同名のウェブ漫画が原作の時代劇で、奴婢の身分から抜け出そうとする主人公が女装して婚姻することから繰り広げられる物語だ。男性3人の三角関係が緊張感たっぷりに描かれている。
12月には、FTISLAND(エフティーアイランド)のソン・スンヒョンの出演作『Oh! My assistant』が公開され、18禁ウェブ漫画の作家と気難しい天才アシスタントの勤務時間を覗き見る、ときめきたっぷりのロマンティックコメディーが好評を得た。

FTISLANDのソン・スンヒョンの出演作『Oh! My assistant』(画像出典:bomtoon)
そして今年3月には、OMEGA X(オメガエックス)のジェハン(キム・ジェハン)とイェチャン(シン・イェチャン)が、2人揃って『少年をなぐさめて』(KT alpha)に出演。
ある出来事をきっかけに、ダヨル(ジェハン扮)が、同じクラスのテヒョン(イェチャン扮)に振り回されながらも彼に惹かれていく様子が描かれた。
また『俺は恋愛なんか求めてない』(TVING)では、B1A4(ビーワンエイフォー)のゴンチャンが、『相続者たち』や『青春越壁』にも出演していたチャ・ソウォンと、恋に落ちるキャラクターを演じた。
そして4月27日からは、KNKのドンウォン(イ・ドンウォン)が『ハッピーメリーエンディング~君にかけた魔法~』で、『PRODUCE 101』に出演したソンテと共にBLファンを楽しませる予定。
ドンウォンは、結婚式で歌を歌う仕事をしているスンジュンに扮し、ソンテ演じるピアノの伴奏者ジェヒョンと出会い、過去の痛みを慰め合う中で互いのメロディーとなる音楽ロマンスを描き出すという。

KNKのドンウォンが出演する『ハッピーメリーエンディング~君にかけた魔法~』(画像出典:KIDARI STUDIO)
その他、アイドルまたは俳優がキャスティングされている作品で、製作中または今後放送予定しているものや放送済みのものとして、韓国メディアのOSENによると、『進入社員』や『従う風』(原題)、『トラクターは愛を載せて』(原題)などもあるとのこと。
同メディアは、韓国のドラマ界がBLジャンルに注力しはじめた現状について言及。
いくつか人気を得た作品はあったものの、「『セマンティックエラー』ほど大衆の支持を得たものは出ていない」とし、BLものは「マニア層の関心を引くに留まっている」と報じた。
その上で、「このトレンドを良い方向にもっていくには、魅力的なキャラクターが登場する良質なコンテンツの制作が要になるのではないだろうか」との見解を示している。
演技の道に進む過程で、バッシングという壁を超えなければならなかったアイドルたち。
しかし今後BLドラマが大衆性を獲得した暁には、現在よりも彼らが活動しやすい未来が待っているかもしれない。
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