4月28日に初回放送を迎えたSBS『浪漫ドクターキム・サブ』のシーズン3(画像出典：SBS)

SBS『浪漫ドクターキム・サブ』のシーズン3が、4月28日に初回放送を迎えた。

視聴率が3％を超えればまずまずと言われる現在の韓ドラ界において、なんと第1話から12.7％を記録、第2話では13.8％を叩き出し好調な滑り出しを見せている。

2016年から愛され続けてきた大人気シリーズなだけに、続編の放送開始を心待ちにしていた人が多かったようだ。

そんな本作は、日本でも韓国メディカルドラマとして名高く、シーズン2まで続くtvN『賢い医師生活』と共に、医療もののツートップとして高い人気を誇っている。

同一ジャンルであることから類似点があるが、敢えて比較してみると若干の違いが。それぞれに良さがあり見応えのある良作だ。

スリリングな展開 VS 温かな人間味

まず『浪漫ドクターキム・サブ』は、田舎にある大学病院の分院を舞台に繰り広げられる物語。“神の手”と呼ばれる天才外科医キム・サブ(ハン・ソッキュ扮)の下で、医療従事者として悩み奮闘する若い医師たちの成長が描かれている。

病院内で巻き起こるリアリティー溢れる事件や困難を、主人公のキム・サブがどう解決していくのかに注目。そこには、見る者の心拍数が上がるようなハラハラするシーンも含まれ、スリリングな展開が見所の1つだ。

『賢い医師生活』は、病院を“人生”にたとえ、誕生の喜びと別れの悲しみを伝えている作品で、大学の同期である5人の男女が、同じ病院で働きながら経験する紆余曲折のストーリー。

『賢い医師生活』(画像出典：tvN)

学生時代からの腐れ縁でバンドも組んでいる仲の良い彼ら彼女らが、言葉にせずとも思いやり自然と支え合う関係性にほっこりした人が続出。温かな人間味溢れる内容が特徴と言われている。

感動と笑い VS 考察

両作は世間から支持されたポイントにも違いが。

『浪漫ドクターキム・サブ』はどちらかといえば、“考察”に重きを置き、見る者に課題を投げかけ、考えさせる構成で多くの好評を得たドラマ。

型破りな言動で変わり者扱いされているが、患者を最優先するキム・サブの熱い生き様をはじめ各話で取り上げられるエピソードは、単なるヒューマンドラマに留まらない。

型破りな言動で変わり者扱いされているが、患者を最優先するキム・サブ(画像出典：SBS)

一方『賢い医師生活』は、死を迎える患者と家族に関する話で共感を呼び、視聴者の目頭を熱くしたかと思えば、仲間内で冗談を言い合うシコミカルなシーンが登場するなど、笑いと感動が適度に含まれており見やすいのが特徴。

重くも軽くもなりすぎないバランスの良さが、物語への没入度をアップさせたと言われている。

医師としての役目＆人類愛VS韓国社会＆医療システム

両作は、テーマも大きく異なっている。

『賢い医師生活』は、医師として勤務するなかで、困難にぶつかりながら自身の役目とは何か悩み奮闘、仲間との友情や患者、その家族と向き合う5人の姿からは、純粋に人が人を救いたいと思う人類愛が描かれている。

医師としての役目と人類愛を描いた『賢い医師生活』(画像出典：tvN)

『浪漫ドクターキム・サブ』にも似たような面はあるが、それ以上に韓国社会や本国の医療システムについて問題定義している点が目立つ。

シーズン3では、キム・サブの長年の夢だった重傷者外傷センターが完成。韓国では、以前から費用面の問題などにより、救急医を置いていない点が問題視されてきた病院内の機関の1つだ。

劇中の新たな設定はこれまで同様、社会的議論を促すことが予想されており期待が高まっている。

日本の視聴者の反応

このような趣の違う両ドラマ。日本の韓ドラファンは、ドラマや映画のレビューサービスfilmarksに以下のような感想を寄せた。

『賢い医師生活』には、｢みんなが高評価する理由が分かるドラマ。見てて心が温かくなりました｣、｢医療ドラマで特に小児科のこととなると涙なしでは見ていられないが、登場人物が温かい人ばかりなので救われる。友情も恋愛も、家族、仕事、人生、なんでもあり、飽きません｣

｢最高のドラマに出逢えた！という思いと見終わった後の完全なロス･･。とりあえず友達におすすめは？と聞かれたら即教えてあげたいぐらい最高｣との声が。

一方『浪漫ドクターキム・サブ』には、｢面白い。引き込まれる。次々色々な事が起こって観るのを止められなくなる。キム・サブの言葉が心に刺さる｣、｢医療ドラマですが、毎回事故や派閥間のトラブルがグッと詰まって面白いドラマだった。脚本と演者がとにかく最高｣などという意見が上がっている。

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