JYPエンターテインメントが、アメリカに現地法人を設立した。本格的な北米市場開拓を進めると見られている中、既存アーティストの新たな収益化が優先されるか、現地アイドルの育成・輩出が優先されるか、その動向が注目を浴びている。

JYPエンターテインメント(以下、JYP)が、アメリカに現地法人を設立し、本格的な北米市場開拓を進める。

JYPエンターテインメントの代表兼プロデューサー、パク・ジニョン

JYPエンターテインメントの代表兼プロデューサー、パク・ジニョン(写真提供:©TOPSTAR NEWS)

3月15日、JYPは「K-POPの基盤が拡大している北米及びグローバル市場で、JYP所属のアーティストまたはビジネス全般にかかわる拠点を構築するため、JYP USAを設立した」とアナウンス。

また「新しい戦略的な進化を試みる(目的)」だと付け加え、”2つのゴール”を狙ったものであることを明らかにした。

では、その”2つのゴール”とは何を指しているのだろうか。

TWICE(トゥワイス)を筆頭に、Stray Kids(ストレイキッズ)、ITZY(イッチ)といった韓国を拠点とする人気アーティストや、日本市場で前例のないスピードでトップアイドルへと駆け上がっているNiziU(ニジュー)を擁するJYP。

韓国や日本をはじめ、アジア諸国で絶大な人気を誇る所属アーティストの商品性を、ポップの本場である北米で、より一層アップグレードさせる狙いが、1つ目のゴールだろう。

JYP関係者は、先日成功裏に終了したTWICEの全米ツアーで、その可能性を存分に確認したに違いない。

全米ツアーを成功裏に終えたTWICE

全米ツアーを成功裏に終えたTWICE(写真提供:©TOPSTAR NEWS)

また、彼女たち以上に将来が期待されているのが、Stray Kidsである。

Stray Kidsは、2020年から本格的にグローバル市場で人気に火が付き、もはや米ビルボードチャートの常連となっている。その存在感は、”絶対的1強”と称されるBTS(防弾少年団)を脅かすほどだと囁かれているほどだ。

Stray kids

Stray kids(写真提供:©TOPSTAR NEWS)

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そしてもう1つのゴールは、NiziUの成功に自信を付けたJYPが、現地アイドルの育成・輩出というプロジェクトである。

英語が堪能なJYPの代表、パク・ジニョン(J.Y. Park)が、日本で見せた手腕をアメリカでも発揮して、”アメリカ版NiziU”を誕生させる日もそう遠くないと見られる。

今回の発表に、現地アイドルの発掘やデビューなどの具体的な記述は盛り込まれていないが、韓国メディアは”戦略的な進化”という一文から、新しいビジネスへのチャレンジを示唆していると解説している。

では、JYPが優先しているのは、既存アーティストの新たな収益化なのか、アメリカ版NiziUの誕生なのか。

韓国のテレビ局、KBSは「JYPは、ノウハウを持っているファンダム基盤ビジネスを、アメリカで行う予定だろう」とし「現地アイドルの育成にも力を入れると予想されているが、何よりも既存アーティストのアメリカ進出が活発化すると思われる」と報じ、既存アーティストによるビジネス強化が優先されるだろうと論じている。

一部では「オーディションからローンチまで、日本中で話題を独占したNiziUの成功で、JYPは株価を大きく上げた。短期的な収益より、話題性の高いイベントで株価上昇を狙う可能性もある」と予見する。

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今後JYPは、ユニバーサルグループ傘下のリパブリック・レコードとのパートナーシップを通して、様々なプロジェクトを進めていく予定だ。




TWICE

TWICE (トゥワイス / ハングル 트와이스)は、2015年に韓国の音楽専門チャンネルMnetで放送されたサバイバルオーディション番組「SIXTEEN」を通して選ばれた9人のメンバーによって結成された。
グループ名の「TWICE(トゥワイス)」には、「良い音楽で一度、素敵なパフォーマンスでもう一度感動をプレゼントする」という意味が込められている。

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