- HYBEのSMエンターテインメント(以下、SM)買収騒動に対し、一部のSMのファンが抗議活動を行っている。
- その様子が地上波のニュース番組で放送され、ネット上には批判的な声が寄せられている。
- そんなコメントの中には”Pink Blood”という単語が登場。一体これは何を意味する言葉なのであろうか。今回はHYBE社屋前のトラックデモと、SMの”Pink Blood”プロジェクトをご紹介する。
HYBEのSMエンターテインメント(以下、SM)買収騒動に対し、一部のSMのファンが抗議活動を行っている。
SBSニュースでは、SMファンがHYBEの社屋前で行っているデモ活動が取り上げられ、抗議文が掲載されたトラックの映像が放送された。
ネット上では彼らの取り組みに対し、批判的な声が多数寄せられているという。
コメントの中には”Pink Blood”という単語が登場。一体これは何を意味する言葉なのであろうか。
今回はそんなSMファンが行うHYBEへの抗議活動と、SMの”Pink Blood”プロジェクトをご紹介する。
HYBE社屋前でトラックデモ
HYBEのSM買収騒動を巡り、韓国のHYBE社屋前では、一部のSMファンによるトラックデモが展開されている。
2月28日、SBSニュースはHYBEの社屋前で行われているトラックデモを取り上げ、ファンのインタビューを公開した。
映像には大きなモニターが設置されたトラックが登場。
液晶部分には「HYBEの独占に反対するSMファン一同、私たちはHYBEのないSMを支持する」「SMのアーティストに手を出すな、HYBEのアーティストに非難を浴びさせるな」と、HYBEのSM買収を反対するファンの訴えが記載されている。
さらにインタビューに応じたSMファンは「アーティストに関連した論議もファンと共にするべきと思うのですが、ファンをどのように考えているのか、(意見などを聞かずに買収を進行しています)」と不満を語った。
その後、韓国オンラインコミュニティーには、ニュースで報道されたトラックデモの写真が掲載され、”SBSの8時のニュースに出てきたHYBE社屋のトラックデモをするファンのインタビュー”というスレッドが立てられている。
コメント欄を見てみると、
「ビジネスの話なんだから、そこまでファンが踏み込む必要ある?」
「どうして株取引や買収合併の議論をSMファンとしなければいけないの?」
「Pink Blood怖いね」
「こういうデモをすると、SMファンのイメージが下がるからやめてほしい」
「誰よりもファンとアーティストの意見を聞いていないのがPink Blood」
と、抗議活動に対し批判的な反応が多い。
さらに、コメント欄には”Pink Blood”という言葉が複数回にわたり登場している。一体この言葉は何を指し示しているのであろうか。
Pink Bloodとは?
”Pink Blood”は、SMの企業カラーに由来し”SM全てを好きな人”を指す言葉だ。
”ピンクの血が流れている”という意味が含まれ、SMに対する強い愛を持つ人を”Pink Blood”と呼ぶ。
IT業界では”血”という言葉を使った隠語が使われており、特定のIT企業で働き、強い愛社精神を持つ人のことを”〇〇の血が流れている”と表現することもあるという。
カカオトークでお馴染みのKakaoでは”黄色い血が流れる”、ポータルサイトのNAVER(ネイバー)では”緑の血が流れる”など、〇〇の部分には企業のコーポレートカラーが入る。
”Pink Blood”もこれらの概念から生まれた言葉であるが、SMは2021年に”Pink Blood”のロゴを発表。
”Pink Blood”という名のプロジェクトを立ち上げ、SMのキラーコンテンツを再生産する*プロシューマーと共に広報や支援を行うと発表した。
*プロシューマー:”プロデューサー(生産者)”と”コンシューマー(消費者)”からできた造語。”生産活動を行う消費者”を意味する。
この際にイ・ソンス代表は「”Pink Blood”はSMコンテンツを楽しみ、愛する全ての人々を意味します」と説明している。
そんなプロシューマーなどが投稿しているYouTube(ユーチューブ)やTikTok(ティックトック)のカバーダンス、新曲発売時のチャレンジ動画などのコンテンツを、メディア業界では”リクリエイタブル(Re-Creatable)コンテンツ”と呼ぶという。
SMは”Pink Blood”アンバサダーとして有名なTikTokerなどを起用し、リクリエイタブルコンテンツを作成。
SMアーティストの楽曲を広報すると共に、コンテンツの再創造ができるようにしている。
プロジェクト発足当時、”SMのプロシューマー”というニュアンスの強かった”Pink Blood”だが、現在は”SM全てを好きな人”という意味で広く使われている模様。
これまでSMの広報にも貢献してきた”Pink Blood”。
SM愛に溢れる彼らが今後どのような存在感を発揮していくのか、関心が集まっている。
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