IZ*ONE出身の本田仁美がついにAKB48のセンターに抜擢された。しかし、彼女のセンター起用を巡り、日本のあるメディアは”卒業阻止”のための提案だったのではないかと予測している。

IZ*ONE(アイズワン)活動終了後、日本人メンバー3人は日本へ帰国。そして2022年2月、本田仁美はついにAKB48のセンターに抜擢された。しかし、彼女のセンター起用を巡り『”卒業阻止”のための運営側の提案だった』という報道が出た。

AKB48のセンターに抜擢された本田仁美

AKB48のセンターに抜擢された本田仁美。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

これを報じたのは、文春オンライン。4月26日、同メディアはAKBの事務所関係者の言葉を引用し、以下の現状を伝えている。

  • 本田仁美は、韓国での活動を強く希望している
  • AKB48は、主力メンバーの相次ぐ卒業により、このタイミングで本田を卒業させるわけにはいかない
  • 本田仁美にセンター起用を提案し、ひとまず卒業は食い止めたが、彼女の気持ちは卒業に向いたまま
  • 本田を含め、AKB48メンバーの卒業が止まらない理由の1つは、待遇の低下

本田仁美の卒業という意志がさらに強くなったのは、IZ*ONEで共に活動していた仲間、宮脇咲良の韓国デビューも1つの理由だろう。

世界の音楽ファンが見守る中、HYBE(ハイブ)所属となった宮脇は、5月2日にLE SSERAFIMの一員として華やかにデビューを飾る。そんな彼女の存在は、本田の大きな刺激になったに違いない。

LE SSERAFIMのメンバーとしてデビューを飾った宮脇咲良

LE SSERAFIMのメンバーとしてデビューを飾った宮脇咲良。(画像出典:LE SSERAFIM公式Instagram)

ここで、1つ疑問が頭をよぎる。

AKB48を卒業しようと覚悟を決めるほど、韓国での活動を希望しているのは、単に本人の強い気持ちだけなのだろうか。

もちろんIZ*ONEとして活動し、何らかの手応えをつかんだであろうが、競争の激しいK-POPの世界は、夢と気持ちだけで勝負を挑めるほど簡単な世界ではなく、むしろ”危険行為”である。

推測の域を出ないが、韓国側のエンターテインメント企業から、何らかの形でラブコールがあった可能性が否めないのだ。

しかし、韓国芸能界での成功を保証してくれる、いわゆる”*BIG4″からのオファーである可能性は、極めて低いと見られている。

*BIG4:資金力とインフラを持っている韓国エンターテインメント企業のこと。

BTS(防弾少年団)を擁するHYBE、今のK-POPブームの立役者であるSMエンターテインメント、TWICE(トゥワイス)やNiziU(ニジュー)を成功に導いたガールズグループの名家、JYPエンターテインメント、BIGBANG(ビッグバン)やBLACKPINK(ブラックピンク)が所属するYGエンターテインメントらが、いわゆるBIG4である。

ではなぜ、このBIG4からのオファーの可能性が低いと思われているのか。

理由は至ってシンプル。ここ2、3年に予定されていたデビュー組が、デビューを果たしているか、控えているためだ。

唯一、YGエンターテインメントだけが、その全貌が明らかになっていないが、確認された情報によると、YGから次にデビューするガールズグループは、4年以上トレーニングを受けた15~16歳により構成されるそうで、本田仁美が合流する可能性は低いと見られる。

では、BIG4ではない事務所、いわば”中小(韓国人の表現では)”からのオファーがあったのだろうか。

韓国で好感度が高く、日本の人気グループでセンターを務める本田仁美の商品価値は、十分にある。が、中小で成功する確率は、BIG4に比べたら格段に違いがあるのが現実だ。

日本の人気アイドルグループのセンターを務めた彼女にとって、韓国の中小でのデビューはリスクが大きい。これまで、幾人かの日本人アイドルが、中小のガールズグループでキャリアをスタートさせたが、実績と言える成果は出せていない。

それならば、BIG4からのデビューチャンスを待つのはどうか。

残念ながら、ガールズグループの輩出タームは1.5~2年、長ければ3年以上になることを勘案すると、今年21歳を迎える本田仁美に、残された時間は少ない。

彼女にとっても、これ以上時間を延ばすことはできないという焦りもあるだろう。だからといって、安易に中小でのデビューを決めるのは、やはり不安要素が大きい。

***

先日本田仁美は、来日したTWICE(トゥワイス)の東京ドーム公演に足を運んでいた。

文春オランインが伝えた内容が事実であれば、きっとそこで、自分の夢を確かめた、あるいは重ねたはずだ。

しかし、夢の実現のために、払わざるを得ない代価は小さくない。年齢、カントリーリスク、激しい競争、事務所の選択等‥。

それがまさに、本田仁美が抱えているリスクであり、ジレンマなのである。

(関連記事)宮脇咲良「韓国デビューは損得勘定抜き?」リスクに見舞われている懸念点






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