11月1日、韓国メディアの10asiaは『映画復帰 キム・ソンホ、イ・ビョンホンの道を歩むための鍵は演技力』という記事を通して、キム・ソンホに貴重(?)なアドバイスを送っている。「女性関係が乱雑だ」「無責任だ」と批判を受けていたイ・ビョンホンが、奈落の底から這い上がった秘訣とは。
キム・ソンホ(キム・ソノ)が、短い”自粛”を終えて復帰する。
11月1日、韓国映画の関係者によると、映画投資配給会社NEW(ニュー/以下、NEW)と、映画『新しき世界(2014)』『The Witch/魔女(2018)』『楽園の夜(2020)』で知られるパク・フンジョン監督が、次期作『悲しき熱帯』にキム・ソンホを起用するという、最終合意に至ったという。
10月17日、元交際相手からの私生活暴露により、”一発レッド”を食らったと見られていたキム・ソンホだったが、韓国メディアや知人たちの援軍に助けられ、起死回生のチャンスを掴むことに成功したようだ。
(関連記事) 俳優復帰ができるとしても ‘キム・ソンホ’ には戻れない理由
また、プライベート問題に振り回され、将来性のある俳優を失いたくないという、パク・フンジョン監督の”意思表明”であるという見方も浮上している。
韓国テレビ業界が、キム・ソンホという痕跡を消している間、俳優のプライベート問題に対して比較的寛大とされる映画界が、彼に救いの手を差し伸べる格好となった。
NEWとパク・フンジョン監督の決定に、キム・ソンホ側も「いただいた機会に、しっかりお応えできるよう頑張ります」とコメントを発表している。
果たしてキム・ソンホは、奈落の底から這い上がることができるのだろうか。
韓国メディアが召喚したイ・ビョンホン
複数の韓国メディアは、キム・ソンホが完全復活するためには「演技力が不可欠」であると口を揃えて提唱する。そして親切(?)にも、ある”大物俳優”の過去を例に挙げ、キム・ソンホが目指すべき道を提示した。
その”大物俳優”とは、韓国を代表する俳優として、絶大な支持を受けているイ・ビョンホンである。
イ・ビョンホン自身には迷惑なことだが、韓国メディアがキム・ソンホに対して”ロールモデル”としてアドバイスをしているため、彼にとって不都合な過去が、再びスポットライトを当てられる形に。
11月1日、韓国メディアの10asia(tenasia.hankyung.com)は『映画復帰 キム・ソンホ、イ・ビョンホンの道を歩むための鍵は演技力』という記事を打ち出し、彼に貴重(?)なアドバイスを送っている。
2009年 婚姻憑藉姦淫罪
2009年、イ・ビョンホンは”*婚姻憑藉姦淫罪”の訴訟に巻き込まれた。
*婚姻憑藉(ひょうしゃ)姦淫(かんいん)罪:性関係を目的とした、結婚を約束するなどの詐欺行為に対する刑法上の罪。現在は韓国憲法に違背するとして、廃止されている。
当時、イ・ビョンホンと交際していたとされた韓国系カナダ人女性のA氏が「イ・ビョンホンにとって私は、快楽を満たすための相手に過ぎなかった」と証言。世の女性を敵に回すという、大惨劇を招いてしまう。
またA氏の知人で、プロ野球選手出身でタレントのカン・ビョンギュが、イ・ビョンホンが出演していたドラマ『IRIS -アイリス-』の撮影現場で暴力沙汰を起こし、同事案に対する世間の関心はさらにヒートアップ。結局イ・ビョンホンは、俳優として致命傷になりかねない汚点を残してしまった。
2015年 ガールズグループのメンバーに下ネタ?
それから5年後、飲み会に同席していた20代の女性2人に対して、痴的ユーモアを口にしていたことが判明。2人はイ・ビョンホンの様子をスマートフォンのカメラ(動画)に収め、これを口実に50億ウォン(約4億8000万円)を要求していたことも明らかになった。
後に、脅迫罪で逮捕された女性の1人が、当時GLAM(グラム/2015年解散)という女性アイドルグループのメンバーだったことがわかり、韓国ネット上では大きな話題に。
さらにイ・ビョンホンは、イ・ミンジョンとすでに婚姻後の事件であったことが判明し、多くの人に衝撃を与えてしまう。
GLAMは、BTS(防弾少年団)を輩出したHYBEの前身、Big Hitエンターテインメントが*手掛けたアイドルグループで、BTSの大成功後、しばしば音楽ファンの間で回顧されたグループだ。もちろん、イ・ビョンホンの事件とセットにして‥。
*Big Hitエンターテインメントはプロデュースとして関わっており、マネジメントはSOURCEミュージックが行っていた。
(関連記事) BTSに妹グループがいないのはなぜ?BigHitの苦い経験
これらの騒動により「女性関係が乱雑だ」「無責任だ」などの批判に直面したイ・ビョンホン。しかし、彼を救ったのは彼自身、もっと詳しく言えば、彼の”演技力”だった。
韓国メディアが、キム・ソンホに対してお節介なアドバイスをするのも、イ・ビョンホンの”復活”が良い前例になっているためである。
***
韓国では”カバンクォン(까방권)”という言葉がある。
“批判を受けない権利”という意味で、批判を受けなくてもいいほど優れた能力の持ち主を指すと同時に、その能力が絶賛され、過ちを犯しても批判を免れるという嘲笑の意味でも使われている。
イ・ビョンホンはまさに、その演技力のおかげで”カバンクォン”を手に入れた大物俳優だ。
果たしてキム・ソンホは、韓国大衆が与える”カバンクォン”を勝ち取ることができるだろうか‥。
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