10月18日、一部の韓国メディアが「公営放送局のKBSが、アンチファンがやるような事を行っており、議論に包まれている」と報じた。音楽ファンを激怒させたのは、KBSがYoutubeコンテンツで、近年のミーム現象の始まりと言われる”コメント集映像”である。
【記事訂正のご案内】
本記事のタイトルや本文中に「KBSがIUに対してアンチ行為をした」という記述がありましたが、再度確認したところ、IUは該当しないことが判明いたしました。
よって、関連文言の削除及び修正を行ったことをご報告します。今後は韓国メディア記事や韓国コミュニティーサイトの誤訳を防ぐよう編集部及びライター一同、より一層心がけてまいります。
また、Danmeeの記事に対して愛情を持ってご指摘くださる読者の皆様にも、感謝申し上げます。
韓国の公営テレビ局、KBS(ケービーエス/Korean Broadcasting Systemの略字)。
韓国の放送業界において、その地位と影響力は、日本のNHKと類似する点が多いため、”韓国のNHK”と認識する人も少なくないだろう。
KBSの社訓には「品位ある放送、効率的な経営」「最も信頼される創造的メディア」と、品位と信頼が強調されており、”韓国テレビ界を代表している”という自負心も実に高いのだ。
そんなKBSが、突拍子もないコンテンツをYoutube(ユーチューブ)で公開し、韓国の音楽ファンから激しい非難を受けているという。
去る10月18日、WIKITREE(www.wikitree.co.kr)などの一部韓国メディアは「KBSが、アンチファンがやるような事をやっており、議論に包まれている」と報道。
議論の的となったのは、KBSが運営する公式Youtubeチャンネル『DGDGスタジオ(以下、DGDG)』だ。DGDGは、最近韓国で流行している”コメント集映像”を制作、公開しているが、その内容が物議を醸しているよう。
まず、”コメント集映像”とはどんな映像なのか。その意味を押さえておこう。
“コメント集映像”とは、Youtubeに公開された映像(特に芸能人のステージ)に、ネットユーザーが付けた様々なコメントを集めた形式の映像を指す。韓国ネットユーザーによる、奇抜で面白いコメントが新たな話題性を生み出しており、KBS側もこのブームに乗り出したのである。
去る3月、奇跡のような”逆走神話”を描いてみせたBrave Girls(ブレイブガールズ)も、その始まりはYoutubeのコメント集映像だった。また、歌手のRain(ピ)が、自身の楽曲『GANG』で第2の全盛期を迎えるきっかけになった*ミーム現象も、このコメント集映像が発端だ。
*ミーム(meme):動画や画像などが、ネットユーザーの間で急速に拡散され、模倣などによりシリーズ化されていくこと。
(関連記事)3年前、GANGの歌詞で自分の未来を予言していたRAIN(ピ)
問題はコメントの内容だ。
有名アーティストのステージ映像を”コメント集映像”としてアップロードしたものは、大半が嘲笑めいた悪質コメントであり、ファンに不快感を与えるものであった。
その内容を見てみると、
「ファンも見ない、聴かないという伝説のステージ(笑)」
「最悪ですねー」
「音を消去してみると、愛らしい映像だよ」
「歌ですか? 騒音にしか聞こえないけど」
「本当に、私の歌がマシ」
KBSが作った”コメント集映像”は、もはや誹謗中傷の温床になっている。
該当コメント集映像に登場し、嘲笑のターゲットとされたアーティストは、有名アイドルグループや、新人アイドルグループなど、現在も第一線で活躍し人気を集めている人物ばかり。
音楽ファンは、KBS側が悪質なコメントを”あえて”ピックアップしたと激怒しており「公営放送という名に恥じないようにしないと」「ポータルサイトも誹謗中傷を予防するために、コメント機能をなくしている昨今、公営放送が煽るとは‥」「〇〇のアンチですか?」などと、非難を強めている。
WIKITREEによると、現在KBS側は、議論となった映像を非公開にしたという。
KBSは、第2のBrave Girlsや、Rainのようなミームを作り上げたかったのだろうか‥? その”思惑”は不明である。
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