SMエンターテインメント所属のアイドルを応援しているファンなら、誰しも一度は耳にしたことのある名前、イ・スマン。韓国の大手芸能事務所SMエンターテインメントの創立者だ。
1952年生まれで今年69歳になるイ・スマンは、1970年代後半にフォークシンガーとして人気を博し、1980年代後半から1990年代前半まではテレビの司会者やラジオDJとして数多くの番組を担当した。そして1995年、レコード会社兼芸能事務所のSMエンターテインメント(以下、SM)を誕生させた。
そんなイ・スマンを「兄貴」と呼ぶのがパク・ジニョン(J.Y.Park)、「お父さん」と呼ぶのが東方神起(TVXQ)のユンホだ。
イ・スマンとパク・ジニョン
9人組ガールズグループNiziU(ニジュー)のプロデューサーとして有名になったJ.Y.Parkことパク・ジニョンは、2017年に出演した人気バラエティー番組『人間酒場』で、芸能事務所のオーディションを受けた話を語ったが、その際にイ・スマンとの最初の縁が明らかになった。
(関連記事)‘Nizi Project’ パク・ジニョン、過去SMのオーディションを受けていた‥その結果とは?
パク・ジニョンは過去、歌手を夢見てさまざまな事務所のオーディションを受けていた。もちろんSMも受けたが、イ・スマンから実力は認められるも、結局オーディションは不合格。さらに追い打ちをかけるように、イ・スマンからの「曲だけ売らないか」という提案にショックを受け、断ったという。
しかし、いまやイ・スマンと同じように芸能事務所を創立し、NiziUやTWICE(トゥワイス)をはじめ、多くの人気アイドルグループを生み出すプロデューサーとして世界に名を広げている成功者となった。
そんなパク・ジニョンのことがうらやましいというイ・スマン。
今月1日、時事教養番組『月刊コネクト』に出演した際、「Rain(ピ)がパク・ジニョンのことを『兄さん』と呼ぶのがうらやましい。本当にうらやましい」「(自分は)年を取っているから所属アーティストたちは兄さんとは言わない。東方神起のユンホが『お父さん』と呼ぶので、いまは『お父さん』になった」と語っている。
パク・ジニョンにとってイ・スマンは「兄貴」だが、イ・スマンのことを「お父さん」と呼ぶきっかけを作った東方神起のユンホとは、信頼関係がよくわかるエピソードが多い。
イ・スマンとユンホ
イ・スマンは、日本を中心にK-POPをアジア、そして世界へ広めた韓流ブームの立役者、東方神起のユンホとも強い絆で結ばれている。
東方神起のファンのあいだでも有名な話が、グループ名の名付け親がイ・スマンということ。
東方神起以外に、SM5、五臓六腑、東方不敗、チョンモッコ(전.먹.고:伝説を食べて生きるクジラ)など、イ・スマンが映画『東方不敗』を見て名前の候補をあげていたが、最終的に「東方の神が起きる」という意味の4文字からなる東方神起という名前に決定した。
また、ユノ・ユンホ(유노윤호)などメンバーの活動名を、芸名と名前を2文字ずつ組み合わせるアイディアもイ・スマンが考え出した。
そんなイ・スマンに対するユンホの信頼は厚い。
昨年、SBSのバラエティー番組『アラフォー息子の成長日記』に出演したユンホが、イ・スマンへの信頼度が高いことがわかるエピソードを公開したことがある。
ユンホは、何か番組に出演すると、その番組を見てくれたかどうかをイ・スマンに確認するためメッセージを送ったり、新しいアルバムをリリースするときも、コンセプトについて相談したりするそうだ。
(関連記事)SMエンタの’ドン’をも動かす’情熱マンスール’ユンホ(TVXQ)のパワー
*****
米国の有名雑誌『Variety』が選定した「世界で影響を与えるグローバルリーダー500人」に4年連続で選ばれたというイ・スマン。K-POP界をここまで大きく成長させた人物として、イ・スマンの存在はやはり大きかった。
東方神起
東方神起(TVXQ)は、チャンミン、ユンホによる韓国出身の男性デュオ。
レコード会社兼芸能事務所のSMエンターテインメントに所属し、韓国や日本を中心に活動している。
2010年までは5人組ボーカルグループで活動していたが、2009年7月メンバーのうちジェジュン、ユチョン、ジュンスの3人が所属事務所に対する専属契約効力停止の訴訟を起こし、5人での活動が無期限休止され、翌2011年1月のカムバック以降はユンホ、チャンミン2人で活動している。
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