韓国では現在、TV CHOSUN『私たち離婚しました』という、元夫婦に密着するバラエティー番組が話題を呼んでいるが、韓国にはどのような離婚制度あるのだろうか? 実際に離婚した韓国芸能人を例に、韓国の離婚制度に迫ってみる。 (写真提供:©TOPSTAR NEWS)

韓国・TV CHOSUNの芸能番組『私たち離婚しました』が、韓国で話題を呼んでいる。

同番組は、離婚した芸能人夫婦を同じ家に滞在させ、それを観察するというものであるが、そのような番組ができるほど、韓国の芸能人にとって離婚とは、もはや珍しい事ではない。では、韓国芸能人の離婚は、どのように行われるのか。気になる韓国芸能人の離婚制度に迫る。

円満な”協議離婚”のはずが‥韓国芸能人には好まれない?

韓国の離婚制度は、日本と同じく、大きく分けて”協議離婚”、”調停離婚”、”訴訟離婚”の3つに分かれる。

“協議離婚”は、夫婦双方が離婚に合意した場合の離婚である。合意した夫婦は家庭法院(日本の家庭裁判所に相当)に協議離婚を申し込み、1カ月~3カ月程度の熟慮期間を経て、それでも意見に変動がなければ成立する。

3つの離婚方法のうち、最も円満な形である。自らの”イメージ”を重視する芸能人にとって、最も人気がありそうな手法であるものの、実はこの方法を用いる芸能人夫婦は、そこまで多くない。なぜならば、家庭法院には当事者が必ず出席しなければならず、マスコミから注目されてしまう点、熟慮期間など離婚にかかる時間が長いため、”紛争”というイメージを長く残してしまう点など、逆にマイナスイメージに働くからである。

その迅速さゆえに、好まれる”調停離婚”

ソン・ヘギョとソン・ジュンギはソンソンカップルとして話題を集めた

ソンソンカップルと呼ばれ話題を集めたソン・ヘギョとソン・ジュンギ(写真提供:©TOPSTAR NEWS)

芸能人夫婦が、離婚の際最もよく用いる制度は、”調停離婚”である。調停離婚とは、離婚する夫婦に加え、裁判官も交えて3者で”話し合い”の場を持ち、裁判官の前で当事者たちが”合意”した内容を裁判官が調書として作成することで(調停)成立する離婚である。

この調停離婚は、芸能人夫婦に最も好まれている。その理由として、1.離婚当事者が、直接家庭法院に出向く必要がない(弁護士のみで可能)、2.熟慮期間がなく、短時間で離婚が成立し、”紛争”というイメージは最小に留められる点などが挙げられる。そのため、KBS2ドラマ『太陽の末裔 Love Under The Sun(2016)』で有名なソン・ヘギョ、ソン・ジュンギ夫婦、女優ファン・ジョンウムとゴルフ選手の夫など、多くの芸能人夫婦が、この制度を利用してきた。

(関連記事)ソン・ジュンギは何故ソン・ヘギョとの離婚発表を急いだのか。

最も泥沼化する”訴訟離婚”‥しかし”調停前置主義”で調整

ク・ヘソンとアン・ジェヒョンは離婚までの泥沼騒動が話題になった

離婚までの泥沼騒動が話題になったク・ヘソンとアン・ジェヒョン(写真提供:©TOPSTAR NEWS)

最後に、最も”泥沼”な形での離婚が、”訴訟離婚”である。

訴訟離婚とは、配偶者の不貞行為などがあったにも関わらず、不貞行為などを行った側が離婚に同意しないなど、文字通り”紛争”になった時のみ行われる形態である。しかし、離婚訴訟が提起されても、家庭法院は、すぐ訴訟をするのでなく、まず上記の調停を受けるよう指示する(調停前置主義)。そして大概の場合、調停が成立する事となり、訴訟には発展しない。

“離婚訴訟を起こした”という夫婦が、”調停で離婚した”という記事が出るのは、まさにこのケースである。世間を騒がせたク・ヘソン、アン・ジェヒョン夫婦の離婚が、このタイプに属する。

親権、財産分割、慰謝料の問題は少ない‥”イメージ”損傷の最小化

離婚に際しては、一般的に未成年者の子供の親権、財産分割、慰謝料(問題を起こした側が、された側に支払う)が問題となるが、芸能人の間では、あまり話題とされず、事前に合意されることが多い。”紛争”のイメージを与えてしまう恐れがあるからである。

同じ離婚でも、”争った”というイメージを与えないことが大切なのだ。”イメージ”を大切にする、芸能人独特の苦悩が覗かれるものである。







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